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うつ病があってもwebライターとして働ける?必要な知識やスキルを解説

ライティング

「うつ病になってから、元の職場で働けなくなってしまった。」

うつ病になると、身体面や精神面の症状によって、以前はできていた仕事ができなくなってしまうことはよくあります。

もちろん傷病手当や失業手当、障害者年金などの経済的な支援を利用はできます。しかし、それだけでは経済的に不安があったり、「働けない自分」に対して精神的に負担がかかったりしますよね。

そんな中、「在宅でできる仕事だったら自分でもできるかもしれない」と、webライターなどの在宅ワークに挑戦したいという方も多いです。
一方、「人と関わるのが苦手だけど、webライターはできるかな?」「在宅ワークをすることでうつ病が悪化したらどうしよう」と、不安もあるでしょう。

この記事では、

  • webライターの仕事内容
  • うつ病の人がwebライターをするメリット・デメリットと必要になる能力
  • webライターの収入や仕事時間
  • うつ病の人におすすめのwebライターの働き方
  • 公的な支援制度との併用について

以上の内容を解説していきます。

webライターの仕事内容

まずは、webライターの仕事内容から確認しましょう。

インターネット上に公開する記事を書く仕事

webライターは、企業サイトのコラム記事、取材記事や商品の説明文など、様々な種類の記事を執筆します。
また、執筆する分野も幅広く、ビジネスから美容、金融、子育てなど、多岐にわたります。

ライターという言葉から、センスのある文章を書ける人しかなれないというイメージを持つ方もいますが、それは必要ありません。
分かりやすく、正確に情報を伝えられる文章が書ければ、誰でもwebライターになることができます。

webライターの仕事の流れ

実際にwebライターはどのような流れで仕事をしているのでしょうか。
webライターが仕事を得る方法はいくつかありますが、今回はクラウドソージングサイトを利用した場合の仕事の流れを解説します。

クラウドソージングサイトについて簡単に説明すると、仕事を依頼したい人と仕事を探している人が集まって取引をするサイトです。代表的なものに、クラウドワークスやランサーズが挙げられます。

クラウドソージングサイトを利用したwebライターの仕事の流れは、以下の通りです。

  1. 案件を選んで応募する
    様々な案件の中から、自分が希望する案件を探します。
  2. テストライティングを受ける
    テストライティングとは、案件を受ける前に簡単な記事を書くことで、ライターのスキルを判断するものです。クライアントがその記事を見て案件を依頼するか、報酬をどのくらいにするかなどを決定します。
    テストライティングでも、数百円~数千円ほどの報酬がでます。
  3. 案件に採用される
    テストライティングに合格し案件に採用されたら、執筆開始です。
  4. マニュアルを確認し、記事を執筆するための情報収集をする
    執筆する際の決まり事がクライアントごとにあるため、最初に確認が必要です。その後、執筆するためにキーワードで検索したり取材したりして情報収集をします。
  5. 記事の構成を作り、執筆する
    どのような順序で情報を伝えるか、構成を作ってから執筆します。執筆の際にコピペは絶対にしてはいけません。著作権侵害で訴えられたり、賠償金を請求される可能性もあります。
  6. 記事を納品する
    クライアントに記事を納品します。
  7. 記事の修正対応をする
    ほとんどの場合、記事の修正依頼を受けるため対応します。
  8. 報酬を受け取る
    クライアントが検収した後に報酬が支払われ、仕事は終了です。

webライターの執筆以外の仕事

簡単にwebライターの仕事の流れを解説しましたが、記事を執筆することだけがwebライターの仕事ではありません。
ここからは、記事の執筆以外のwebライターの仕事を解説します。

  • 取材活動
    取材記事であれば、もちろん取材が必要になります。読者の知りたい情報を集めるためにも、重要な仕事です。
  • 画像の挿入や記事の入稿
    クライアントによってはこのような作業を依頼される場合があります。
    画像挿入の作業では、著作権フリーの画像やデザイナーに発注した画像を配置したり、実際に写真を撮影する必要がある場合もあります。
    入稿作業とは、WordPressなどのコンテンツ管理システムに文章を挿入することです。見出しの設定や文字の装飾などの作業も必要になります。
  • オンライン会議
    クライアントからの指示はメールやテキストチャットがほとんどですが、月に数回オンラインミーティングをする場合があります。
    また、新しい案件に応募した際にオンライン面談を行うこともあります。

うつ病の人がwebライターの仕事をするメリット・デメリット

ここまでの解説で、webライターの仕事内容はイメージできたかと思います。しかし、うつ病の人が働くことを考えると、症状の悪化につながるような業務はできるだけ避けたいですよね。
ここからは、うつ病の人がwebライターの仕事をするメリットとデメリットを4つずつ解説していきます。

