COLUMNコラム
Webライティングの見出しの書き方 要約だけじゃもったいない!
Webライティングをするうえで見出しは必須です。
しかし、なかなか書く内容がまとまらず見出し作りに苦戦している方も多いと思います。
魅力的な見出しを作ることで、読者にも検索エンジンにもアプローチすることができます。
Webライティング初心者でも、見出しを変えるだけで読者が記事から離脱されずらくなる、検索結果で上位に表示されやすくなるのであれば、今すぐにでも変えたいですよね。
そこでこの記事では、
- 見出しが持つ重要な役割3つ
- Webライティングの見出し作りのルール5つ
- 読者の興味を引く見出し作りのポイント7つ
以上の内容を解説していきます。
最後まで読んでもらえる見出しを作成するためにも、この記事でのポイントをしっかりと押さえていきましょう。
見出しが持つ3つの役割
なんとなく感覚で作ってしまいがちな見出しですが、実はその見出しのせいで読者の離脱率を上げてしまっているかもしれません。
まずは見出しが持つ役割について確認していきましょう。
見出しが目次の役割になる
見出しがあることで、読者は記事の内容を理解して、読みたいところから読み始めることができます。
皆さんもWebで記事を読む際に、気になる見出しだけ開いて流し読みをしたことはあるのではないでしょうか。
もしも見出しが全くない長文の記事が一続きになっていたら、どこに何が書いてあるのか見当もつかないですよね。
自分の知りたい情報がすぐに見つからないと、ストレスになってページを離れてしまうのは容易に想像ができると思います。
もし書いている記事が新聞記事であれば、ニュースの内容の要約を見出しにすることで、不特定多数の読者に概要を伝えることができます。
そして、本文でより詳しい内容について説明していきます。これは、新聞の読者はニュースの概要を知りたい、もしくはニュースの詳細を知りたいというニーズがあるからです。
しかしWebページの場合は異なります。検索エンジンから来る読者は「解決したい疑問」があり、その疑問に対する特定の情報だけを出来るだけ早く知りたいというニーズがあります。
見出しが本文の要約だけであると、読者は「何について書かれているかは分かるけれど、自分にとって意味のある情報かは分からない」と感じます。その結果読み飛ばしてしまったり、離脱に繋がってしまうのです。
だからWebライティングでは見出しは本文の要約ではなく、読み手側を意識した見出しが必要になるのです。
一目で内容がわかる見出しや、結論がすぐに分かる見出しを作ると、読者はスムーズに知りたい情報を探すことが出来るでしょう。
SEO対策になる
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」という意味です。
SEO対策は、Webページが検索エンジンで上位に表示されるようにするための工夫のことをいいます。いわば、Googleに好かれるようなWebページを作る方法です。
検索エンジンに好かれるWebページとはなんでしょうか。それは「検索ユーザーのニーズを満たしている」と認識されるページのことです。
見出しを使用することで、検索エンジンがWebページの内容を読み取りやすくなります。それによって「読者のニーズに合っている」と判断してもらいやすくなるため、SEO対策になるのです。
見出しを作成することで読者だけでなく、検索エンジンにも分かりやすい記事になるということですね。
記事が読者の目に触れるためには、狙ったキーワードで検索結果にWebページが表示されなければなりません。
そのためにも、SEO対策の1つとして見出しの作成は必須と言えるでしょう。
ライターが執筆しやすくなる
見出しを先に書くことで、ライターも記事を書きやすくなります。
見出しを作らずにいきなり本文から書き始めようとすると、どの内容をどの順番で書けばよいのか、全体の文字数がどのくらいになるのかイメージできず、内容がちぐはぐな文章になってしまうことがあります。
見出しを先に作ることで、今は何についての記事を書いているのか、足りない情報はあるのか、一目で分かるようになります。
まずは見出しを作って構成を練ってから本文を書き始めると良いでしょう。
Webライティングでの見出しの仕組み
Webライティングをしていると、h1やh2という言葉をよく目にします。これはHTMLタグで見出しを指しています。小さい数字の方が重要度が高く、h6まで存在します。
h1はテーマやタイトルで使用するため、主に使用されるのはh2(大見出し)、h3(中見出し)、h4(小見出し)です。
基本的に大見出しで章立てし、中見出しや小見出しを使用して詳しく説明します。
また、読者は出来るだけ早く結論が知りたいため、重要な内容を説明してから補足情報を加えると良いでしょう。
見出しの階層や順番がバラバラだと、非常に読みにくい文章になってしまいます。
上記2点を意識して、内容にズレがない論理的な記事を書くようにしましょう。
Webライティングでの見出しを作る5つのルール
ここからは、見出しを作成する際に意識していきたいルールについて解説します。
いずれもすぐに意識できるものなので、覚えておきましょう。
一目で内容が分かる
見出しを作る上で一番重要なのが、見出しを一目見るだけで記事のおおよその内容が分かることです。
