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AIモードとは? 検索体験やSEOへの影響をわかりやすく解説
AIモードとは、Googleに搭載された生成AIを活用した検索機能です。Googleトップ画面にあるアイコンや、検索結果画面の上部にあるタブをクリックすることで利用できます。

画像:Googleトップ画面

画像:Google検索結果
実際にAIモードで「京都 観光地」と入力してみると、検索目的を推測して、定番の観光地を絞って紹介してくれます。加えて、混雑を見越すように「観光をスムーズに楽しむためのコツ」まで提示してくれました。ここから質問を重ねることも可能で、まるで会話するように情報を深掘りできます。

画像:AIモード「京都 観光地」
Googleの公式ブログでは、AIモードの月間アクティブユーザー数は、2026年5月に10億人を超えた、と報告しています。これは、米国内での一般公開から約1年という期間内に達成された数値です。AIモードは今や「世界的な標準機能」となりつつあると考えて差し支えないでしょう。
それだけに、AIモードが検索体験やSEOに与える影響は無視できません。今後は、AIからの引用・採用を視野に入れたサイト運用が、ますます重要になっていくと推測されます。
本記事では、AIモードの基本的な仕組みや実装された背景について解説します。AIモードによって拡張される検索体験やSEOへの影響、その施策についても紹介しますので、Web担当者の方はぜひ参考にしてください。
AIモードとは

従来の通常検索がランキング形式でページを表示するのに対し、AIモードでは質問に回答した上で必要な情報を提示します。
なぜ、このような機能が開発されたのでしょうか? ここでは、AIモードが実装された背景やその仕組みについて解説します。
実装された背景
AIモードが実装された背景には、チャットGPTやGeminiなどの生成AIの急速な普及と、それに伴う求められる検索体験の変化があります。
チャットGPTやGeminiは、基本的には「自然言語で対話できる汎用AI」という位置づけで、会話や文章作成、アイデア出しなど幅広い用途を想定していました。
しかし、生成AIの利用が浸透していく中で、「質問すれば情報を整理して答えてくれる」という特徴から、検索や情報収集にも活用されるようになりました。
従来の通常検索では、検索キーワードに関連するWebページがランキング形式で表示され、ユーザーはその中から必要なページを選び、知りたい情報を探さなくてはいけません。また、条件が複雑な場合は、キーワードを入れ替えながら検索を繰り返す必要があります。
一方で、チャットGPTやGeminiのような生成AIなら、会話文で知りたい情報を直接尋ねることが可能です。条件が複雑でも、AIが質問の文脈を理解した上で、必要な情報を整理して回答してくれるので、ページを行き来しなくても情報の深掘りができます。
生成AIの普及によって、よりスムーズな検索体験が具体化したことが、AIモードの開発・実装につながったといえるでしょう。
AIによる概要との違い
同じように、生成AIの普及に伴って実装された機能として、AIによる概要(AI Overviews)があります。
AIモードとAIによる概要は、どちらも生成AIを活用して検索に対する回答を提供する機能です。しかし、両者には利用する場面や検索体験に違いがあります。
| 項目 | AIモード | AIによる概要 |
|---|---|---|
| 利用方法 | AIに質問して情報を調べる | 通常検索の結果として表示される |
| 検索体験 | 対話を続けながら情報を深掘りできる | 検索結果の概要をすぐに確認できる |
| 主な用途 | 複雑な質問や詳しい情報収集 | 検索結果の簡潔な要点を把握 |
| 表示場所 | AIモード専用の画面 | 検索結果の上部 |
AIによる概要は、通常のGoogle検索にAIによる回答が追加される機能です。検索結果を確認する中で、まずはAIが生成した概要を確認し、必要に応じて関連するWebページの参照や、質問ができます。
一方でAIモードは、最初からAIとの対話を前提とした検索機能です。一度回答を得た後も、追加の質問を重ねることで、より詳しく情報を調べられます。
AIの概要が情報の要約に重点を置くのに対し、AIモードは深掘りに重点を置いています。よく似ていますが、両者は用途で使い分けられるように設計されています。
AIモードの仕組みと技術
AIモードでは、冒頭で述べたように「京都 観光地」と入力すると、京都の観光地だけでなく、「観光をスムーズに楽しむためのコツ」のような関連する話題まで提示されます。
この仕組みには、「クエリファンアウト(Query fan-out)」というAI処理技術が大きく関わっています。クエリファンアウトは、ユーザーが入力した検索内容をもとに、AIが関連する複数の検索クエリを生成し、同時に検索することで、幅広い情報を集めて回答する仕組みです。
冒頭の結果も、「京都 観光地」という短い検索語から、単純に観光地一覧を出すだけでなく、
- 京都で人気の観光地を知りたい
- どこへ行くべきか絞りたい
- 混雑を避けたい、あるいは効率よく観光したい
といった関連するニーズまで広げて情報を探し、まとめて提示したと考えられます。
また、複数のデータ形式を扱える「マルチモーダル対応」もAIモードの仕組みを支える重要な技術です。この技術によって、AIはテキストだけでなく、画像や音声など異なるデータ形式を統合して回答を生成できます。
たとえば、AIモードでは、画像を読み込ませて商品や場所について質問したり、音声で検索内容を伝えたりすることが可能です。これは、人間が目や耳で得た情報にも対応できるようになったとも言い換えられます。
このように、クエリファンアウトによる幅広い情報収集と、マルチモーダル対応による多様な検索方法を組み合わせることで、AIモードは従来よりも柔軟な検索体験を実現しています。
AIモードで拡張される5つの検索体験

