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SEOとユーザー行動の関係性は?ユーザー行動指標の概要を徹底解説!

ライティング

SEO対策というと「キーワード」や「被リンク」を思い浮かべるかもしれませんが、近年では「ユーザー行動」も検索エンジンの評価に影響を与えると言われています。
ユーザーが検索結果をクリックしたか、ページにどれだけの時間滞在したか、どのくらいで離脱したかといった行動が、検索エンジンにとって「そのページは役に立つのか」をはかるシグナルになるからです。
本記事ではSEOにおけるユーザー行動分析の基礎知識から、その種類や利用するポイント、注意点などについて解説します。

SEOとユーザー行動の関係性

近年、ユーザー行動はSEO上で大変重要になってきています。どれだけ優れたコンテンツでも、ユーザーがすぐに離脱するようではよい評価は得られないという考えからです。
今後、Googleのアルゴリズムにもユーザー行動指標が組み込まれてくると考えられます。SEOにおけるユーザー行動の重要点について整理してみましょう。

ユーザー行動とは

ユーザー行動とは、サイト内外でユーザーがとった行動の指標であり、検索結果のクリック率や再訪問などのサイト内の行動と、Google検索などサイト外のユーザーの行動のどちらのことも指しています。
ページ閲覧やクリック、検索、カート投入、購入、アプリ起動、機能利用、問い合わせなど、そのページでユーザーが行える行動すべてがユーザー行動となります。

SEOで重視されるユーザー行動分析とは

ユーザー行動分析は、ユーザーのデータを収集、分析するプロセスであり、クリック数やページビュー数、滞在時間など、様々なユーザーの行動を追跡しています。
これは、企業がユーザーの行動のパターンや傾向を明らかにし、潜在的な問題を特定、何がユーザーのエンゲージメント(企業と顧客との信頼関係)を高めているかについて理解するのに役立っています。
購買行動やユーザーインサイト(行動の背景にある心理や本音 )を理解し施策に反映することは、マーケティングに欠かせない要素となっているのです。

なぜユーザー行動がSEOに重要になってきたか

ユーザー行動のパターンを理解し分析することは、魅力的なデジタル体験の創造に不可欠です。Googleはページの内容だけを解析して評価しているのではなく、「ユーザーが満足したかどうか」という”行動した上での評価”に重点を置いてきています。
現在は機械学習が発達し、ユーザー行動のデータから検索意図の満足度を判断できるようになっており、どのようなユーザー行動がとられているサイトが優れているのかを判断できるようになってきています。
今後はテキストの論理構造やキーワード配置だけで判断される時代は終わり、検索意図とページ内の一致は「ユーザーの行動によって証明される」ようになっていくでしょう。

ユーザー行動を改善しSEO順位を上げる方法

ユーザー行動分析を活用したサイト改善は、ユーザー体験を最適化し、WEBサイトのパフォーマンスを向上させるために重要です。
ここからは、コンテンツや内部リンクの最適化をはじめとした様々な改善策を具体的に見ていきます。
ユーザーにとって価値のあるエンゲージメントを提供し、最終的にはコンバージョン率を高めるサイトへと導くことを目標としましょう。

コンテンツの最適化

コンテンツの最適化はWEBサイトの魅力を高め、ユーザーのエンゲージメントを向上させるために必要な手段です。
コンテンツ改善のための分析は、成功しているページの共通点を探り、その要素をサイト全体に適用することが目標で、直帰率の多いページやエンゲージメントの低いコンテンツは、ユーザー体験を改善するための再結成が必要となります。
タイトルや本文の見直し、適切な箇所へのリンク設定の改善、また、ユーザーの知りたい情報はより上部に配置するといった方法でサイト内の回遊率を促しましょう。

内部リンクの最適化

内部リンクの最適化は、ユーザーがストレスなくサイト内を移動できるようにリンクの設置を改善することです。それによってユーザーが自然な流れでサイト内を回遊できるようになります。
ページ離脱の多い箇所にはリンクを設置するようにしたり、関連コンテンツへ誘導するなどの工夫をしてみましょう。

ユーザビリティを意識したサイトの構成

ユーザーの使いやすさを意識したサイト構成の実現のために、サイト断層やメニュー構成を見直し、ユーザーが目的のページに到達しやすくすることを目指しましょう。
パンくずリストを設置して現在位置を示すなど、現在位置を認識しながらスムーズにサイト内回遊できるように配慮すると効果的です。

デザインの調整

デザイン面の調整では、見出しやリンクの配色を工夫し、視認性を高めることが重要です。余白を増やすことでも可読性の向上をはかることができます。
CTA(購入、資料請求、お問い合わせなどのアクション)ボタンの導線化の工夫で、ユーザーに次の行動を明確に促すこともできるでしょう。

ページスピードの改善

ページスピードの改善も不可欠です。まず、画像や動画サイズの軽量化を量りましょう。また、不要なリソースファイルを削除し、無駄な負荷をなくします。
サーバーの応答性能を高めることで、読み込み速度を素早くすることができるでしょう。
Googleが無料で提供しているWEBサイトの表示速度を量る事の出来るツールの使用などもお勧めです。

