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SNSマーケティングの手法とは?ソーシャルメディア別に成功事例を紹介

ライティング

あらゆる世代に普及しているSNSですが、株式会社ICT総研の調査によると、日本国内のSNSアクティブユーザー数は2022年度末に8,270万人に達すると予測されています。

多くの方々が日常的に利用するSNSは、企業が商品やサービスの宣伝を行うマーケティングの場として重視すべきといえるでしょう。変化する市場で生き残るために、各企業はSNSの特徴を活かした新しい形のマーケティング手法の戦略を打ち出さなければなりません。

そこでこの記事では、SNSマーケティングの概要と運用手順、および成功事例を紹介します。SNS上でマーケティング展開を検討している場合は、ぜひご一読ください。

SNSマーケティングとは?

マーケティングとは、「ニーズを満たす商品やサービスの検討・制作から、顧客に届けるための手法の考察や商品やサービスが届くまでの間」の一連の流れを指します。

マーケティングは商品やサービスを売るための仕組み作りであり、この中でSNSを活用した手法がSNSマーケティングです。

まずは、SNSマーケティングの基本的な内容を解説していきます。

SNSマーケティングの意味

マーケティングの土俵がSNS上の場合、従来型のマーケティングとは異なる手法が用いられます。詳細は後述しますが、SNSマーケティングは「顧客との双方向的なコミュニケーション」と「シェア機能に代表される情報拡散能力の高さ」を重視した手法です。

SNSマーケティングの特徴

  • 世代や性別、国籍を問わず数多くの利用者を抱えている
  • 利用者間での情報共有が簡単かつ重要視されている
  • 企業として利用する際にコストが少なく済む場合がある

特徴をまとめると、SNSの拡散力に既存顧客だけでなく潜在的な顧客に認知・共有されやすいといえるでしょう。

従来型のマーケティング手法との違い

マーケティング手法は、「フロー型」と「ストック型」の2種類に大別されます。

フロー型とは、その時々に需要がある「モノ」を販売・発信する手法です。今回取り上げるSNSマーケティングはこちらになります。

ストック型は、ある程度まとまった時点でコンテンツを顧客に提供し、継続的に利用してもらうことで長期的な利益獲得を見込む手法です。SEOマーケティングなどが該当します。

いずれも従来のマーケティング手法に取り入れられてきましたが、今回取り上げるSNSマーケティングは「潜在顧客に対してより好意的にアプローチできる」という点で従来型と異なります。

例えば、フロー型の広告では、それまで商品に興味がなかった潜在顧客には認知されますが、認知層を更に拡大できるかどうかは不透明です。

ストック型にいたっては、元から興味関心があった顧客でなければ情報にたどり着くことすら難しいでしょう。

SNSマーケティングによるメリットとデメリット

SNSマーケティングは、従来のマーケティング手法でアプローチが難しかった顧客層に対しても商品やサービスの認知を促せます。

しかし、メリットばかりではありません。

ここでは、SNSマーケティングのメリットとデメリットについて詳しく解説します。

メリット

SNSマーケティングの主なメリットは、以下の6点です。

  1. 高い情報拡散性
    主要SNSには何らかのシェア機能があります。そのため、企業アカウントが発信した情報が数時間のうちに爆発的に拡散する可能性に期待できるでしょう。
  2. 双方向コミュニケーション
    例えばTwitterの「リプライ」機能では、ユーザーが企業アカウントに対してもコメントを残せます。そのため、企業側から一般ユーザーに働きかけることも可能です。
    属性や立場を限定されず容易に双方向のコミュニケーションがとれるのは、SNSならではのメリットとなります。
  3. 幅広い層への柔軟なアプローチ
    幅広い層に情報を発信することで、当初見込んでいなかった層からポジティブな反響が得られる可能性もあります。SNSは幅広い世代のユーザーが利用しているため、潜在的な見込み顧客に対してもアプローチできる柔軟さもメリットです。
  4. 簡単かつ無料の分析手段
    企業アカウントに対するユーザーの反応は、分析ツールを用いて簡単に分析できます。マーケティングで成功するには、発信した情報への反応の分析が欠かせません。
    分析ツールは無料のものから有料のツールまでさまざまあるので、自社の運用方針や予算とバランスをとりながら選びましょう。
  5. 自社HPなどへの導線という役割
    SNSへの投稿では、自社HPへのリンクを貼ってユーザーの訪問を促すことができます。SNS限定のキャンペーンなどを打ち出せば、さらなる効果も期待できるでしょう。
    SNSの投稿を足がかりに、自社の認知度拡大と訪問を促す導線を作る役割もあります。
  6. 低コストかつ短期で可能な利益獲得
    SNSは最新の情報を継続的に発信するという性質上、キャンペーンなど限定された期間内における短期的な利益獲得に向いています。
    宣伝となれば広告費などのコスト面が気になりますが。SNSの場合はコストを抑えての宣伝が可能になる点もおすすめです。