AIモードは、従来のGoogle検索と比べて、どのような点が異なるのでしょうか。ここでは、AIモードの機能によって拡張された代表的な5つの検索体験を紹介します。
より深く調べるDeep Search
1つ目は、詳細な回答を必要とする質問を徹底的に調査するDeep Searchです。
従来の検索では「京都旅行を計画しているので、観光地や移動手段などをまとめて調べたい」といった複雑な目的を達成するためには、ユーザー自身が何度も関連キーワードを検索しなくてはなりませんでした。
一方、Deep Searchなら先述したクエリファンアウトの仕組みを活用して、複数の検索を並行して実行できます。具体的には、「京都旅行におすすめの観光地」だけでなく、「移動手段」や「所要時間」、「施設の営業時間」といった関連情報もまとめて収集します。
これにより、AIモードでは、1回の指示で専門家に調べてもらったような精度の高い回答が得られます。
自分に合った情報を探すパーソナライズ機能
2つ目は、ユーザーの状況や好みに合わせて、より自分に合った情報を探せるパーソナライズ機能です。
同じキーワードで検索しても、求める情報は人によって異なります。たとえば「おすすめの旅行先」と検索する場合でも、予算や居住地、家族構成、過去の検索内容などによって、適した旅行先は変わるでしょう。
AIモードでは、ユーザーとの過去のやり取りや、Googleが許可された範囲で利用できる情報を活用することで、個々のユーザーに合わせた回答を提供できるようになっています。
これにより、ユーザー自身が条件を細かく指定しなくても、自分の状況や目的に合った情報を効率的に探せるようになります。
商品を比較するショッピング機能
3つ目は、複数の商品を比較しながら、自分に合った商品を探せるショッピング機能です。
従来の検索では、気になる商品を見つけた後、それぞれの商品ページやレビューサイトを確認し、価格や性能、特徴などを自分で比較する必要がありました。一方、AIモードでは、複数の商品をまとめて比較し、ユーザーの条件に合った選択肢を探すことができます。
たとえば、「一人暮らし向けで、静かに使える5万円以下の掃除機」といった条件を入力すると、価格だけでなく、用途や性能なども考慮しながら、候補となる商品を比較できます。
これにより、AIモードでは複数のWebサイトを行き来しながら商品情報を調べる手間を減らし、より効率的に購入する商品を検討できるようになっています。
予約や購入まで進めるエージェント機能
4つ目は、ユーザーに代わって予約や購入などの手続きを進めるエージェント機能です。
従来の検索では、「京都でおすすめのホテルを探して予約したい」と思った場合、ホテルを検索して比較し、公式サイトや予約サイトに移動して、自分で予約手続きを進める必要がありました。
一方、エージェント機能では、ユーザーの希望する条件をもとにホテルやレストランなどを探し、候補を比較した上で、予約や購入まで進めることができます。検索して情報を提供するだけでなく、その先の行動までAIがサポートしてくれる点が特徴です。
たとえば、「京都駅から徒歩10分以内で、1泊1万円以下のホテルを探して予約して」と指示すれば、条件に合ったホテルを探し、候補を提示した上で予約手続きを進めるといった使い方ができます。
日本での利用はまだ限定的ですが、今後普及すれば、煩雑な手続きを省いて、よりスムーズな予約・購入体験が実現できるようになるしょう。
データを理解するカスタムチャート
5つ目は、複雑なデータを分析し、グラフやチャートとして分かりやすく表示するカスタムチャートです。
従来の検索では、複数のデータを比較したい場合、検索結果から必要な情報を自分で集め、表計算ソフトなどを使って整理・グラフ化する必要がありました。一方、カスタムチャートでは、知りたい内容を指示するだけで、AIが必要なデータを収集・分析し、目的に合ったグラフやチャートを作成してくれます。
たとえば、AIモードで「日本の過去10年間の人口推移をグラフにして」と指示すれば、人口に関するデータをもとに推移をグラフ化し、視覚的に分かりやすく確認できます。検索した情報を集めるだけでなく、データの整理や分析まで任せることが可能です。
これにより、分析した内容を文章で伝えるだけで、視覚的なグラフや回答がダイレクトに手に入るようになっています。
SEO視点でのAIモードの特徴

