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ブログ作成にAIを活用するのってアリ?メリットや手順、注意点を解説!

ライティング

社会のあらゆる分野でいま、AIの活用が進んでいます。とりわけ質問に即答してくれるChatGPTのような生成AIツールの普及は目覚ましく、日々のニュースでも活用がもたらすチャンスからリスクまでが毎日のように報じられているのは周知のとおりです。

本コラムでは、AIを活用したブログ作成の可能性について、メリットや手順、注意点を中心に考察していきます。最後までお読みいただき、ブログ作成における人間とAIとの役割分担の最適化や、よきパートナーシップの構築に向けた一助にしていただければ幸いです。

これからはAIを活用してブログ記事を書く時代?

AIが生成した文章をネット上で目にする機会がめっきり増えました。

それもそのはずです。ChatGPTやSAKUBUNなどの生成AIツールに適切なプロンプトを打ち込むだけで、関連情報からなるオリジナルの文章を瞬く間に生成してくれる時代なのですから。

では、ブログについてはどう考えるべきでしょうか。

AIにブログが書けるのか、書けるとすれば生成AIツールの活用がブログ作成における新たなスタンダードになっていくのかという問題です。

以下、AIを活用したブログ作成についての現状や課題をご紹介しながら、その将来展望までを一気に解説していきます。

人間と遜色ない記事の執筆~生成AIの現在地

結論から言うと、AIが人間の代わりにブログ記事を書くことが今や当たり前になりつつあります。理由は簡単で、これまでのような人力に頼ったブログ運営に比べ、格段に効率的で確度の高いマネタイズモデルを構築できるからです。

自然言語処理(NLP)の進化により、生成AIツールを使っても質的に人間とほぼ遜色ないブログ記事を書けるようになりました。ただし、現状ではAIが自然言語を完璧に理解するまでには至っておらず、意図しない情報伝達を招く恐れがないとは言い切れません。

とはいえ、こうしたリスクは、今後のAIのさらなる進化とともに徐々に取り除かれていくことでしょう。現時点でも生成AIツールは、アイデアの着想や構成立案、下書き作成といったブログ記事執筆の各フローにおける負担の軽減に大きく寄与しています。

あくまでも品質が評価ポイント~AIコンテンツに対するGoogleの見解

いくら記事執筆を効率化できたとしても、「AIが生成した文章にはSEO的効果が期待できない」というのでは意味がありません。Googleから高評価を得られなければ検索上位を獲得できず、結果としてアフィリエイトからの収益化の道筋も絶たれてしまうからです。

この点、AIコンテンツに対するGoogleのスタンスは明確です。「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」こと。この姿勢にいささかの揺るぎもないことが、2023年2月に公式ブログで示された指針の中でもはっきりと打ち出されています。

Googleが、AIコンテンツというだけでスパム扱いすることはありません。そもそも、Google自身がこれまで検索アルゴリズムにAIを利用してきており、かつ今も対話型生成AI『Gemini』の本格展開に向けた環境の整備に余念がないわけですから。

ブログ記事作成における生成AIツールの活用自体は、Googleも認めていると考えられます。結局のところ、人が書こうが生成AIツールを活用しようが、出来上がった記事の品質がすべてと言えるでしょう。

されど利用は進まず~調査結果にみるブログ作成へのAI活用の課題

生成AIツールは、今や人間と遜色ない記事が書ける技術水準にあります。Googleからも利用のお墨付きが与えられています。ニュースや巷で日々話題にされる機会も多いです。となればさぞかし普及しているのかと思いきや、実際にはそれほどではありません。

参照:株式会社イード「文章生成AIサービスの利用状況に関する調査」2023年9月実施

調査結果の詳細については、参照元をご確認いただければ幸いです。ここでは、一般的なWebユーザーのうち、ChatGPTやBingなどの生成AIツールを継続的に活用している割合が調査実施時点では7%程度にとどまっていることを挙げておきます。

普及率16%超を一般利用の目安に掲げるキャズム理論に従えば、生成AIツールは未だこの前提条件をクリアできていません。各プラットフォーマーがツールのユーザビリティをいかに高められるかが、今後の普及率アップに向けたキーファクターになってくることでしょう。

とはいえ、実はより重要なポイントはその先にあります。

次項ではその点を一緒に考えていきましょう。

「人とAIの協働」が進む未来~ブロガーに必要な意識改革の中身とは?