デメリット

一方で、SNSマーケティングの主なデメリットは以下の4点です。

  1. アカウント運用担当者のネットリテラシーは必須
    企業アカウントの運用を行う担当者は、十分なネットリテラシーが備わっていなければなりません。
    ネットリテラシーの不足は、操作一つで企業情報の漏えいや顧客情報の流出、企業イメージの低下につながる恐れがあります。
    SNSの優れた拡散力によって、ネガティブな情報が広まるのも早い点に充分注意してください。
  2. 常に付きまとう炎上リスク
    ネットリテラシーと一部共通しますが、SNSのアカウントの運用には常に炎上リスクが伴います。SNSは意図せず何気ない投稿であっても、誰かの怒りに触れ、あっという間にネガティブな情報が拡散する恐れがあります。
    炎上した場合、企業に対する信頼度や好感度を著しく低下させるため、投稿内容には受け取る側への十分な配慮が求められます。
  3. 運用担当者への負担
    多くの企業がSNSのマーケティングに注力しており、成果を出すのは容易ではありません。常にトレンドを把握し、最新の情報を継続的に発信する必要があります。また、充分な人手が確保できなければ成果は見込めにくいでしょう。
    担当者の負担を減らすためにも、選任の担当者を配置するか複数人のチーム体制で運用することを推奨します。
  4. 「利益獲得」ではなく「認知拡大」を重視
    SNSマーケティングにおいて、実際の利益につながったとしても、それがSNSマーケティングによるものかどうか判断できない場合があります。
    SNSマーケティングは、利益を生み出すことよりもSNSの拡散力を活用した認知層の拡大です。直接的な利益の獲得を重視するものではないことを覚えておきましょう。

SNSマーケティングで使われる代表的な手法5選

続いて、SNSマーケティングにおける代表的な手法を5つ紹介します。

  1. 企業アカウントの運用
    SNSでマーケティングを行う場合の基本的な手法は、企業アカウントを開設し運用することです。
    アカウントを介して直接ユーザーとの交流も行えるため、テレビなどの一方向的なマーケティングと比べ顧客に近い距離感で情報を発信できます。
  2. SNS上で行われるキャンペーン
    SNSキャンペーンとは、ユーザーがSNS独自の機能を活用して参加することで商品やサービスを提供する企画です。
    参加の敷居が低く、企業側としても自社商品やサービスの認知拡大のチャンスとしても効果的です。
  3. 各SNSに挟み込む広告
    ユーザーにとっては煩わしい場合もありますが、広告もSNSマーケティングにおいては重要な手法の一つです。
    投稿の合間に広告を表示できるため、広告に対する嫌悪感が強い層に受け入れられやすいとされます。また、SNS広告は過去の利用傾向や属性から対象ユーザーに適していると識別されるものが表示されるため、ターゲットへの訴求力が強いのも特徴です。
  4. ソーシャルリスニング
    意訳すると「社会一般の人々の声を聞く行為」となります。その言葉通り、SNSユーザーの率直な声(口コミなど)を集めて分析し、自社の商品やサービスのマーケティングに活用する手法です。
    企業が主体となり既に顧客である方や関心を持ったユーザーの意見を募るわけではなく、世間一般にあふれている「生の声」を分析します。
    リアルな評判を知ることができるため、よりユーザーの意に近い形で今後の商品・サービスに反映できるでしょう。
  5. インフルエンサーの起用
    YouTubeで動画を閲覧しているとき、画面上に「この動画はプロモーションを含みます」という表示を見かけたことがあるでしょうか。これはプロモーション動画と呼ばれ、数多くのフォロワーを持つ「インフルエンサー」に自社の商品やサービスを紹介してもらうことでユーザーの認知を促しているものです。
    プロモーションはYouTubeに限らず、他のSNSでも行われています。インフルエンサーに対し好意的な印象を持っているユーザーにアプローチ可能で「〇〇が紹介していた」という動機から商品購入やサービス利用に繋がる確率が高いです。

