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似ているけど混同注意!noindexとnofollowの類似点と相違点を解説
noindexとnofollowは、どちらもクローラに対してサイト情報を制限するために使用されるタグです。役割や目的が似ているため混同している方も少なくありません。
しかし、noindexとnofollowは類似点こそ多いものの、活用シーンは異なります。効果的にSEO対策を実施するには両者を混同せず、状況によっては併用していくことが大切です。
この記事では、noindexとnofollowの類似点と相違点について解説します。
noindexとnofollowの比較

noindexはページ自体を検索結果に表示させないために使い、nofollowは特定のリンクがSEO評価をリンク先に伝えないようにするために使います。
以下は、noindexとnofollowの比較を分かりやすく表にしたものです。
項目 | noindex | nofollow |
目的 | ページを検索結果に表示させない | リンクの評価を検索エンジンに伝えない |
対象 | ページ全体 | 特定リンク |
SEO効果 | ページをSEOから除外 | リンクをSEO効果から除外 |
使用シーン | 重複コンテンツ、プライバシーポリシーなど | 外部リンク、自作コンテンツなど |
指示内容 | ページをインデックスしない | リンク先を評価しない |
混同を避けるために、まずは類似点と相違点を整理しましょう。
類似点
noindexとnofollowは、どちらも検索エンジンのクローラーに対する指示を行うタグであり、SEOにおいて重要な役割を果たします。類似点は次の通りです。
・検索エンジンへの指示
どちらも検索エンジンのクローラに特定の処理を指示する属性で、サイトの情報を制限するために使用される
・SEOに影響を与える
検索エンジンのインデックス作成やランキングに影響を与える可能性がある
どちらも検索エンジンの挙動を制御し、SEOに影響を与えるという共通点があるため、混同されがちです。一方で、noindexとnofollowには明確に異なる点も多く存在します。
相違点
noindexとnofollowの相違点として挙げられるのは効果を及ぼす範囲です。検索エンジンに一部の情報を渡さないという点では似通っていますが、効果範囲が違うため、必然的に目的や役割が異なります。相違点は以下の通りです。
・対象範囲の違い
noindexは、ページ全体を対象とする一方で、nofollowはリンクに対してのみ適用される
・目的の違い
noindexは、不要なページや重複ページを検索結果に含めないようにするために使用されます。一方で、nofollowはリンク先のページへの評価が伝わらないようにするために使用されます。
・SEOでの役割の違い
noindexは、SEOに悪影響を与えるページをインデックスさせないことで、評価の分散や低下を防止します。nofollowは、質の低いページやスパムリンクに伝播させないことで、サイトの質の低下を防止します。
noindexとnofollowは、類似点もありますが、その使い方は異なります。混同には注意が必要です。
両者を誤用するリスク
noindexとnofollowを混同してしまうと、SEO対策に深刻な悪影響を及ぼしかねません。特に、両者の使用シーンが入れ替わると、インデックスしたくないページをインデックスしてしまったり、リンク価値を渡したいサイトまで除外してしまったりするなどの問題が発生してしまいます。結果、検索エンジンからの評価が低下し、サイトの集客力が弱まる可能性があります。
適切にSEO対策を行うためにも、両者の特徴を把握して使用することが大切です。
そのために、次からはnoindexとnofollowの各特徴について解説します。
noindexとは

まずはnoindexです。
noindexはHTMLメタタグの一つです。このタグを設定することで検索エンジンに対象ページをインデックスしないように指示します。もう少し具体的に言うと、noindexのタグが設定されたページは通常、検索結果に表示されなくなります。
ここでは、SEOにおけるnoindexの活用シーンと導入方法について解説します。
SEOにおけるnoindexの活用シーン
noindexは主に、検索エンジンの評価やユーザビリティを下げる可能性があるページをインデックスさせないために用いられます。例えば、以下のようなケースが考えられるでしょう。
・重複コンテンツのインデックス回避
似たようなページや同じ商品の色違いなど、内容の重複するページがサイト内にあると、評価が分散して上位表示の妨げになります。これは検索エンジンがコンテンツのオリジナル性を重要な評価基準として定めているためです。SEO対策ではnoindexを設定することで、検索エンジンが重複ページをインデックスに登録しないようにし、評価の分散を防ぎます。
・低品質もしくは評価対象から外したいページのインデックス回避
検索エンジンが低品質と評価するページがインデックスされると、サイト全体の評価が下がる可能性があります。検索エンジンがとする対象は、低品質コンテンツだけではありません。ログインページや会員専用ページなど利用者が限定されるページも含まれます。このようなページは、一般ユーザーにとって役に立たないはニーズが低いからです。SEO対策ではnoindexを設定することで、評価対象から外したいページをインデックスから除外し、サイトの品質維持とクローラビリティの向上を図ります。
noindexは、検索エンジンに評価させたくないページをインデックスから外し、全体のSEO評価を最適化するために使用されます。
noindexの注意点
noindexは検索エンジンのインデックスからページを除外するタグです。上手な使い方をすればサイトのSEO評価を最適化するのに役立ちますが、誤った使い方をすると有益なページまで除外してしまい、SEO評価をかえって下げることになります。設定時は収益化しているページや、上位表示されているページを、誤って設定しないように注意しましょう。
また、noindexを設定したからといって、必ずインデックスから除外されるわけではないことにも注意が必要です。noindexによる指示は、あくまで検索エンジンへ「推奨」してるにすぎません。そのため、検索エンジンが独自のアルゴリズムでページの重要度を判断し、noindexの設定を無視してインデックスする場合があります。絶対的な命令ではないので、設定が反映されているかをこまめに確認することも大切です。
noindexの導入方法
基本的なnoindexタグの設置手順は次の通りです。
①インデックスさせたくないページのHTMLファイルを開く
②以下のコードを記述する
< meta name=”robots” content=”noindex” >
nofollowとは

