COLUMNコラム
コピーライティングとは? 基礎知識とブログでの活用シーンを紹介
「ブログを継続的に運営して、アクセス数は伸びてきている。それなのに、広告収入は上がらない」
このような状況にお悩みのブログ運営者はいらっしゃいませんか?
アクセス数が増えているのに広告収入が上がらないのは、もしかしたらコピーライティングを取り入れていないからかもしれません。
コピーライティングは「広告のための文章術」です。これを実践するのとしないとでは、宣伝効果に大きな差が出るでしょう。
この記事では、コピーライティングの基礎知識とブログでの活用シーンについて解説しています。適切に取り入れることができれば、ブログ収益の飛躍的な向上が期待できます。
ブログの収益化を目指している方でコピーライティングを取り入れていない方は、ぜひ記事をご参照ください。
コピーライティングとは
コピーライティングとは「広告(コピー)で宣伝するための書く技術(ライティング)」です。
同じコピーライティングでも、広告の目的によって「イメージコピー」と「セールスコピー」によって分けられます。
ここでは、2種類のコピーライティングについて紹介します。
イメージコピー(コピーライティング)
イメージコピーとは、企業や商品のブランディング、イメージアップのためのコピーライティングです。「キャッチコピー」もここに分類されます。
有名な例は「お、ねだん以上。ニトリ」です。このキャッチコピーは、「自社商品には値段以上の価値がある」ことを短くアピールしています。平易かつ印象的な言葉選びは、イメージアップを目的とした広告のお手本といえるでしょう。
その一方、イメージコピーは、購買行動を促すためには作られていません。
実際、「お、ねだん以上。ニトリ」と聞いても、特定の商品を買おうとはなりません。つまり、イメージコピーは直接的な売上を目的とした広告ではないのです。
あくまで顧客からのイメージアップを主眼に置いて作成されるのが、イメージコピーです。
セールスコピー(セールスライティング)
セールスコピーは、製品・サービスの魅力を具体的に伝え、購入・契約などのアクションに直接つなげるためのコピーライティングです。特徴として「顧客が得られるベネフィット」を強調して伝えることが重視されています。
マーケティングにおけるベネフィットとは「顧客が商品から得られる恩恵」と解釈されます。
たとえば、スマホの防水規格の最高等級である「IPX8」を、メリットとベネフィットで比較すると、次のようになるでしょう。
- メリット:防水規格が「IPX8」なので、潜水状態でも浸水しない
- ベネフィット:防水規格が「IPX8」なので、水中でもカメラ撮影ができる
メリットが商品の機能的な価値であるのに対し、ベネフィットは顧客が商品を購入して得られる利益であることがわかります。
セールスコピーでは商品を購入するベネフィット(顧客の利益)を具体的に伝えることで、「購入」「契約」といったコンバージョンを促します。
直接的に売上を上げるための広告であることが、イメージコピーとは異なる点です。
補足:2つの意味で使われる「コピーライティング」
同じコピーライティングでも、イメージコピーとセールスコピーとでは違いがあるとわかりました
ところで、イメージコピーの別名が「コピーライティング」であることに違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか? 誤解を避けるため、ここで補足しておきます。
Web上では「コピーライティング」は次の2つの意味で使われています。
①「イメージコピーとセールスコピーを包括するコピーライティング」
②「イメージコピーとしてのコピーライティング」
たとえば、Web上では「コピーライティングとセールスライティングの違い」について解説する記事をよく見かけます。これは①と矛盾します。つまり、②の「イメージコピーとしてのコピーライティング」を扱っている記事です。
一方で、当記事ではイメージコピーをコピーライティングの1形態としています。つまり、①の「イメージコピーとセールスコピーを包括するコピーライティング」を扱っている記事です。
①と②を混同してしまうと、内容を理解する妨げになります。コピーライティングに関連する記事を読み進める際はご注意ください。
コピーライティングで突破しなくてはならない「3つの壁」