4つのメリット

  • うつ病の薬を飲んでいても働ける
    うつ病の治療に使われる薬は、眠気などの副作用がつきものです。睡眠薬の影響で午前中は頭がぼんやりしてしまう、という方も多いでしょう。
    webライターの仕事は時間にとらわれません。仕事を午後から始めても、夜中に作業をしても大丈夫です。そのため、うつ病の薬を飲んでいても作業に支障が出にくいのです。
  • 体調の悪いときは自由に休むことができる
    うつ病になると、体調が良くない日もあるでしょう。会社員の場合は、体調が悪い時に無理やり出勤したり、休みの連絡を入れなくてはならず、ストレスになってしまいます。
    webライターの仕事は、時間だけでなく休みも体調に合わせて調整することができるため、しっかり休んで体調を整えることができます。仕事の途中で自由に休息を取ることができるのも、大きなメリットです。
  • 家から出ずに働くことができる
    完全に在宅で仕事ができるため、外出がストレスになってしまう方でも働きやすいです。
    「昨日はお風呂に入れなかった」という時も「身支度が億劫」という時も、パジャマでボサボサの髪のままで働けるのは、うつ病の人にとってはありがたいですね。自室という慣れた環境で仕事ができるというのも、嬉しいポイントです。
  • ・人と直接話す機会がない
    webライターの仕事は、クライアントとのやり取りのほとんどがテキストです。実際に人に会って話すという機会はほぼありません。対面でのミーティングが苦手という人も働きやすいのが、webライターの仕事です。

4つのデメリット

  • 収入が安定しない
    正社員であれば毎月ほぼ同じ金額の給料が入りますが、webライターは仕事をこなさないと収入が得られません。その月によって金額がまちまちになるため、安定した給料を手に入れることは難しいでしょう。収入にこだわりがない方にはあまりネックになりませんが、「働き始めてすぐにまとまった金額が欲しい」という方には不向きです。
  • 体調が悪くなると収入も減ってしまう
    仕事をこなさないと収入が得られないため、体調が悪く仕事ができないと収入も減ります。完全に働けなくなると、収入もゼロになります。会社員ではないため、有給もありません。
  • 仕事を休むと迷惑がかかってしまう
    webライターの仕事は自由に休めるのがメリットです。しかし、余裕を持ったスケジュールを組まないと納期を延ばしてもらうことになり、クライアントに迷惑がかかってしまいます。体調を崩してしまっても納期を守れるように、無理のない範囲で計画的に働かなければなりません。
  • ・オンライン会議がある
    クライアントとの打ち合わせや仕事の受注の際に、Zoomなどを使用したオンラインミーティングが必要になる場合があります。人と会話することが苦手な人には、大きなストレスになってしまう可能性があります。

うつ病の人がwebライターの仕事をする上で必要な能力

うつ病の人がwebライターとして働くことのメリットとデメリットを解説しました。読んでみて、どのように感じたでしょうか。健常者ではあまりデメリットに感じない部分が、うつ病の人だとネックになってしまう部分もありますよね。

ここからは、うつ病の人がwebライターとして働く上で必要になる能力を解説していきます。以下のような能力を身につければ、デメリットで挙げた内容も大きなマイナスにならない場合もありますので、しっかり確認しましょう。

スケジュール管理能力

うつ病を抱えていると、どうしても体調が悪くなってしまうときはあるでしょう。そのため、体調が悪くなっても納期に間に合うように、スケジュールを管理する能力が必要になります。体調の良いときにコツコツと進めていくなど、無理のない範囲で執筆を進める努力も必要です。

webライターの仕事は、複数の案件を同時に進めていくことも多いです。「この案件のことをすっかり忘れてた!」ということのないよう、気を付けなければなりません。

コミュニケーション能力

webライターは、クライアントとテキストでコミュニケーションをとることが多いです。
テキストのみでのコミュニケーションは、対面でのコミュニケーションよりも齟齬が生じやすいものです。認識の食い違いからトラブルに繋がってしまう可能性もあります。緻密なコミュニケーションを意識しましょう。

また、前述したようにオンラインミーティングが必要な場面もあります。テキストではじっくりと考えながら入力できますが、対面ではゆっくり考えながら話すことが難しい場面もあります。あらかじめ話したい内容をまとめておく、その場で返事ができない場合は後でメールで連絡すると伝えるなど、自分なりの対策を考えておきましょう。