AIは日進月歩です。この流れは誰も止められません。ブログの世界も同様です。ツールが簡単な指示だけで瞬く間に記事を作り上げてしまう時代を迎えています。ブロガーとして生き残りたければ、あなた自身にも相応の意識改革が求められるはずです。

既述の通り、ツールのユーザビリティ向上についてはMicrosoftやGoogleに任せるしかありません。その間にブロガーであるあなたは、生成AIツールを恐れたり敵対視したりする対象から外し、良い記事を書くためのパートナーとして受け入れる覚悟を決めましょう。

台頭する生成AIにゲームチェンジの可能性を見出すイノベーターが、ここ日本でも徐々に増えています。何しろ新たな取り組みゆえ、手法や手順に正解などありません。失敗を恐れず、まずは果敢に舟を漕ぎ出すチャレンジ精神を持つことが大切です。

現状のAIにさまざまな課題が山積していることは否定できません。しかし、一方ではAIを活用してAIがもたらすデメリットを克服しようという試みも多方面で進められています。ブロガーもこうした実践的でチャレンジングな動きに乗らない手はありません。

「人とAIの協働」が進む未来を信じ、AIとともに成長していく、そんなポジティブマインドに溢れるブロガーになりましょう。あなたの独自性を唯一無二の価値を帯びた情報に昇華できたとき、読者からの評価が収益という形であなたの元にきっと返ってくるはずです。

AIを活用した文章の自動生成~AIライティングの基礎知識

生成AIツールを使って文章を自動生成することを「AIライティング」と言います。

あなたがこれからもブロガーとして在り続けるためには、AIライティングに対する正しい理解と適切な活用方法の習得が欠かせません

ここでは、AIライティングの基礎知識を解説します。

AIライティングの起源

AIライティングの歴史は、1950年に『計算する機械と人間』を著したイギリスの数学者アラン・チューリングまで遡れるとするのが定説です。彼はコンピューターの原型とされる「チューリング・マシン」を創出した人物で、今日につながるAI研究の端緒を開きました。

そして、チューリングから遅れること6年、1956年のダートマス会議にて「人工知能(AI)」なる語が初めて登場します。提唱者はアメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーで、彼はAIを「人間の脳に近い機能を持ったコンピュータープログラム」と定義づけました。

二人の偉大な先駆者によって世に知らしめられたAIの概念は瞬く間に世界中の科学者の興味関心を惹きつけます。以後、AI開発はもちろん関連分野の研究が急速に進み、その成果が本コラムのテーマであるAIライティングにも及んで今日に至るというのが大まかな流れです。

AIライティングの仕組み

AIが我々人間が書くブログ記事のような文章を生成できるようになったのは、実はそう昔の話ではありません。

従来のAIは、人間によって与えられた情報やデータを参考にした答えの予測しかできませんでした。対して自ら学び続けていくことができる生成AIであれば、人間が都度情報・データをインプットせずとも、自身が導き出した最適解を文章化して返すことが可能です。

こうした飛躍の直接の契機は、2000年代に入り進んだビッグデータの活用でした。以後膨大な量のデータの学習により機械学習やディープラーニングの精度が飛躍的に向上し、複雑な言語とされる日本語においても、AIが自然な文章を自動生成できるようになったのです。

昨今耳目を集める「生成AI」は、こうして誕生しました。繰り返しますが、ここで言うAIライティングとは、生成AIツールを活用して文章を自動作成する、まさにこのような仕組みに他なりません。