コピーライティングの最終目的は、読者に執筆者が望んだ行動を取ってもらうことです。
しかし、そのためには目的達成の妨げとなる障害を1つ1つ解消していくことが求められます。この障害の解消こそコピーライティングの本質といえるでしょう。
ここではコピーライティングで突破しなくてはならない「3つの壁(3つのNOT)」について解説します。
読まない壁
1つ目は、文章を読まない壁です。
読まない壁は、ブログに限らず文章全般における「最初にして最大の難関」です。特に現代は、情報の入手方法が多様化しています。文章を読まなくても、テレビや動画サイトで簡単に情報を手に入れることができるため、読まない壁はますます厚くなっています。
どうすればコピーライティングで「読者の興味を引けるか」が読まない壁を突破するポイントです。
信じない壁
2つ目は、書かれている内容を信じない壁です。
読者はブログに興味を持ってくれても、書かれている内容を簡単には信じてくれません。
人間は本能的に「得をするより損失の回避」を優先します。そのため、読者は文章から自分が得をするという確証が得られない限り、ブログを読むだけで終わってしまいます。
どうすればコピーライティングで「読者の信頼を証明できるか」が信じない壁を突破するポイントです。
行動しない壁
最後は、信じても行動しない壁です。
仮に不安を取り除いても、読者が行動してくれるとは限りません。
たとえば、人は緊急性がないことを後回しにする傾向があります。「ネットショップのカートに商品を入れたのに、結局買わなかった」といった経験はないでしょうか。
行動する熱量が高いのは、「読まない壁」と「信じない壁」を突破してブログを読んだ直後です。その機会を逃してしまえば、読者が再び行動を起こしてくれる可能性は格段に低くなります。
どうすればコピーライティングで「読者の行動を後押しできるか」が行動しない壁を突破するポイントです。
コピーライティングを書くためのコツ
3つの壁を突破するには、具体的にどうしたらいいでしょうか?
ここでは、コピーライティングを書くためのコツを紹介します。
誰に向けて書くかを明確にする
読者に共感してもらうために、誰に向けた内容なのかを明確にして文章を書きます。
そのためによく使われるのがペルソナ設定です。ペルソナ設定では、自分のサービスを必要とする理想の読者像を設定します。ここで設定した架空の人物に向けて文章を書くことで、筆者は伝える内容を円滑に判断できるようになるでしょう。
逆に万人受けを狙った文章は、書くべき内容を判断するのが非常に困難です。書く方向性が定まらないので、誰にも読まれない文章になってしまう可能性があります。
「万人受けするコピー(広告)はない」と考えるのが正解です。
興味を引き読まれる文章を作成するためにも、まず読者ターゲットをはっきりさせましょう。
何を伝えたいかを明確にする
何かを伝えようとするには技術だけでなく、何を伝えたいかを明確にしておくことも大事です。
ブログ記事全体を通して伝えたいことが明確なら、筆者が読者に何をして欲しいかが伝わります。逆に、伝えたいことが曖昧なら、文章がいくら洗練されていても、筆者のメッセージは伝わりません。
読者の行動を促すためにも、一番伝えたいことは何かを明確にして記事を作成しましょう。
信頼できる根拠を示す
読者の不安を取り除くために、信頼できる根拠を提示します。
たとえば「身体に良い料理レシピ」を紹介するブログなら、何の資格もない一般人より、栄養士の資格を持っている人の方が情報に信頼が置けるのではないでしょうか。
記事の正確性を示す証拠や、身元を明かすことなども同様です。信頼できる根拠が重なるほど、読者からの信用は得やすくなります。
読者の不安を取り除くためにも、権威性や確度の高い証拠をフル活用しましょう。
読みやすい文章を心がける
ターゲットに内容が伝わるように、読みやすい文章を心がけます。
具体的には次のような方法があるでしょう。
- ターゲットに合わせた文章
- 余白のある文章
読みやすい文章は人によって異なります。そのため、先述した「誰に向けた文章なのか」は「読みやすさの基準」を決める上でも重要です。
専門用語を使う時は、その言葉がターゲットに理解できるか検討して文章を作成します。
また、文章は見かけも大事です。