AIモードによって検索は「情報を探す行為」から「AIに調べてもらう行為」へと近づいています。この変化は、SEOの施策にどのような影響をもたらすのでしょうか? ここでは、SEO視点からみたAIモードの特徴を解説します。
順位ではなくAI回答への採用が競争軸
AIモードでは、検索順位ではなく、AI回答への採用が重視されるのが特徴です。
従来のSEOでは、検索結果で上位に表示されることが重要な目標の一つでした。上位表示されればユーザーの目に触れる機会が増え、Webサイトへの流入にもつながるからです。
一方、AIモードでは、必ずしも検索順位が高いページの情報が採用されるわけではありません。「ユーザーの質問に適合するか」を重視し、複数のサイトから回答を生成します。
AI回答への採用が競争軸に加わることで、検索結果で上位表示されるだけでは、SEOの成果を十分に得られなくなっています。
検索意図に応える網羅性を重視
AIモードはユーザーの質問に適した回答を生成するため、検索意図を推測して情報収集をしています。
たとえば、「京都 観光地」という検索なら単に観光地を紹介するだけでなく、「京都旅行を計画したい」などの検索意図を推測して、観光ルートや移動手段、混雑を避けるためのコツなども回答に含めていると考えられます。つまり、ページやサイトを制作する際には、こうした関連トピックを意識する必要があります。
SEOでは、これまで以上に検索意図に沿った網羅性が重要になっています。
情報の信頼性が前提
AIモードの回答に採用されるには、情報の信頼性も重要です。
AIモードは情報の網羅性以上に「誤情報の拡散リスクを抑える信頼性」を優先して回答を生成する傾向があります。仮に検索意図と合致していても、その情報か信頼できる根拠を示せなければ、回答として採用されない可能性があります。
そこで重要になる考え方が「E-E-A-T」です。E-E-A-Tとは、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)を表す言葉です。数値化される指標ではありませんが、Googleが公式に高品質なコンテンツを作成する指針として取り上げています。
SEO施策では、これまで以上に情報の信頼性を担保することが重要になっています。
AIモードを意識したSEO施策

検索が「AIに調べてもらう行為」へと近づくことで、SEOではAI回答への採用という新たな競争軸が生まれています。コンテンツ制作においても、検索意図に応える網羅性と、情報の信頼性を重視する流れが強まっています。
このような変化に対応するため、最後にAIモードを意識したSEO対策について解説します。
引用されやすい構造にする
AIモードを意識したSEOでは、AIが回答の根拠として情報を活用しやすいように、コンテンツを整理することが重要です。
AIモードは、Web上の情報を収集してユーザーの質問に対する回答を生成します。そのため、情報が分かりやすく整理され、質問に対する答えが明確に示されているコンテンツほど、必要な情報を見つけやすくなります。
具体的には、質問への結論を明確に示した上で、見出しや箇条書き、表などを活用して情報を整理しましょう。「○○とは何か」「○○のメリット」といった質問に対して、端的に答える文章を用意することも有効です。
情報鮮度を維持する
AIモードの回答に採用されるためには、情報の鮮度を維持することも重要です。
AIモードでは、最新の情報が必要な質問に対してWeb上から関連情報を収集します。そのため、古い情報が残ったままのコンテンツは、現在の状況を正確に反映した情報源として活用されにくくなる可能性があります。
特に、価格やサービス内容、統計データ、制度、トレンドなどは時間の経過によって変化しやすいため、定期的な見直しが必要です。最新情報への更新や古い記述の修正を行い、常に現在の状況に合ったコンテンツを維持しましょう。
外部からの引用・言及を増やす
AIモードの回答に採用されるためには、自社サイトの情報だけでなく、外部からどのように評価されているかも重要になります。
他のWebサイトや専門家、メディアなどから引用・言及されることで、その情報やサイトが第三者からも参照されていることを示せます。特に、信頼できるサイトから自然に引用されることは、情報源としての信頼性や権威性を高める要素の一つになると考えられます。
外部からの引用・言及を増やすには、役に立つ一次情報や専門的な知見など、他のサイトが参照したくなる情報を発信することが重要です。SNSや専門メディアなども活用しながら、第三者に取り上げられる情報源を目指しましょう。
メディアミックスで情報を発信する
AIモードを意識したSEOでは、テキストだけでなく、複数のメディアを活用して情報を発信することも重要です。
AIモードは、テキストに加えて画像や音声など、複数の情報形式を扱えるマルチモーダル検索に対応しています。そのため、ユーザーの検索方法や質問内容に応じて、テキスト以外の情報が求められる場面も増えていくと考えられます。
記事だけでなく、画像や動画、音声など、それぞれの特徴に合ったメディアを活用しましょう。同じテーマを複数の情報形式で発信することが、コンテンツの相互拡散・補完になり、専門性や信頼性の向上につながります。
まとめ
AIモードの登場により、これまで以上にAIを介した、よりピンポイントな情報収集が広がっています。以前のように、ユーザーが検索結果の上位に表示された記事を読み、自分で求める情報を探すという検索行動は減少していくと考えられます。
これからは、検索順位だけでなく、AI回答への採用も視野に入れてコンテンツを作成することが重要です。生成AIが検索体験やSEOに与える影響を理解し、新たな競争軸に対応していきましょう。