主に使用されるSNSと特徴 

次に、主要SNSとその特徴について簡単に紹介します。

  1. Twitter
    個人から企業、官公庁などあらゆる人々や機関が使用しており、140字以内の文章で投稿(ツイート)する「つぶやき型」のSNSです。最新の情報が次々に表示されるリアルタイム性、投稿内容次第ではリツイート(他のツイートの引用)機能による情報拡散力の高さが特徴となります。
  2. LINE
    幅広い世代に普及しているLINEもSNSの一つです。
    企業による公式アカウントでは、チャットボットやメールマガジンを利用してユーザーと交流、商品やサービス、キャンペーン情報の宣伝など認知拡大に活用されています。
    LINEミュージックやLINEゲームといった関連サービスも多いです。チャット上での「スタンプ」機能も特徴の一つで、スタンプ制作を行うクリエイター育成にも力を入れています。
  3. Instagram
    画像と映像コンテンツを主としているInstagramは、インフルエンサーとのコラボで認知拡大につなげられる可能性が高いSNSの一つです。「インスタ映え」という言葉も街中で使われており、利用者層に若年層が多い点でもターゲッティングの的を絞りやすいでしょう。
    近年導入されたショッピング機能を活用すれば、ユーザーの購買促進につなげやすいのも特徴です。
  4. YouTube
    動画を主としたSNSといえば「YouTube」をイメージされる方は多いかと思いますテレビに代わる娯楽媒体というイメージが強いかもしれませんが、YouTubeもSNSの一種です。企業として公式チャンネルを開設することもできれば広告動画も容易に配信でき、著名人や人気ユーチューバーとのコラボによる認知拡大も期待できます。
  5. TikTok
    10代と20代の若者を主たるユーザー層とし、若者の流行の最先端に位置するSNSがTikTokです。数あるSNSのなかでも年齢層が低く、短めのダンス動画や自撮り動画が主要なコンテンツというイメージが強いかもしれません。
    注目すべきは、流行に敏感な若者の間で爆発的に情報が拡散されやすいという点です。広告も活用すれば、若者向けの商品やサービスを宣伝するにあたって絶大な効果が期待できる可能性があります。
  6. Facebook
    Facebookは30代と40代の利用者が多く、実名登録制のSNSです。上記で紹介したSNSと比べてユーザーの属性がかなり明確に表示されるため、ターゲット層は絞りやすいといえます。また、ビジネス要素が強い点も特徴の一つです。
    しかし、若年層の利用者が少ないという特徴もあるため、マーケティングにおいては注意しておくと良いでしょう。

SNSマーケティングを始める際の手順

ここからは、実際にSNSマーケティングを始める手順を解説します。

SNSマーケティングの始め方で戸惑っている方は、ぜひご一読ください。

目的を設定する  

はじめに行うのは、中間目的(KPI)と最終目的(KGI)を決めることです。SNSマーケティングを行うことで何を達成したいのか、自社の課題を洗い出したうえで明確にしていきましょう。また、最終目的がある程度決まったら、そこに至るまでに必要な中間目的も設定します。最終目的が何かによりますが、「フォロワー数」や「自社HPへの訪問数」など、効果測定が可能なものを設定すると良いでしょう。

手法を決める

次に、先述した5つのSNSマーケティング手法のうち、目的達成のために効果的な手法を決めます。SNSを介してさまざまなマーケティング手法が行えますが、達成したい目的に見合った手法を選ぶことは大切です。ユーザーのリアルな声を分析したいのであれば「ソーシャルリスニング」を、自社の認知度を高めたいなら「SNS広告」や「SNSキャンペーン」というように、適切な手法を選びましょう。

ターゲットを明確にする

続いて、今回のSNSマーケティングにおけるターゲット層を定めます。SNSマーケティングに限ったことではありませんが、何らかのコンテンツを提供するにあたってターゲットが曖昧では提供する内容が平凡になり、どの層にも興味関心を抱かせることができません。自社の商品やサービスがどのようなユーザー層に認知してもらえるか、どのような人々に利用して欲しいのか、明確に限定することが重要です。ペルソナとしてターゲットのイメージを設定し、対象を絞って集中的にアプローチを行いましょう。

SNSを選ぶ

目的・手法・ターゲットが定まったら、利用するSNSを決めましょう。

各SNSの特徴をあらかじめ把握しておけば、設定した手法とターゲット層に合っているSNSがどれかはある程度分かるはずです。

SNSの利用者層、設定した目的の内容などを複合的に考慮し、より反応が得やすいであろうツールを選びます。

計画の立案および運用の開始

せっかくのSNSマーケティングを失敗に終わらせないためにも、適切な運用担当者を選定しましょう。中間目的と最終目的達成のために、定期的な効果測定も工程に入れ込んでおくべきです。