的確なプロンプトさえ出せれば、およそどんなジャンルのブログでも、あなたに代わって生成AIツールがたちどころに記事を作成してくれることでしょう。そして、今後はよりタスク自動化能力の高い「自律型生成AI 」の活用が、ブログ作成でも一般化するはずです。

AIライティングの自動生成の手法は2つ

従来のルールベース型のAIとディープラーニングに基づく機械学習型の生成AIとでは、ユーザーに答えを返すための仕組みが大きく違っています。

ここで、両者の違いを今一度整理しておきましょう。

ルールベース型

文字通り、人間が事前に設定したルールに則ってAIが文章を生成していく手法です。シナリオ型とも呼ばれます。

作業の正確性が期待でき、コストも抑えやすいのが利点です。反面、人間が教授した以外の判断や対応ができず、経験や勘などから成る暗黙知を学習させづらい難点があります。

機械学習型

AIが自ら学習し、学んだことを基盤に文章を自動生成していく手法です。AIがデータ分析を通じて自らルールを設定していく点が、ルールベース型とは大きく異なります。

メリットは、人間の憶測や先入観がもたらす認知バイアスを防ぎやすいことです。一方で、学習データが乏しいケースで誤った結果を出力しかねないといったデメリットもあります。

総括

このように両者にはそれぞれ一長一短があります。昨今普及が急速に進む生成AIですが、決して万能なツールではありません。ブログ記事の種類やユーザーのニーズに応じて、たとえばルールベース型のチャットボットなどと適宜使い分けていくことが大切です。

あるいはAIを活用した文章生成についても、これからは「ハイブリッド」が課題解決に向けたキーワードになっていくのかもしれません。実際、今AIの最先端に立つ識者の中にも、多少のトーンの違いこそあれ、そうした考えを主張する向きが多くみられます。

「適者生存」がこの場合用いるに適切な言葉であるかは断言できません。とはいえ、ブロガーとして生き残るためには、生成AIに対するのと同じくらい、「決められたルールに則って正確な答えを出力できる」ルールベース型AIにも習熟しておく必要があるでしょう。

ブログ作成にAIを活用するメリット

ここまでお読みいただいた方には、ブログ作成へのAI活用の有効性がよくお分かりいただけたのではないでしょうか。

そこで、ここでは、AIライティングで得られる以下の5つのメリットを順にご紹介していきます。

  • 記事作成における圧倒的な時短効果が得られる
  • 常に安定した品質の記事を提供できる
  • ジャンルを問わず幅広い内容の記事を作成できる
  • ブログ集客に欠かせないSEO対策を自動化できる
  • 外注にかかっていた人件費を削減できる

記事作成における圧倒的な時短効果が得られる

AIライティングにより、記事作成における圧倒的な時短効果が得られます。ブロガーが最初から記事を作成していく場合に比べ格段に速く、AIが質の高い記事を作り上げてくれるからです。

ブログ記事の作成には、多岐にわたる工程の着実な遂行が欠かせません。AIの活用により、タイトル作成・構成立て・執筆など、主要プロセスの多くを自動化できます。削減できた時間をより注力したい他業務に回すことで、ビジネス全体の生産性を向上できるでしょう。

常に安定した品質の記事を提供できる

AIライティングにより、常に安定した品質の記事を提供できるようになります。AIは人間のようにパフォーマンスがその日の体調や気分に左右されることがないからです。外注のケースでありがちなライターによる記事品質のバラつきの心配もありません。

良質なブログ記事を確実に量産できるようになれば、アフィリエイトによる収益機会が向上し、収益が安定化します。これまで多くのブロガーを悩ませてきたブログを「続けること」に対する不安のかなりの部分が解消されるかもしれません。

ジャンルを問わず幅広い内容の記事を作成できる

AIライティングにより、ジャンルを問わず幅広い内容の記事を作成できるようになります。ネットに上がる情報であれば、AIの学習範囲に際限はありません。そのため、人間のようにトピックを選り好みせずに、常に質の高い記事を自動生成することが可能です。

