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被リンクの意味とは?SEO対策で重要視される理由から獲得方法まで解説!

ライティング

自社運営のWebサイトの閲覧数が、伸び悩んでいるという課題を抱えている担当者の方もいるでしょう。自社サイトの評価を高めたり、検索上位に表示させたりしたい場合は、被リンクの獲得を行う必要があります。また、被リンクはSEO対策とも深い関係性があるので、SEO対策を講じたい方も確認してみましょう。

この記事では、被リンクの意味やSEO対策で重要視される理由、メリット・デメリットまで詳しく解説します。また、実際に被リンク獲得の方法や確認方法についても紹介します。SEO対策上で良質な被リンクを取得したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

被リンクとは?

被リンクは、別名「外部リンク」「バックリンク」とも呼ばれ、自社サイトが外部サイトにリンク付きで紹介される際のリンクのことを表します。

例えば、自社サイトを訪問してくれたユーザーが、記事の内容をブログ上で紹介してくれるとしましょう。リンク付きで記載してもらえれば、自社サイトは被リンクを獲得できた状態といえます。つまり、被リンクは外部サイトから自社サイトに向けられる導線ともいえるのです。

SEO対策で被リンクが重要視される理由

SEOには、「内部対策」と「外部対策」の2種類あります。「内部対策」は、対象範囲がサイト内に限定され、該当するものは内部リンクの最適化やパンくずリストの設置などです。
一方で外部対策は、対象範囲がサイト外へと変わるため、対外的な施策を講じる必要があります。外部SEOでは、一般的に他社から評価を得るのが大事です。リンクの貼り付けを伴わない「サイテーション」も重要ですが、多くの企業が力を入れるのは被リンクの獲得でしょう。

特に質の高い被リンクを多く獲得しているWebサイトは、検索上位に表示されやすくなります。つまり、良質な被リンクの獲得を行うことが、SEOの外部対策にもつながるのです。検索順位を決定しているGoogleの「Googleが掲げる10の事実」では、被リンクの重要性について言及しているので、ぜひ確認してみてください。

なお、自社サイトが大量の被リンクを獲得できたからといって、検索上位に表示されるわけではありません。現在は「ペンギンアップデート」と呼ばれるGoogleのアルゴリズムが存在するため、過剰なSEO対策やスパムのような手法では効果が得られないのです。自然な被リンクである「ナチュラルリンク」の獲得が重要である点を覚えておきましょう。

参考URL:Googleが掲げる10の事実

Googleが評価する被リンクの良し悪しの違い

Googleが評価する被リンクには、良し悪しがあるのです。良い被リンクを多く獲得できれば、SEO対策でも高い効果が得られます。逆に悪い被リンクを多く獲得していると、罰則の対象となる恐れもあるので気を付けてください。次はGoogleが評価する被リンクの良し悪しの違いについて解説します。

良い被リンクの特徴

前述したナチュラルリンクは、作為性のない自然な被リンクなので、良い被リンクの代表例といえます。他ユーザーが自社サイトをリンクとして設置した場合が該当し、Googleからも有益なサイトとして評価してもらえるのです。他にも下記のような特徴のあるWebサイトから、被リンクを獲得するのが望ましいとされています。

・関連性の高いWebサイト

Googleのアルゴリズムでは、関連性の高いWebサイトによる被リンクの評価が高いため、通常よりも検索順位が上昇しやすい特徴があります。

・認知度の高い有名なWebサイト

特に被リンクの量と質が高いWebサイトは、Googleからの評価も高いため、通常の被リンクの獲得よりも高い効果が見込めます。

上記のような良い被リンクの獲得が、SEO対策に効果的です。

悪い被リンクの特徴

悪い被リンクの代表例はスパムリンクです。スパムリンクとは、Googleガイドラインに抵触した低品質なコンテンツによる悪質なリンクのことを指します。

自社サイトにスパムリンクがあると、検索順位が上昇しづらくなったり、罰則の対象となったりするリスクがあるため注意が必要です。SEO対策の観点からも、悪い被リンクを受け取らないように管理を徹底したり、場合によっては否認したりして対処しましょう。

SEO対策上の被リンクのメリット

SEOの外部対策では、被リンクの獲得が欠かせません。被リンクを獲得することで得られるメリットを理解できれば、SEO対策もより効率的に進めやすくなるでしょう。次はSEO対策上の被リンク獲得によるメリットを紹介します。

Webサイトの評価が高まる

被リンク獲得による1つ目のメリットは、Webサイトの評価が高まる点です。

Googleが定義している検索品質評価ガイドラインでは、E-A-Tが特に重要な要素であると明記されています。E-A-Tとは、評価項目である専門性・権威性・信頼性の3つの頭文字を取ったものです。中でも信頼性を獲得する際は、被リンクの獲得が重要といえます。