全体像が定まったら実践に移りましょう。運用を開始した後は、継続的かつ定期的な分析を忘れずに行います。

変化の速いSNSマーケティングでは、ユーザーの反応に応じて改善策をまとめ実行するまでのスピードが求められます。

SNSマーケティングの成功事例を手法別に紹介

先述した5つのSNSマーケティング手法について、実際にこれらの手法を用いてマーケティングを成功させた企業の事例を紹介します。

各手法別に紹介するので、参考にしてみてください。

SNS広告 

キャッチーなフレーズが話題を読んだアイフル株式会社では、テレビCMが主たる広告媒体でした。
しかし、若者を中心にテレビ離れが急速に進んでいる現在、同社はLINE広告を活用してオンラインでの申込みを増やしています。

SNS広告の有効活用事例として代表的な例の一つといえるでしょう。

SNSアカウント運用 

SNS上で企業アカウントの運用を成功させるためには、ユーザーとのコミュニケーションが重要になります。そのためには、ユーザーの興味関心を引くような企業アカウントのキャラクター設定が不可欠です。

企業アカウントの運用に成功しているといえるのが、株式会社ローソンのTwitter公式アカウントでしょう。同アカウントでは、「ローソンクルーのあきこ」というキャラクターが情報発信を行っているという形を取っています。店舗従業員を模したキャラクターのため、親近感が湧きやすく認知されやすいという特徴もあるようです。

SNSキャンペーン 

SNSキャンペーンは、各種SNS独自の機能を活用して実施されます。それは「ハッシュタグ」「いいね!」、「リツイート」などさまざまですが、Instagramでは「写真とハッシュタグ」を用いたキャンペーンを行った企業があります。

旅行会社のJTBでは、抽選形式でユーザーに現地特産品のプレゼントを贈るキャンペーンを行いました。その内容は、「JTB公式アカウントをフォローのうえ、九州旅行の写真をハッシュタグ付きで投稿する」というものです。

このキャンペーンは画像投稿が主なコンテンツであるInstagramと非常に相性がよかったため、SNSマーケティングの成功例の一つとなっています。

ソーシャルリスニング 

株式会社大創産業が運営するDAISOは、ソーシャルリスニングにおいて、大ヒット商品を開発することに成功しました。

多機能まな板と呼ばれる商品で「省スペース」「水切り可能」「フックにかけて保管」「切った食材が転がらない」など、自炊におけるかゆいところに手が届く商品です。まさしく、ユーザーの「あったらいいな」という「声」を反映した商品といえます。

ソーシャルリスニングが分かりやすく成功した実例といえるでしょう。

インフルエンサーマーケティング  

芸能人と同じくらいの知名度や影響力を持つインフルエンサーを起用する場合、ターゲット設定さえ見誤らなければ、SNS媒体を選ばずとも一定の効果を発揮できるでしょう。

若年層の女性を中心に人気を集めるインフルエンサーの「あさぎーにょ」さんは、TikTokのフォロワー数が26万人を超えています。

江崎グリコ株式会社は彼女の他にも数名のインフルエンサーを起用し、11月11日のポッキーの日にちなんだ「ポッキー何本分体操」というイベントを開催しました。短めのダンス動画が主流のTikTokと相性の良いイベントであり、多数のユーザーに拡散され成功したマーケティングの一例といえます。

ソーシャルメディア別のSNSマーケティング成功事例

次は少し視点を変えて、各SNSごとにマーケティングを成功させた企業の事例を紹介します。

どの事例でも、SNSの拡散力とユーザーの「知りたい」「気になる」というニーズをうまく汲み取っていることが伺えます。

Twitter 

TwitterをSNSマーケティングという観点で成功させた企業といえば、シャープ株式会社が想起されるのではないでしょうか。ユーモアあふれるツイート内容が特徴的で、一般・他社を含むユーザーとの双方向コミュニケーションにも積極的です。

SNSを介した未来の顧客づくりの狙いの下、インターネット上における認知度の拡大には目を見張るものがあるといえます。

Facebook 

Facebookは、他のSNSと比べてビジネス色が強いという特徴があります。ビジネス用アカウントもあり、長文投稿も可能です。動画や画像の投稿もできるので、企業情報を詳細に掲載することもできます。