ブログでは、時に畑違いのテーマについて書かなければならないこともあるでしょう。専門性を備え、かつあなたのブログに合った文章が書けるライターを見つけ出すのは一般に簡単ではありません。AIライティングであれば、こうした悩みに思い煩う必要がなくなります。

ブログ集客に欠かせないSEO対策を自動化できる

AIライティングにより、ブログ集客に欠かせないSEO対策を自動化できます。AIツールにより異なるものの、SEO効果の高いキーワードや共起語を提案したり、人間が伝えたキーワードからSEO的に有効な文章を自動生成したりする機能が備わっているからです。

もちろん、自動化できるとは言っても、人間が何もせずによくなる訳ではありません。有効なSEOには的確なプロンプトが必須です。また、AIが返したキーワードリストや見出し候補がブログの目的に適っているかについて、あなた自身でチェックする必要もあります。

外注にかかっていた人件費を削減できる

AIライティングにより、これまで外注にかかっていた人件費を削減できます。休みが必要な人間とは異なり、メンテナンスを除けば基本的にAIに休憩の概念はありません。24時間365日、あなたの出した指示に従ってブログ記事を何度でも生成してくれるはずです。

外注であれば、ライターへの原稿料がその都度かかるでしょう。AIであれば、有料プランであっても、月額の利用料金以外の負担は原則としてかかりません。ブログ記事作成におけるAIの活用は、コスパの点からもメリットが大きいと言えます。

ブログ作成にAIを活用するデメリット

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ブログ作成にAIを活用すると多くのメリットが得られますが、一方ではデメリットもあります。

ここでは、AIの活用を考えるブロガーが必ず押さえておくべき、AIライティングの5つのデメリットについて解説していきます。

・間違った内容の情報を出力することがある
・読者に不自然に感じられる文章表現が生まれやすい
・AIが理解できる適切なプロンプトの作成が難しい
・著作権侵害に問われる可能性がある
・コピーコンテンツとしてSEO的ペナルティを受けるリスクもある

間違った内容の情報を出力することがある

AIライティングでは、間違った内容の情報が出力される可能性があります。既にWebに上がっている情報を基に文章を生成するため、ソースの誤りをそのまま引き継いでしまうリスクが、ある程度避けられません。

AIが特に苦手とするのが、最新情報のキャッチアップが欠かせないニュースやトレンド情報を扱う記事です。時間的にまだ情報量が乏しい状況でAIが正確で質の高い内容の記事を生成することは、いかんせん難しくなります。

読者に不自然に感じられる文章表現が生まれやすい

AIライティングでは、読者に不自然に感じられる文章表現が生まれやすくなります。人が当たり前に行える適切な言葉の選択が、現在のAIにはできないからです。実際、読んでいて文章に何か違和感を覚えたらAIが生成した記事だった、といったケースも近時は目立ちます。

特に不自然さが目立つのが、感情表現や比喩的な言い回しです。人の喜怒哀楽や活字化された文章の中に込められた微細な真意の感得は、AIには難しくなります。そのため、こうした人間の心のあり様を読者に自然に刺さる形で言語化することもAIは苦手です。

AIが理解できる適切なプロンプトの作成が難しい

AIライティングでは、AIが理解できる適切なプロンプトの作成が必須となります。とはいえ、これは決して簡単な作業ではありません。現段階のAIは、気の利いた人間のようにブロガーの意図を先読みし、進んでタスクを実行するような力は持ち得ていないからです。

LLM(大規模言語モデル)を搭載したChatGPTのような生成AIが、いまブログ作成のスタイルを大きく変えつつあることは間違いありません。しかし、AIに質の高い記事を生成させるためには、ブロガー自身もプロンプトの作成スキルを磨いていく必要があるでしょう。

著作権侵害に問われる可能性がある

AIライティングでは、著作権侵害に問われる可能性があります。ブロガーの意図なくして他人の著作物から情報を抽出することがあり得るからです。間違った内容の情報出力と同様、ソースを他に依拠せざるを得ないAIライティングの仕組みに内在するリスクと言えます。