nofollowはHTMLのrel属性値の一つです。rel属性は、HTMLのリンク要素(<a> や <link>)に使用される属性で、リンク先との関係性を検索エンジンに伝えます。
nofollowのタグを設定すると指定したリンク先を「評価しない」ように指示することができます。
ここでは、SEOにおけるnofollowの活用シーンと導入方法について解説します。
SEOにおけるnofollowの活用シーン
nofollow は、検索エンジンにリンク先を「評価しない」と指示するための属性です。この属性を設定することで、リンクを通じて他サイトに渡るSEO上の価値(リンクジュース)を抑制できます。リンクジュースとは、Webサイトの価値がリンクを介して他のサイトに伝わる仕組みを説明する比喩的な概念です。
リンクジュースを効率的に活用するため、不要なリンクには nofollow を設定し、不要な価値の流出を防ぐことが一般的な対策とされています。このことを踏まえてnofollowには以下のような活用シーンがあります。
・広告リンク
優良で掲載した広告リンクはGoogleのガイドラインでリンクジュースを渡さないことが推奨されています。nofollowを設定することで検索エンジンからのペナルティを回避できます。
・ユーザー投稿やコメント欄
ブログや掲示板のコメント欄のリンクは、以前はSEO効果が期待できる被リンクの一つとして注目されていましたが、現在の検索エンジンアルゴリズムでは以前ほど高い評価は得られません。スパムリンクに利用されることもあるので、SEO上のリスクを低減するためにnofollowを設置することが推奨されています。
・低品質コンテンツからのリンク拒否
低品質コンテンツとは、ユーザーにとってニーズが低いコンテンツです。無断複製されたページや内容の薄いページ、スパム目的などで自動生成されたコンテンツなどが該当します。このようなリンク先をnofollowに設置することで、
nofollowを活用することで、SEO効果を最大化しつつ、リスクを回避することができます。
nofollowの注意点
nofollowは使いすぎには注意が必要です。nofollowが多すぎると、検索エンジンがサイト全体のリンク構造を不自然と判断し、評価を下げる可能性があります。さらに、クローリング効率が悪くなることで重要なリンクにSEO効果が及ばなくなり、サイト全体のパフォーマンスを損ねる恐れがあります。
また、リンク先の評価を完全に遮断できるとは限らない点にも注意です。noindexによる指示も、あくまで検索エンジンに「推奨」するだけなので状況に寄っては無視されることもあります。特定のページを完全に検索結果から排除したい場合は、robots.txtやパスワード保護などの更なる対策を組み合わせる必要があります。
nofollowの導入方法
nofollowを導入する方法は以下の通りです。
① HTMLファイルを開く
② リンクタグを見つけ、以下のコードを記述する
<a href=”https://example.com” rel=”nofollow”>リンクテキスト</a>
noindexとnofollowを併用する目的

noindexとnofollowは活用シーンが異なりますが、併用することもあります。
併用する主な目的は、情報制限の念押しです。先述した通り、noindexとnofollowはあくまで検索エンジンへ推奨するだけなので、絶対的な命令ではありません。そこで、被リンク効果をできるだけ確実に遮断できるように両者を併用します。
このような設定は、具体的にはペナルティの要因となっている低品質な被リンク(特にスパムリンク)を受けているページを徹底的に無効化するために使われます。
noindexとnofollowの併用では、メタタグに下記のようなコードを記述します。
<meta name=”robots” content=”noindex, nofollow”>
これにより、検索エンジンに対してそのページをインデックスしないこと、さらにリンクを通じて評価を渡さないことを指示できます。ただし、誤って使用してしまうと、被リンク効果が失われるだけではなく、サイト上にも表示されなくなります。設定時は細心の注意を払いましょう。
noindexとnofollowが反映されているか確認する方法

noindexとnofollowは検索エンジンに無視されることも少なくないので、しっかり設定が反映されているか確認することも大切です。最後にその方法を解説します。
・ページソースを確認する(HTMLソースコード)
①タグを設定したページを右クリック
②「ページのソースを表示」をクリック
③ページ内検索で「noindex」「nofollow」を検索
(検索方法:「Ctri」と「F」の同時押しで検索バーを表示させ、「noindex」「nofollow」をそれぞれ入力)
この方法を使えば、タグが正しく設定されていることを確認できます。設定が反映されているかはGoogle Search Consoleで確認します。
・Google Search Consoleで確認する
①Google Search Consoleにログインし、該当ページの「URL検査ツール」を使用
②URLを入力し、「インデックス登録の状態」を確認
③「noindexが反映されていれば、「インデックス登録されていません」と表示される
変更が反映されるまで数日かかる場合があります。確認には定期的なチェックが必要です。
目安としては最短で数時間から数日です。更新頻度が高いサイトや人気のあるページでは、Googlebotが比較的早く訪れ、変更を反映する傾向があります。
一方で最長では数週間から数ヶ月かかることもあります。大規模なサイトや更新頻度が低いサイト、あるいは重要度が低いページは、変更の反映に時間がかかる傾向があります。
まとめ
noindexとnofollowはどちらも検索エンジンに対してサイト情報を制限する指示を出すため、混同されがちです。しかし、両者は適用範囲が異なるため、活用シーンが異なります。違いを理解しないで利用するとかえってサイト評価を下げてしまう可能性があります。
noindexとnofollowをSEOの最適化に役立てるためにも、両者の差異を明確にし、検索エンジンのクローラーに対して、より詳細な指示を与えることができます。
noindexとnofollowの各特徴を把握して場面ごとに使い分けられるようにしましょう。