被リンクには、外部サイトからの「信頼の投票」のような側面があるのが特徴です。つまり、良い被リンクを多数獲得しているWebサイトは、信頼性が高いといえます。自社サイトが一定の被リンク数を集めて有益性が示せれば、ユーザーのみならずGoogleからのWebサイトへの評価も高まるでしょう。

クローラビリティも上がる

被リンク獲得による2つ目のメリットとして、クローラビリティが向上する点が挙げられます。

各Webサイトやページの評価を担っているのが、「クローラー」と呼ばれる検索エンジンのロボットです。Googleの場合は、Googlebotが該当します。また、クローラーが世界中のWebサイトから情報を取得することを「クロール」、クロールしたWebサイトの情報をデータベースに保存する作業を「インデックス」と呼びます。

クローラビリティが向上することは、「クローラーがサイト内の巡回をしやすくすること」と言い換えられます。良い被リンクを獲得しているサイトなら、見つけてもらいやすくなり、巡回しやすくなるでしょう。インデックスや次の巡回までの期間も短くなるので、結果的に自社サイトのSEO対策として有効です。

SEO対策上の被リンクのデメリット

良い被リンクを獲得し続ければ、被リンクにはいくつものメリットがあります。しかし、被リンクの獲得には少なからずデメリットも存在するので注意しましょう。以下で被リンク獲得時のデメリットを注意点として紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

被リンクの質が低いとWebサイトの評価も下がる

質の低い被リンクが多いと、自社サイトの評価が下がる恐れがあります。

被リンクでは、量やドメイン数も大切ですが、品質も重要です。特に作為的な被リンクや業者から購入した被リンクの品質は著しく低い危険があります。被リンクを送り付けられるだけで、自社サイトの評価が大幅に下がったり、場合によっては罰則の対象にもなり得るのです。被リンクの獲得時や管理を行う際は、品質面に問題がないか入念に確認しましょう。

悪質なWebサイトからの被リンクを管理する手間がかかる

SEO対策を行う際に、悪質なWebサイトからの被リンクを管理する手間が発生します。

悪い被リンクを獲得していると、検索上位に表示されなくなるなどのリスクが生じるため注意が必要です。被リンク獲得とSEO対策を並行して行うなら、定期的な被リンクの確認は必須といえるでしょう。万が一悪い被リンクを見つけた場合は、発生元への削除依頼か、後述する「Google Search Console(サーチコンソール)」からの否認で対応する必要があります。

一度検索エンジンから悪質なWebサイトと判断されてしまうと、最悪の場合はインデックスが削除されてしまうでしょう。被リンク獲得とSEO対策を同時に行う際は、特に被リンクの管理にも注力するのがポイントです。

被リンクの獲得方法5選

実際に被リンクを獲得する際は、いくつかの方法でアプローチが可能です。いずれの方法も、実践することでより良いリンクの獲得が見込めるので、違いを確認してみてください。次は、被リンクの獲得方法を5つ紹介します。

自社別Webサイト上にリンクの設置を行う

自社で複数のWebサイトを運営している場合、被リンクを増やしたいWebサイトのリンク設置を積極的に行うことが効果的です。また、複数のWebサイトの運営を行っていない場合でも、提携会社のサイトに誘導リンクを設置してもらうと良いでしょう。同様の効果が期待でき、ページランク(PageRank)の向上が期待できます。

ページランクとは、Googleが検索アルゴリズムに反映させている評価指標の一つです。ページランクでは、被リンクの量よりも質がより重視されます。関連性の高いサイトから被リンクを集められれば、自社サイトの質の高さも証明できるのです。

既に自社別サイトからのリンクを設置している際は、リンクが有効か確認してみてください。もしリンク切れを起こしていた場合、「301リダイレクト」の設定を確認してみましょう。301リダイレクトとは、『Google 検索とユーザーを確実に正しいページに導くための最善の方法』として、Googleが推奨している設定方法の一つです。また、301リダイレクトの設定を行う際は、リダイレクト先のページと自社サイトの関連性の高さも再度チェックすることをおすすめします。

被リンクを集めやすいコンテンツ作りを意識する

被リンクの獲得は、外部SEOの中心的な役割を担います。外部からの被リンクを増やす際に有効なのは、他社から参考にされやすくて分かりやすいコンテンツ作りを意識することです。