たとえば、漢字がびっしりと並んだ余白のない文章は圧迫感を感じてしまい、それだけで読むのをやめてしまいます。
この問題は、漢字のひらがな化や、改行の活用などで対処できます。「漢字3割、ひらがな7割」を意識して、適切な区切りで余白を確保しましょう。
読みにくい文章は、読者の興味や理解の妨げになります。読まない壁を突破する意味でも、内容・見た目的に読みやすい文章を心がけましょう。
事前に情報収集をする
コピーライティングが効果を発揮するかは、事前の情報収集で決まります。
基本として、次の3つは必ず調べておきましょう。
- 取り扱う商品の特徴
- ターゲットの特徴
- 競合他社の特徴
自社・顧客・競合について調査することを「3C分析」と言います。
先述した「誰に伝えるか」「何を伝えるか」に深く関わるので、コツを実践するためにも事前の情報収集は、必ず行いましょう。
ブログでのコピーライティング活用シーン
ここまでで、コピーライティングの概要をご理解いただけたと思います。
一方で、具体的にブログのどの部分に取り入れればいいか、まだ漠然としている方も多いのではないでしょうか。
そこで、最後にブログでのコピーライティング活用シーンを4つ紹介します。
タイトル
1つ目は、読者が最初に目にするタイトルです。
タイトルの良し悪しで、記事を読んでもらえるかは大きく左右されます。言い換えれば、タイトルが悪ければ、どんなに良い事が書かれていても記事が読まれることはない、ということです。
それだけに、タイトル作成においてイメージコピーは非常に重要です。平易かつ印象的な言葉を選びつつ、検索キーワードに則したタイトルを作成しましょう。
ブログ広告がアクセス数に影響される以上、検索キーワードを始めとするSEO対策は欠かせません。読者の目を引くイメージコピーと検索エンジンの最適化を両立させましょう。
本文の書き出し
2つ目は、精読率を高める本文の書き出しです。
記事タイトルに惹かれた読者は、高確率で書き出しを読みます。この部分で記事を読む価値を認めてもらえれば、最後まで文章を読んでくれる確率は格段に上がるでしょう。
本文の書き出し部分では、セールスコピーの技術が活用できます。商品から得られるベネフィットを強調するように、記事を読むことで得られる利益を読者に提示するのがポイントです。
書き出しには、次のような内容を書きましょう。
- 問題提起
- 記事を読んだ結果
- 情報が信頼できる根拠
悩みや問題を提起できれば、共感を得た上で読者自身が何を望んでいるかを再認識させられます。
また、記事を読んだ後、読者が具体的にどうなるかを伝えられれば、記事を読む意欲をかき立てることができるでしょう。
結果が得られる根拠を自身の経歴、数値データで証明できれば信憑性が高まり、不安なく記事を読み進めてもらえます。
本文の見出し
3つ目は、記事の骨組みとなる見出しです。
読むことに慣れている人は、見出しを見て全体像を把握し、記事を読むかどうかを判断します。そのため、記事においてコピーライティングを活用した見出しの作成は非常に重要です。
どんなに魅力的な内容が書かれていても、見出しで注意を引けなければ、読者はそのまま離脱してしまいます。
好奇心をくすぐる「新情報」や、お得感のある「無料」「割引」に関連したワードを上手く活用しましょう。見出しで「欲しい情報がある」と思ってもらえれば、読者に記事を読み進めてもらえる可能性は大きく向上します。
ディスクリプション
最後は、記事概要をWebで表示するディスクリプションです。
ディスクリプションは、単に概要を提示するだけではなく、ユーザーにクリックしてもらうための広告文としての役割もあります。
そのため、コピーライティングとの相性も良く、技術を取り入れれば、ディスクリプションの幅はグッと広がります。
タイトルより文字数を多く設定できる強みを活かしましょう。コピーライティングを活用しつつ、タイトルで伝えきれない内容を盛り込めば、ブログをクリックする後押しになってくれるはずです。
まとめ
コピーライティングは、ブログの宣伝効果を高めるのに有効な手法です。基礎知識を身に付け、適切に取り入れれば、読者が「購入」「契約」に至る確率は大きく向上します。
ニーズを満たすことはもちろん、執筆者の望んだ行動を取らせる施策を取り入れることが、ブログの広告としての機能を高めます。
コピーライティングで3つの壁を突破して、ブログ収益を向上させましょう。