ストレスマネジメント

たとえストレスが少ない仕事を選んだとしても、ストレスをゼロにすることはほぼ不可能といえるでしょう。
うつ病を抱えると、ストレスへの耐性が低くなってしまうことが多いです。上手くストレスと付き合わなければ、再発のリスクも考えられます。

ストレスマネジメントの方法は、ストレスを発散させるだけではありません。
ストレス対策は、大きく分けて以下の3つの方法があります。

  1. 入ってくるストレスを減らす
  2. ストレスを発散する
  3. ストレス耐性を高める
  1. 入ってくるストレスを減らす
    考え方の癖に着目してストレスを感じにくい捉え方を身につける、ストレスのかかりにくい環境を作る、適切な範囲で自己主張するなどの方法があります。
    考え方の癖を自覚したり、いきなり自己主張をするのは難しいと感じる人が多いでしょう。カウンセリングの場や家族とのコミュニケーションから、少しずつ取り入れていけると良いでしょう。
  2. ストレスを発散する
    ストレスの発散法は人によって異なりますが、なるべく手段は多い方が良いでしょう。1つの発散法しかない場合、それが上手くいかなかいとストレスを溜める一方になってしまいます。
    いくつか手段を持っておくと、いくつか試してみたり気分によって選んだりと幅が広がります。自分が心地よいと感じるものを複数用意しましょう。
    また、睡眠を改善したり、ストレッチなどでリラックスする時間を設けることも大切です。
  3. ストレス耐性を高める
    ストレス耐性を高める方法もいくつかありますが、一番取り入れやすい方法は体調を整えることです。
    体調が悪い時は、健康な人でもマイナス思考になってしまいます。うつ病になると、ある程度の体調の波があるのは仕方のないことです。適度な運動を取り入れる、適切に食事を摂るなど、できる範囲で体調を整えるようにしましょう。
    また、対人関係などの不安が強い場合は、少しずつ慣れることでストレスの耐性がつきます。久しぶりに友達にメッセージを送ってみるなど、できそうなことから少しずつ慣らしていきましょう。1人では難しいと感じる方は、カウンセリングを頼るのも1つの手段です。

基本的なパソコンのスキル

webライターは、基本的にパソコンを使って仕事をします。そのため、基本的なパソコン操作はできた方が良いです。メール、チャットなどの基本的なツールを使用できる程度であれば、大きな問題はないでしょう。ブラインドタッチができると執筆スピードを上げることができます。

webライターの収入や仕事時間について

ここからは、仕事とは切っても切れないお金の問題について解説していきます。
webライターの仕事をして、実際はどのくらいの収入になるのか、確認していきましょう。

webライターの報酬の仕組み

webライターの報酬は、次の3つの形式があります。

  • 文字単価:スキルによって単価が変わる
  • 記事単価:記事の専門性などによって単価が変わる
  • 時間単価:業務内容で単価が変わる

クラウドソージングサイトを利用した場合、文字単価に着目することが多いでしょう。
webライター初心者であれば、文字単価は0.5~1.0円程度ですが、経験を積むと1.0~2.0円に上がったり、専門性の高い記事であれば3.0円以上の案件もあります。

文字単価が低くても、効率よく案件をこなすことができれば収入を上げることもできます。
初心者の方が文字単価0.5円で4000文字の記事を4時間で書いた場合、収入は2000円、時給は500円です。
一方、同じ文字単価0.5円で4000文字の記事を2時間で書いた場合、収入は2000円のままですが、時給は1000円です。数字にすると、いかに差が生まれるか分かりますね。

また、webライターは抱える案件の数は一定ではありません。そのため、月収もその月によって大きく変動します。

webライターの収入の相場

副業フリーというブログで、webライター300名に対する活動年数と年収の調査がありました。それによると、副業ライターの平均年収は113.5万円、フリーランスでは408万円とのことです。

また、副業ライター1年目の平均年収は83万円、2年目は118.3万円、3年目では139.3万円でした。
フリーランスの場合、1年目の平均年収は298万円、2年目は419万円、3年目は507万円でした。

うつ病のライターに対する調査ではないため参考程度にはなりますが、初心者はなかなか高い収入を目指すのは難しいものの、慣れてくると収入を増やすことも可能だということが分かります。

うつ病の人におすすめのwebライターの働き方

ここまで読んで、「webライターに挑戦してみたい」と思った方もいるでしょう。
ここからは、webライターの働き方と、うつ病の人におすすめの働き方を解説します。

webライターの働き方は3つ

webライターの働き方は、大きく分けて3つあります。

  1. 企業に就職する
  2. 専業のwebライターとして直接契約する
  3. クラウドソージングサイトを利用する

企業に就職する場合は正社員になります。収入は安定する一方、出勤を求められる場合や休みを自由に取れない場合があるなど、これまで解説した在宅ワークのメリットが少なくなってしまいます。うつ病を抱えており、自分のペースで在宅ワークをしたいという方には不向きです。