ユーザー行動分析ツール

ユーザー行動分析を効果的に進めるためには、自社のマーケティングの目標や課題を明確にし、適切なツールを選びましょう。
データに基づいた改善策を導き出すための様々な種類のツールの中から、3つのツールについて詳しく説明していきます。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Googleが提供しているユーザー行動を分析するためのツールで、WEBサイトやアプリのトラフィックを追跡します。
特徴として、WEBとアプリの横断的な分析ができる点や機械学習による予測機能を活用した分析ができる点、セグメント機能を使ったユーザーのグルーピングなどがあげられます。

ヒートマップツール

ヒートマップツールは、ユーザーがページ上でどの部分に関心を持っているかを視覚的に示すツールです。
ユーザーがどこまでスクロールして、どこで離脱したか、どのエリアが多く見られているか、どこをクリックしたかなどが色別で明確に示されます。
ヒートマップツールを使うことで、コンテンツ内で読んでほしいのに読まれていない箇所、想定していたよりも読まれている箇所を把握できるため、コンテンツの改善に役立つでしょう。

ユーザー行動観察ツール

ユーザー行動観察ツールは、顧客ごとの行動を視覚化し、より直感的に把握できるツールです。
例えば、会員情報のデータとWEB上のデータを結びつけ、ユーザーの特性や行動パターンに基づいた分析を行うことができます。
また、ツールによっては、オフラインのデータとの連携をスムーズに行えるものもあります。

ユーザー行動分析のフレームワークと分析手法

ユーザー行動を分析して効率的に施策改善を行う上では、フレームワークと分析手法の活用が必要です。これらを適切に使用することにより、Googleアナリティクスなどのツールよりも高精度な分析が可能になります。
ここではマーケティング施策を成功につなげるための、実践的アプローチ手法を5つ紹介していきます。

ファネル分析

ファネル分析はコンバージョンに至るまでの顧客の行動を分解してコンバージョンに至らなかった顧客の離脱ポイントと、離脱した原因を探る分析手法です。
どこで顧客が離脱しているかをファネル(漏斗)で示すことで、効果的な改善ポイントを特定し、コンバージョン率の向上を見ます。離脱率の高い内容の特定やペルソナ設定の精度向上といったメリットも期待できるでしょう。

マジックナンバー分析

マジックナンバーとは、サービスの継続率や収益などの重要な指標が飛躍的に向上する数字のことを指します。
具体的には、「SNS開始時に〇日以内に〇人以上とつながると継続率が高くなる」など、ユーザーが特定のアクションを規定回数以上行うことで表示される数字のことになります。
マジックナンバーを発見できると、精度の高いマーケティング戦略や競合差別化につながるでしょう。

クラスター分析

クラスター分析は、個々のデータから似ているデータ同士をグループ化する分析手法です。データをクラスター(集団・群れ)と呼ばれるグループに分割し、各クラスター内の観測値が似た要素同士をまとめることができます。
これはデータの構造を理解してパターンを特定するためによく使用されます。「パワーユーザー」にどのような行動特徴があるかなどの観点で分析を行い、特徴を見極めることで、サービスや施策の改善につなげます。

コホート分析

コホート分析はユーザーの特性や属性を元に、グループ(コホート)を作り、それぞれのコホートの変化を観察したり、他の属性のコホートと比較したりして、ユーザーの特性に合った施策を立案します。
例えば、同じ初回購入日を持つユーザーでコホートを作り、時間との経過とともにコホート内の顧客の行動変化を計測することが可能です。

リテンション分析

リテンション分析は特定のグループがWEBサービスやアプリに再訪する頻度を分析して、どのくらいのユーザーが利用し続けているかを確認する手法です。
ユーザーをリピーター化するために必要な要素を抽出し、施策の立案につなげています。
ユーザーの再訪問率の変化を測定し、どんなアクションがどんなアクションにつながるのかを把握しますが、不要な施策を減らすことで広告費の対策効果の向上が期待できるでしょう。

ユーザー行動分析のメリット

ユーザー行動が重要とされる理由は、企業がより効果的なマーケティング施策を行うためにユーザーの行動に基づいた、正確なデータが必要なためです。
具体的には、詳細な分析が可能になったり、施策がスムーズになったり、人員を増やすことも可能になったりといったメリットがあります。
ここからは、それぞれのユーザー行動分析を行うメリットについて詳しく見ていきましょう。

詳細な分析が可能

Googleアナリティクスなどのツールで確認できる数値だけでは分からない変化も、フレームワークを利用したプロダクト分析ツールなら、詳細な分析が可能です。
例えば、キャンペーン実施の3カ月と未実施の3カ月の課金状況を測定したり、「新規ユーザー」「既存ユーザー」「新規ユーザー×購入経験あり」といった属性ごとに分析したりといったことも可能です。
ユーザーにとって不要な機能を見つけたり、適切なキャンペーンを実施したりなど、様々な効果が見込めるでしょう。