「研究・調査・統計データといった一次情報」「まとめ情報」「ツール紹介」「用語解説」「イベントレポート」などが、被リンクを集めやすいコンテンツとして挙げられます。「ニュース」や「カオスマップ(業界地図)」なども、被リンクを集めやすいコンテンツといえるでしょう。

外部サイトからのナチュラルリンクが増えれば、自然検索や参考元からの流入数の増加も見込めます。ユーザーの興味・関心を引くようなコンテンツ作りを意識してみましょう。

外部サイトへの記事寄稿を行う

外部サイトへの記事寄稿を行うのも、被リンク獲得において効果的です。専門性や独自性の強いコンテンツ作りができていれば、寄稿される側にもE-A-T要素に優れたコンテンツを掲載できるなどのメリットがあります。

ただし、リンクを自動的に貼ってくれるわけではない点に注意しましょう。あくまで被リンクの獲得が「目的」、記事寄稿が「手段」といった関係性なのです。記事寄稿時は、自社サイトのリンクを貼り付けてもらうことを、事前にサイト運営者へ依頼してください。

外部と連携しながらコンテンツを作る

GoogleのE-A-T要素の中で、特に専門性を増したい場合、外部と連携しながらコンテンツを作ることが大事です。具体的には、外部への取材を行うのが効果的といえます。コンテンツ作成で取材を行えば、「~という記事で紹介されました」といった形式で、取材先からの被リンクを簡単に得られるのが利点です。

また、取材先が専門家や豊富な知識がある企業であれば、よりコンテンツ自体の信頼性も高められるでしょう。コンテンツ作成で専門性を高めたい場合は、ぜひ取材をはじめとした外部との連携も意識してみてください。

拡散性の高いSNSを活用する

SNSは他の被リンク獲得のような直接的なSEO効果は見込めません。Twitter・Facebookなどの各SNSには「nofollow属性」が存在するため、リンク評価の受け渡しが行われないためです。

しかし、SNSの拡散性を活かせば間接的なSEO対策ができます。各SNSの特徴である「いいね」「シェア」「リツイート」の機能により、顧客とのつながりの指標である「エンゲージメント」の増加が見込めるのです。最終的には参照元からの被リンクの獲得や、アクセス流入の増加が実現します。

被リンクを獲得する場合、拡散性の高いSNSの活用も忘れずに行いましょう。

被リンク獲得でペナルティ対象となる4つのケース

良い被リンクの獲得を心がけていても、知らぬ間に悪い被リンクが混ざっている場合もあるでしょう。Googleのガイドラインに反する悪い被リンクは、罰則対象となるので注意が必要です。次は、被リンク獲得でペナルティの対象となる4つのケースについて解説します。

リンクを購入した場合

Googleのガイドラインでは、『PageRankを転送するリンクの売買』を、Webサイトのランキングに影響をおよぼす行為として明記しています。具体的な行為は以下の通りです。

・リンク自体やリンクを含む投稿に対して金銭をやり取りする行為
・リンクに関して物品やサービスのやり取りを伴う行為
・特定商品の情報記載とリンク設定をしてもらう代わりに、実物を無償で送る行為

悪徳業者からリンクを購入しても、ペナルティの対象となるリスクが残るだけです。検索結果を上げるにはリンクを購入せず、オリジナルなコンテンツ作りに力を注ぎましょう。

関連性が薄いサイトから獲得した場合

『過剰な相互リンクや、相互リンクのみを目的としてパートナーページを作成すること』も、Googleガイドラインに違反する恐れがあるので、避けるのが無難です。SEO目的で作られたリンク集のサイトからの被リンクに注意してください。ランキング改ざんの意図で作成されたWebサイトは、Googleからペナルティを科せられるリスクがあり極めて危険です。

Googleが評価してくれるのは、自社サイトとの関連性が高い被リンクのみとなっています。被リンクの獲得時は関連性の薄いWebサイトを除き、同テーマを扱う信頼性の高いサイトからもらえるように意識してしましょう。

ワードサラダを利用した場合

ワードサラダとは、単語や文章を自動生成で並べただけのWebサイトのことです。文法的な間違いはありませんが、文章の意味が破綻しているのが特徴といえます。

Googleのガイドラインによると、『自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること』も違反行為です。

現在のSEOではワードサラダが効果を発揮することはありません。ワードサラダで作成されたコンテンツは、低品質な被リンクとなるのです。万が一被リンクが送られてきた場合は、後述する対処法を実践してみてください。

隠しリンクを利用した場合

隠しリンクやテキストを利用した場合も、Googleのガイドラインに違反します。隠しリンクとは、サイト内のリンクをわざと見えづらくして設置する手法です。白の背景に対して白字でテキストを作成したり、画像の背面にテキストを設置したりするような行為が該当します。