専業のwebライターとして直接契約をするのは、中級者以上の経験がある人に向いている方法です。いきなりクライアントと直接やり取りをするのは、初心者にはあまりおすすめ出来ません。

うつ病の人でwebライターを始めたいという方は、3つ目のクラウドソージングサイトを利用する方法が良いでしょう。
スキルがない未経験者でも行いやすい案件があるだけでなく、支払いなどの金銭のやりとりもサイト側が管理してくれるため、安心感があります。また、やりたい仕事を選ぶことができるのも大きなメリットです。

webライターの始め方

いきなりクラウドソーシングサイトに登録して案件に応募しても、なかなか採用されにくいでしょう。
ここでは、webライターの始め方を解説していきます。

①パソコンやツールを用意
スマートフォンよりもパソコンの方が画面が大きく、執筆しやすいです。
webライターはテキストを扱うことがほとんどなので、高いスペックはあまり必要ありません。作業場所を変えやすいノートパソコンがおすすめです。
他にはセキュリティ対策ソフトやチャットツール、Googleドキュメントなどの執筆用ツールなども用意しましょう。この時点で銀行口座も準備しておくと安心です。

②webライティングについて学ぶ
初心者がいきなりwebライターの案件を受けるのは、不安もあるでしょう。事前に知識を付けておくと安心です。

webライター初心者が身につけたい知識は以下の3つです。

  • webライターの基礎知識
  • 読者に正しく意味が伝わる文章の書き方
  • SEOの知識

もちろん講座を受講したり、本を買って勉強するのも良い方法です。しかし、今はインターネット上で様々な情報を集めることができます。webライターになるとインターネット上で情報を集めることが多くなるので、情報収集の練習を兼ねてネットで勉強するのも1つの方法です。

③サンプルになる記事を書く
web上で全く文章を書いたことのない人は、クライアントに文章力をアピールできるようにサンプル記事を用意しましょう。
一番良いのは、ブログを始めることです。更新を重ねるごとに、読者に伝わる文章の書き方が分かってくるためです。
しかし、ブログを始めるのが難しい場合も多いでしょう。その場合はサンプル記事を書いてみましょう。やりやすい方法は、実際のクラウドソージングサイトの案件を受けたつもりで書いてみることです。練習にもなるので、いくつか書いてみると良いでしょう。

④ポートフォリオを作る
ブログやサンプルの記事が書けたら、良く書けたものを2~3本選んでポートフォリオを作りましょう。
実績のないwebライターを採用するのは、企業側としては避けたいものです。きちんとポートフォリオがあり、どの程度の文章力があるか分かると、企業も安心して採用できるでしょう。
採用率が上がるように、自身の得意分野を伝えられる見やすいポートフォリオを作成しましょう。

⑤クラウドソージングサイトに登録する
いよいよクラウドソージングサイトに登録します。
クラウドソージングサイトにも多くの種類がありますが、とりあえず登録しておきたいのは以下の2つです。登録したらプロフィールも記入しておきましょう。

⑥文字単価0.5円以上の案件に応募する
実際に案件に応募します。ポイントが文字単価0.5円以上の案件を選ぶことです。
初心者のwebライターには知識がない人が多く、低単価でたくさん書かせようとするクライアントもいるため注意しましょう。
他にも、未経験者応募歓迎の案件、記事の書き方を丁寧に教えてくれる案件だと安心です。探してみましょう。

以上の過程を踏んで、テストライティング後に採用になります。

webライターの仕事は公的な支援制度と併用できる?

ここまで読んでくださった方は、webライターの案件に応募できる状態のはずです。
しかし、今受けている支援制度や、今後受けようとしている支援制度との併用は可能でしょうか。
制度の中には、アルバイトとの併用禁止のものもあります。
ここからは傷病手当、失業保険、障害者年金との併用について解説します。

傷病手当との併用は相談が必要

全国健康保険協会によると、傷病手当金が支給される条件は以下の4つです。

  1. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  2. 仕事に就くことができないこと
  3. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  4. 休業した期間について給与の支払いがないこと

以上のことから分かるように、傷病手当はケガや病気によって働くことができない人が利用するものです。アルバイトやパートは「働ける状態である」とみなされてしまうため、併用できません。

それではwebライターのような在宅ワークはどうでしょうか。これは相談が必要になります。なぜかというと、内職であれば傷病手当を受給しながら行ってもいいと判断される場合があるからです。