スムーズな施策の実行

施策を行えば、得られた効果やユーザーの行動のフィードバックがすぐに得られ、次のアクションが起こしやすくなるため、たくさん取り入れたいところです。
しかし、一般的に膨大なデータから高度な分析を行う場合にはSQL(データベースを操作するための言語)を使って抽出する作業が発生するので、施策の準備に多くの時間を要します。
行動分析ツールを使用すればSQLを使ってデータを取得する作業も省け、エンジニアやデータサイエンティストの人的リソースをクリエイティブな作業に充てられ、スムーズに施策を行えるようになるでしょう。

プロダクト改善に関わる人員の増加

社内に分析のスキルを持った人がおらず、ユーザー行動分析が必要であるのにツールが使いこなせずに困っている企業も多くあります。
プロダクト分析ツールを使わずにデータ分析を行おうとすると、エンジニアに取得してもらったデータを専門チームに加工してもらう必要が生じますが、それらの手間を省いてデータ分析ができれば、プロダクトに関わる全ての人が分析データを見ることができるようになるでしょう。
施策の実行スピードがアップする上に、プロダクトの改善や成長に役立つ様々なアイディアが集まるなどの効果を得ることができます。

ユーザー行動分析のポイント

ここまでユーザー行動分析のための様々なツールやフレームワークがあり、それらを使用するメリットについてみてきました。。
では、より効果的なユーザー行動分析を行うためにはどうすればよいでしょうか?
ここからは、分析を行う上で重要な3つのポイントについて詳しく見ていきます。

分析の目的の明確さ

ユーザー行動分析を行う際には、分析の目的を明確に設定し、その目的に合ったデータを事前に整理しましょう。「分析のための分析」とならないようにすることが重要です。
高度な分析ツールであれば、分析テンプレートやAIを使用し、自動的にサイト全体のデータからいくつかの分析パターンを実施してくれます。
自分でSQLを書いたり細かい条件設定してデータ抽出するよりも、スムーズに分析が行えるでしょう。

分析対象となるユーザーのセグメント設定

効果的なユーザー行動分析を行うために、目的に適したセグメント(区分)を設定し、他のセグメントと行動を比較してみましょう。
例えば、コンバージョンにつながったユーザーとつながらなかったユーザーの行動を比較し、ユーザーのどのような行動が効果があるのかを見ることができます。
また、ロイヤル顧客(週3回以上サービスを利用するユーザー)の行動の詳細を分析する手法としても使用可能です。

ユーザー行動の背景にある心理の考察

ユーザー行動分析の際には、データの分析だけではなく、ユーザーの行動の背景にある心理の考察も大切です。
特定のCTA(ユーザーの次の行動を誘導する要素)がクリックされた時、「なぜクリックされたのか」を考察することで、より適切なコンテンツの設計や次の行動への誘導を行うことができます。
データの裏側にある「なぜ?」を常に考え、より効果のあるマーケティング施策を目指しましょう。

ユーザー行動分析をする際の注意点

ユーザー行動分析は、分析結果を実際の施策に落とし込んでいくことがとても難しい作業だと言われます。改善や考察などを積み重ねていくことが大切です。
ユーザー行動分析を行う際に注意することを以下に3点まとめましたので参考にしてください。

改善によるインパクトを考慮

ユーザー行動分析を行う際、改善によるインパクトを考慮する必要があります。数値が改善されるまで時間がかかってしまいますが、「カート放棄」や「会員登録前の離脱」などのKPI(重要業績評価指標)に近い部分からの改善は、のちにより効果的な成果を生み出すことができるでしょう。
また、より大きなボリュームのユーザーセグメントに焦点を当てることも重要です。小規模なセグメントだけに注目して改善を行うと、それが大多数のユーザー行動と異なる場合、改善効果が広がらない可能性があるからです。

定性的なデータ分析・考察との組み合わせ

効果的な分析のためには行動の裏側にある心理を考察する必要がありますが、数値データの分析だけでは心理の考察は難しいため、定性的なデータと組み合わせて検討することが大切です。ツールを使ったデータ解析の他に、エキスパートレビューやユーザー調査といった分析方法があげられます。
CTAボタンがクリックされないという事象の発見だけでなく、なぜクリックされないのかを追及するためのユーザーニーズを深掘りをします。
ユーザーのニーズは時代と共に変化するので、年に1回など定期的にユーザー調査を行うことで市場の変化に対応していきましょう。

分析環境の整理

ユーザー行動分析をより早く効果的に行うためには、適切な分析環境に整理されている必要があります。データには鮮度があるため、マーケティング施策のPDCAを迅速に回し、整えられた分析環境をつくることが重要です。
ユーザー行動分析ツールを導入してリアルタイムにデータを分析し、活用できる環境にすることが理想であり、それによりデータからの考察や迅速な意思決定、検証なども可能になるでしょう。

まとめ

SEOは「ユーザー満足度を示す行動データ」が重要となる時代になってきました。文章を整えるだけでは成果は得られず、ユーザーが実際に満足し、行動として反応するコンテンツこそが評価されるのです。
今回学んだことを活かしてサイトの改善のために「ユーザー行動分析」を上手に取り入れていきましょう。