京都水族館は、こうしたFacebookの機能を活用した成功事例の一つです。ユーザーの興味関心を引き、集客につなげることに成功しているといえるでしょう。

Instagram 

Instagramでは、旅行会社やアパレル関係企業、飲食店など目で見て楽しみ、ショッピング機能を活用して購買につなげる流れが定番化しています。

ここでは、任天堂株式会社が販売している家庭用ゲーム「あつまれどうぶつの森」の公式アカウントについて言及します。

同アカウントにはゲーム内に登場する動物たちのかわいらしい画像と、部屋づくりの参考になる動画のみが投稿されており、ショッピング機能とは連携しません。

しかし、同ゲーム自体が国内だけでも1千万本、全世界では4千万本に届くほどの大ヒットとなっています。既にプレイ済みのユーザーによる共有や、未プレイユーザーの興味を引くという観点から見ると、SNSマーケティングにおいて成功している部類といえるでしょう。

LINE

企業アカウントの友達登録やタイムラインへの広告表示など、LINEを活用したマーケティングはユーザーの趣向に合えば大きな効果を発揮するといえます。

LINEは、家族や友達などとの連絡に使うケースが多いと思いますが、「企業」と「連絡ツール」という組み合わせで効力を発揮するものといえば何が思い浮かぶでしょうか。

多くの方は「人材採用」が頭に浮かんだのではないかと思います。昨今は、学生の採用にLINEを積極的に利用する企業は少なくありません。メールや電話などのツールよりも気軽かつ親密感があり、企業説明会への参加率向上や内定辞退率の低下の成果につながる傾向です。

相手との連絡手段はLINE一つで十分という世相を鑑みた場合、企業側の歩み寄りとして人材採用においてLINEを積極的に導入すべきなのかもしれません。

YouTube 

最後に、YouTubeにおけるSNSマーケティングの成功事例を紹介します。個人チャンネルだけでなく、企業の公式チャンネルの中にも成功を収めているものは存在します。

その一例がVOGUE JAPANです。アメリカで出版され、世界各国で発売されているファッション雑誌であり、起用されるモデルは世界的にも知名度のある方ばかりです。公式YouTubeでは
有名ハリウッド女優のカバンの中身紹介など、美に関連するコンテンツが主です。チャンネルの概要欄にはその他のSNSや公式サイトへのリンクも添えられており、ユーザーは容易に情報を得られます。動画コンテンツとしての面白さはもちろんのこと、視聴者層の「知りたい」という欲求を重視した内容といえるでしょう。

SNSマーケティングを成功に導くためのポイント

今後SNSマーケティングの実践を検討している企業様向けに、SNSマーケティングを成功させるポイントを紹介します。以下を参考にしつつ、ユーザー視点に立った魅力的なSNSマーケティングを展開していきましょう。

具体的な戦略を立てる

まずは、SNSマーケティングを行う明確な目的を設定することです。目的が明らかになったところで、目的達成に向けた具体的な戦略を立てていきます。

目的には「認知度拡大」「商品購入」「イベントやキャンペーンへの短期的な集客」など、状況に応じてさまざまです。

目的の達成までの工程上に起こり得る計画変更の可能性も想定し、目的は中間目的と最終目的を立て柔軟に動けるようにしておくのがおすすめです。

使用するSNSの特性を理解し、自社にマッチするSNSを選ぶ

各SNSは、利用するユーザーの属性や構成比は異なる傾向があります。自社の商品やサービスのターゲットにマッチするユーザー層が多いSNSを選ぶことも大切です。

SNSのユーザー層を調べると共に、商品やサービスを認知してもらうためにはどのSNSが最適なのか見誤らないようにしましょう。

ユーザー目線でコンテンツの質を高める

企業主体でアカウントを運用しても、商品やサービスの宣伝色が強くなってしまいユーザー目線では面白みのないコンテンツとして映る恐れもあります。

ターゲット設定の段階で、どのような層に向けたコンテンツなのかはある程度定まっているはずです。設定したユーザー層が何を求めているのか、抱えているであろうニーズへどのように解決(メリット)できるかなど、あくまでもユーザー目線で企画し発信するようにしましょう。

SNSマーケティング以外のアプローチも用意する

SNSマーケティングは、「認知してもらうこと」が最大の目的です。その後の購買につなげるためには、他のアプローチと連携することが不可欠であることを忘れてはいけません。

SNS上では認知拡大にとどめ、実際の商品やサービスの詳細は公式サイトで伝えるなどの方法を検討することも大切です。。

まとめ

SNSマーケティングは、既存顧客のみならず潜在顧客も自社の「ファン」として取り入れるために最適な手段です。

使い方を間違うことなく、自社にとって最適なSNSはどれなのか、ターゲット層はどこなのか、この点を重要視したうえで実践することを覚えておくと良いでしょう。