判断するのは、在籍している会社と健康保険組合です。傷病手当を受けながらwebライターとして働きたい場合は、この2カ所に確認をとりましょう。
健康保険組合でも、問い合わせ先の担当者によって判断が異なることがあるようです。相談せずに働き始めることで、傷病手当金の受給を止められることもあり得ます。
また、会社によっては休職中の在宅ワークを禁止していることもあります。基本的に、副業禁止の会社は休職中も副業は禁止されることが多いです。しかし、内職であれば許可が出る場合もあるので、相談しましょう。

失業保険との併用は相談が必要

ハローワークインターネットサービスによると、失業手当(基本手当)の受給要件は以下の通りです。

  1. ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
  2. 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12カ月以上あること。

重要なのが、「就職しようとする積極的な意思があること」「失業の状態にあること」の2つです。webライターとして就職したとみなされるくらい働いたり、フリーランスとして働く準備をしている場合は対象外になります。

失業保険とアルバイトは併用可能です。しかし、待機期間中に収入があると待機期間が延長されたり、1日4時間以上の労働をすると給付が1日先送りになったりと、注意点が複数あります。
また、管轄のハローワークによって、失業保険受給中のwebライターの仕事がアルバイト扱いになるか、内職扱いになるか異なるようです。それにより条件や支給内容が変わるため、必ず確認しましょう。

障害年金との併用は可能だが注意点も

制度としては、障害年金を受給しながら働くことは可能です。なかには、一般就労のフルタイムで勤務しながら障害年金を受給している方もいます。しかし、条件や注意点もあります。

障害年金支援ネットワークによると、うつ病の障害認定基準は以下の通りです。

障害の程度(等級)障害の状態
重↑↓軽1級高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの
2級気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの
3級高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、その症状は著しくないが、これが持続又は繰り返し、労働が制限を受けるもの

このうち、以下のような条件に当てはまっていると、働いていても2級もしくは3級と判断される場合があります。

  • 病気のために仕事がかなり制限される
  • 仕事をするためには職場の配慮が必要
  • 病気のために通常の通勤方法が難しい

しかし、以下のような注意点もあります。

  1. 更新時に等級が下がる可能性がある
  2. 3級は初診時に厚生年金に加入していた方のみ受給可能
  3. これから申請するのであれば前提条件を満たす必要がある
  1. 更新時に等級が下がる可能性がある
    うつ病をはじめとした精神疾患では、認定審査で就労の有無は大きなポイントとなります。働いていることで、障害が軽いと判断されやすくなるのです。
    今まで1級と認定されていた方は、更新時に2級に変更となる可能性が高いでしょう。2級だった方が3級、3級だった方が非該当になる可能性もあります。
  2. 3級は初診時に厚生年金に加入していた方のみ受給可能
    初診日に加入していた年金制度が厚生年金保険(共済年金)の方は、3級まで対象です。初診日に国民年金保険に加入していた方は、1級または2級に該当しないと障害年金が支給されませんので、注意が必要です。
    今まで2級と認定されていた方で初診日に国民年金保険に加入していた方は、働くことで更新時に非該当と認定され、障害年金を受け取れなくなる可能性があります。
  3. これから申請するのであれば前提条件を満たす必要がある
    これから障害年金の申請を希望する方は、前提条件として「初診日要件」と「保険料納付要件」を満たしている必要があります。こちらを満たしていない場合は、どれだけ症状が重くても障害年金を受け取ることができないので、注意しましょう。

これらの注意点に対する対策としては、日頃から主治医とコミュニケーションをとり、仕事の様子をしっかり伝えること、「病歴・就労状況等申立書」への記入が挙げられます。

障害年金の申請時や更新時には、医師の診断書が必要です。この診断書の内容が、障害等級に大きく関わります。病気によって仕事にどのような支障が出ているか、職場やクライアントからどのような配慮を受けているかなどを確実に記入してもらうため、普段から仕事の様子を医師に細かく伝えるようにしましょう。

また、これから障害年金を申請する場合は「病歴・就労状況等申立書」という書類を書きます。この書類は自分で書くものになるため、ここでも仕事での制限や受けている配慮を確実に記載しましょう。上手く書けるか自信のない方は、社労士を頼るのも1つの手段です。

まとめ

この記事では、うつ病の人がwebライターとして働く上で必要な情報を解説しました。
うつ病を抱えながら働くことは、どのような仕事であっても大変なことです。働くと決めた場合も、必ず主治医と相談しながら進めましょう。
どんな時も一番大切なのは、あなたの体と心です。自分に合った仕事を続けられるよう、体調を整えていきましょう。