見出しに書かれている内容と本文がちぐはぐだと、読者は混乱してしまいます。
まずは見出しと本文の内容をマッチングさせるところから始めましょう。
さらに、質問や単語だけで終わる見出しは出来るだけ避けましょう。
見出しが本文のまとめになっているだけでなく、読者がその内容を読むことでどのような情報や利益を得られるかまで伝わるようになると良いでしょう。
例えば「おすすめコーデその1」だけだと、服の組み合わせを紹介しているのか、それとも他の色合いや組み合わせを考えなくてはいけないものなのかはっきりしません。
また、どういった読者に対しておすすめなのかも伝わりません。
一方で「花火大会で人と被らない!浴衣の小物合わせ」というタイトルであれば、浴衣を着て花火大会に行きたい読者に対しての記事であることが一目で伝わります。
さらに、周りの人と似たような服装はしたくないという読者であれば、魅力的に映る可能性があります。
Webページを流し読みする読者も多いので、とても魅力的な本文が書けていても見出しが目に留まらないと読まれません。
見出しを読むだけで、読者の役に立つ情報であることをアピールできるようにしましょう。
必要な情報を整理する
分かりやすい見出しを作成するためには、情報を整理する必要があります。
見出しは1つに対し、1つの情報が基本になります。
複数の情報を伝えたい場合は、中見出しや小見出しで列挙して整理しましょう。
1つの見出しにたくさん情報を盛り込み過ぎると、読者だけではなくライターも記事の内容を把握しづらくなります。
また、テーマに沿った見出しになっているかも確認しましょう。
情報を網羅しようとしすぎて不要な情報も入れてしまうと、読者を混乱させてしまいます。
見出しには一貫性を持たせましょう。
さらに、情報に時系列や順番がある場合はその通りに書きましょう。
例えば折り紙の折り方を説明する場合、手順をバラバラに説明することはないですよね。きちんと順を追って説明することで手順をイメージしながら読むことができるので、より読者に伝わりやすくなります。
キーワードを含める
見出しにはキーワードを入れるようにしましょう。特に大見出しに意識して入れることで、SEO対策になります。
ただし、キーワードをとにかくたくさん使用したり、不自然な文脈になってまで使用するのは違和感があります。
「Webライティングの見出しの作り方」について書きたいために、「Webライティングの見出しの作り方 その1」「Webライティングの見出しの作り方 その2」という見出しがたくさん並んでいては、とても見づらいですし要点も分かりません。
あくまで自然な流れで使用するようにしましょう。
階層を意識する
見出しを複数使用する場合は、階層を意識しましょう。h2とh3は親子関係になるようにします。
文章の大まかな枠組みはh2、内容を掘り下げたいときにh3を使用します。
例えば、h2を「花」という見出しにするのであれば、h3には「チューリップ」「たんぽぽ」などが入りますね。
ここに「きのこ」について追加したい場合、h3に入れるのは不自然になります。
話題を増やしたい場合には、どこに追加するのが適切か判断した上で含めるようにしてください。
また、「見出し3よりも見出し4の方がデザインが良いから」という理由で、見出し3を使用するべきタイミングで見出し4を使用するのはSEOの観点からも良くありません。
あくまで数字が小さい方が上に来るように、連続した数字で配置するようにしましょう。
読者が知りたい順番にする
見出しは構成の役割もあるため、見出しの順番についてもしっかり考えなくてはいけません。
基本的にはPREP法のように「結論」「理由」「具体例」「結論」の順番で書くのが、論理的で伝わりやすいでしょう。
結論を先に書くことで、読者にとっても情報を早く知ることができるため好印象です。
しかし、この順番にすると、読者が知りたい情報が後回しになってしまう場合もあります。
時には、読者の知りたい順番で書くことも必要になります。
読者の知りたいことを考えたうえで、内容が伝わりやすいように見出しの順番を決めましょう。読者のニーズをいち早く満たすことができるか、検討することが大切です。
また、見出しは多すぎても複雑になってしまいます。不要な見出しを減らすことも考慮しましょう。
読者の興味を引く見出し作りのポイント7つ
ここからは、見出しをより魅力的にみせるためのポイントを解説します。
読者の興味を惹きつける見出しを作成するためにも、ぜひ押さえておきましょう。
数字の情報を入れる
具体的に数字を入れることで、例が何個あるのか、解決策がいくつあるのかをすぐに把握することが出来ます。
また、統計をもとに数字を入れることで信憑性も高まります。読者が具体的にイメージしやすくするため、数字を積極的に使用していきましょう。
読者の疑問を代弁する
読者は疑問解決のためにWebページを読みにきています。
そのため、見出しで読者の疑問を出して、その情報を知るためにはどこを読めばよいかを示すと良いでしょう。
例えば「お酒を飲んだ時の体の反応を解説」というタイトルと、「少量なら体に良いって本当?お酒を飲んだ時の体の反応を解説」の2つのタイトルならば、後者の方が読者の疑問に寄り添った印象があります。
ネガティブワードを使う(感情を刺激する 興味を引く)
あえて見出しにネガティブな言葉や、否定的な言葉を使用すると印象的になります。