隠しリンクは設置しないようにし、送られてきた被リンクも削除・否認することが重要です。

被リンクの確認ができる5つのツール

獲得した被リンクは量よりも質が重要視されます。被リンクの良し悪しを確認するためには、専用ツールを使用するのがおすすめです。以下では、被リンクの確認ができる5つのツールを紹介します。

①Google Search Console

Google Search Consoleは、Googleが提供している無料の公式ツールです。Google Search Consoleを使う場合の確認手順は、サイドメニューから「リンク」をクリックし、被リンクの獲得数やページを確認するだけです。

Google Search Consoleでは上位のリンク元サイトの確認ができます。自社サイトと被リンク先のサイトとの関連性や品質は個別に判断してみましょう。

参考:Google Search Console

②Ubersuggest

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)も無料で利用できる被リンク確認ツールです。一番左側にドメインまたはURLを入力し検索ボタンをクリックするだけで、被リンクの分析が手軽に行えます。

参考:Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

③Ahrefs

Ahrefs(エイチレフス)は、世界で60万人の利用実績を誇るSEO対策ツールです。有料のツールですが、他サイトからの被リンク動向をリアルタイムで確認できるのが強みといえます。

Ahrefsで被リンクを確認する際は、調査したいURLを入力し、画面左にある「被リンク」ボタンを押すだけです。参照元のページやページランクが確認でき、競合サイトの被リンク状況まで把握できます。

参考:Ahrefs(エイチレフス)

④Hanasakigani

Hanasakigani(ハナサキガニ)の「マイサイト被リンクチェック」なら、無料で被リンクのチェックができます。利用方法はマイサイトのURL欄への入力をして、「チェックする」ボタンを押すだけです。被リンク数や被リンク元のページタイトル・URLの確認ができるだけでなく、データの保存もできます。

参考:Hanasakigani(ハナサキガニ)

⑤Link Explorer

Link Explorer(リンクエクスプローラー)は、アメリカの会社であるMoz(モズ)が提供している無料SEOツールです。被リンクがスパムであるか判定できる機能が存在します。使い方は、調査したいURLを検索窓に入力し、「無料のリンクデータを取得する」をクリックするだけです。

参考:Link Explorer(リンクエクスプローラー)

悪い被リンクを獲得した場合の対処法

良い被リンクだけを獲得しようとしても、悪い被リンクが送られてくるケースもあります。では、悪い被リンクが送られてきた場合、放置し続けるのは問題があるといえるのでしょうか。次は、悪い被リンクを獲得した場合の対処法を紹介します。

リンクを購入していなければ無視してもほとんど問題ない

リンクの購入などの、Googleガイドライン違反になる行為をしていない場合、悪い被リンクに過敏になりすぎる必要はありません。Googleの検索エンジンでは元々、悪い被リンクの代表であるスパムリンクを無視するのが前提になっています。

もし悪い被リンクの影響で検索順位が明らかに下落する際は、次に紹介する方法を試してみてください。

「Google Search Console」でリンクの管理を行う

Google Search Consoleは、被リンク数の確認ができるだけでなく、管理まで行えるのが特徴です。悪い被リンクが明らかに検索順位を下げている際に、Google Search Consoleで被リンクを否認するのが有効な場合もあります。

<Google Search Consoleによる被リンクの否認方法>

  • Google Search Console上の「リンク」タブをクリック
  • 「外部リンクをエクスポート」>「その他サンプルリンク」の順にクリックし、被リンクリストの抽出を行う
  • 上記のリストから否認する被リンクをテキストファイル化する
  • 「サイトへのリンクを否認する」にアクセスする
  • リンクを否認したいプロパティの選択を行う
  • 「否認リストをアップロード」から作成したテキストファイルを選ぶ

基本的には、Googleが悪い被リンクを無視するという認識で問題ありません。Google Search Consoleによる被リンクの否認では、誤って良い被リンクを設定してしまうリスクも少なからずあります。被リンクの否認は最終手段ととらえ、極力使わないのが望ましいでしょう。

まとめ

被リンクとは、外部サイトから自社サイトに対して向けられるリンクのことです。被リンクの獲得は、SEOの外部対策としても重要視されているため、自社サイトの検索順位を上げる際には対策が欠かせません。

今回紹介した被リンクの獲得方法で良い被リンクを得られれば、Webサイトの評価やクローラビリティが向上する可能性があります。自分で被リンクを購入するなど、Googleのガイドラインに違反する行為を行わなければ、仮に悪い被リンクを送られても過剰に反応する必要はありません。この記事を参考にしながら、常に良い被リンクを集められるように、確認ツールなども活用してみてください。