「今だけお得な商品」ではなく、「今買わないと損する商品」と記載した方が、今買わないとまずいと読者に思わせます。また、「テストの点数を伸ばす暗記法」よりも「絶対にやってはいけない暗記法」の方が、「自分は悪い方法でやっていないか」と不安を煽られ、読もうと思いやすいです。
ポジティブな表現よりもあえてネガティブな表現の方が、読者にインパクトを与えることができます。
見出しを使って読者の感情を揺さぶることで、続きを知りたいと思わせることができます。
ただし、記事全体がネガティブなイメージにならないようにしましょう。
読者のメリットを示す
読者は自分の知りたい情報を探して、ピックアップして読んでいく人が多いです。
ここは読む価値がないと判断されてしまうと、その見出しや記事は読んでくれません。そのため、その見出しを読むことでどのようなメリットが読者にあるのかはっきりとさせましょう。
例えば「すぐに実践したい!子どもとのコミュニケーション」というタイトルだと、ありきたりな印象を受けますね。
「保育士が教える!反抗期の子どもとのコミュニケーション」の方が具体的で役立つ情報が載っていそうですよね。「保育士さんなら専門家だから、子どものことも分かっているだろう」と感じさせます。
記事のターゲットがどういった人物かをはっきりさせることで、ライター側も記事が書きやすくなるでしょう。
意外性を入れる
「体を柔らかくしたいならストレッチしよう!」というタイトルと、「体を柔らかくしたいならストレッチするな!」というタイトルであれば、どちらに興味が湧きますか。
「体を柔らかくしたいならストレッチしよう!」には「当たり前だ」と感じますが、「体を柔らかくしたいならストレッチするな!」には「どうして?」と違和感を覚えるでしょう。
あえて読者の常識を覆すような提案をすることで、興味を持たせています。
また、他の記事で紹介していないような内容を書くことで、他の記事との差別化を図ることもできます。
しかし、見出しのインパクトよりも内容が薄い場合、「釣りの記事か」と失望させてしまうため、使い方には注意が必要です。
ターゲットが明確になっている
誰に向けての記事なのかをはっきりさせることで、ターゲットから読まれる可能性が高くなります。
そのため、ターゲットが明確なのであればタイトルに入れてみましょう。
「京都旅行おすすめスポット」よりも、「20代女性におすすめな京都旅行スポット」の方が、誰に向けた記事なのか明確になるため、ターゲットである20代女性に読んでもらえる可能性が高くなります。
また、そのターゲットがなぜそのキーワードを検索しようとしたかも考えられるようになると、より読者のニーズに合った記事を書くことができます。
ターゲットのニーズを調べるためには、キーワードの分析も必要になります。
周辺キーワードについても見出しで拾えるようになると、他の記事との差別化を図ることができます。
上位サイトの傾向を調べるなどして、よりニーズを満たすことができる記事を目指しましょう。
最新の情報であることを意識する
記事の内容が最新であると分かれば、読者の興味を引くことができます。
例えば「2023年最新の確定申告のポイント」のように、最新の情報であることが分かるフレーズを入れると良いでしょう。
見出し作りの4つの注意点
最後に、見出しをつける際の注意点を紹介します。
見出しは視覚的にわかりやすいようにデザインする
最も重要であるh1を最初にしっかり強調し、次にh2の大見出しをマークアップするなど、デザインを調整して視覚的にも見出しが分かりやすいようにデザインしましょう。
見出しの階層ごとに違う色やフォントサイズにすると、読者にもどれが重要なのか伝わりやすくなります。
見出しにキーワードを詰め込み過ぎない
SEOの観点からキーワードを見出しに入れた方がいいと前述しましたが、詰め込み過ぎるのは良くありません。
不自然になって読みにくいのはもちろん、あまりにも詰め込み過ぎるとキーワードスパムと認定されてしまい、サイトの評価が下がってしまう可能性もあります。
デザインの都合で使用しない
本来強調タグを使用した方が良い場面で見出しタグを使用してしまうと、記事の論理構成が崩れてしまいます。
その結果検索エンジンに内容が伝わりにくくなってしまうので、見出しタグはデザインや強調目的で使用しないようにしましょう。
デザインについてはCSSを利用して作成するのが良いでしょう。
長すぎないようにする
見出しは長すぎないようにしましょう。h1は30文字程度、h2からは20文字程度が目安です。
あまりにも長いと内容が入ってこなかったり、読者が読むのが面倒だと感じてしまいます。
一文を短くする、必要最低限の情報のみを書くことを意識しましょう。
前述したように、読者の求めている結論を見出しに入れることも重要です。なるべく句読点を打たず、体言止めを利用するなどして、シンプルな見出しを作りましょう。
短すぎて情報が少なすぎるのも問題ですが、長くしすぎないようにも気を付けましょう。
まとめ
Webライティングにおける見出しは、読者にも検索エンジンにも伝わりやすい記事を書く上で必須のものです。
シンプルかつ読者にとってのメリットをアピールできるか、読者にとって魅力的な記事であることを伝えられるかが重要となります。
読者を惹きつける見出しを作成して、本文までしっかりと目を通してもらえる記事を作りましょう。