AIライティングにおける著作権侵害リスクを避けるためには、他人の著作物からの情報取得について、法が認める引用ルールを満たしているかを確認することが大切です。また、AIが生成した文章に人間が手を入れて、オリジナル性を高めておく必要もあるでしょう。

コピーコンテンツとしてSEO的ペナルティを受けるリスクもある

AIライティングでは、コピーコンテンツとしてSEO的ペナルティを受けるリスクもあります。コピーコンテンツの該当性はGoogleによって審査されるため、すぐ前で触れた著作権侵害リスクとはまた別の、SEO的観点からのリスク回避対策が必要です。

Googleも正式に認めているように、コピーコンテンツがそれだけでペナルティの対象になるわけではありません。しかし、他サイトとの類似性や投稿回数の多さなどにより悪質だと判断されると、検索順位を下げられたり、インデックス削除されたりすることがあります。

ブログ作成にAIを活用するための具体的な手順

メリット・デメリットを押さえたら、いよいよ実践です。

ここからは、ブログ作成にAIを活用するための具体的な手順を解説していきます。

対策キーワードを選定する

まず、ブログで対策すべきキーワードを選定します。効果的なキーワード選定なくして、Googleに評価される質の高い記事の執筆はできません。記事内容の対象読者の多くが使うであろう検索クエリを丹念に探り当てることが大切です。

AIに記事のテーマや内容を伝え、対策キーワードを自動で抽出してもらうことも可能ではあります。とはいえ、対策キーワードは記事作成における旗印になるものです。ラッコキーワードのような無料ツールを使って、ブロガー自身が手動で行うほうがよいでしょう。

ペルソナを詳細に設定する

次に、ペルソナを設定します。ペルソナは可能な限り詳細に設定することが大切です。不特定多数向けの記事よりも、今まさにそのことについて思い悩んでいる特定の層に向けて書かれた記事の方が、読者にピンポイントで刺さる可能性が格段に高いからです。

キーワード選定同様、ペルソナの設定をAIに委ねてもよいでしょう。ただし、AIが設定したペルソナについての人による事後検証を欠いてはなりません。生成される記事の品質に関して一切の責任を負うべきは、他でもないブロガーであるあなた自身だからです。

記事のタイトルと見出しを作成する

対策キーワードとペルソナが決まったら、記事のタイトルと見出しを作成します。言うまでもなく、記事執筆のキモとなる工程です。あなた自身が思い描く記事のテーマや書いていきたい内容がAIに的確に伝わる、質の高いプロンプトを作る必要があります。

AIには、たしかに人のような融通さは期待できないかもしれません。しかし、何度指示を出しても答えを返してくれるタフさがあります。AIとの対話を納得がゆくまで繰り返し、読者に刺さるタイトルや、読み進めながら悩みを解決できる構成作りに努めましょう。

AIにブログ記事の本文を書いてもらう

構成を作り上げた後は、いよいよ文章の作成に入ります。ここからは、まさにAIが本領を発揮する工程です。執筆は人であるブロガーにとり実に骨の折れる作業ですが、AIに任せればプロンプトに従ってごくごく短時間で記事を自動生成してくれるでしょう。

ここまでで、記事が一応の完成を見たことになります。ただし、多くの場合、AIが生成した文章は質的にあなたを満足させるものではないでしょう。

そこで、ブログ作成にAIを活用した後に確認すべきポイントについて、項を変えて次にご紹介していきます。

ブログ作成にAIを活用した後に確認すべきポイント

ブログに載せる記事の作成は、文章を書き上げて終わりではありません。人が執筆するにしろ、AIが自動生成するにしろ、事後に必ず踏むべき工程が用意されています。

以下、ブログ作成にAIを活用した後に確認すべき、3つのポイントをみていきましょう。

正確な情報が生成されているか

AIが「もっともらしい嘘」をつくというハルシネーションの問題は、生成AIが依拠するLLMの特質からもたらされる負の副産物の1つです。AIは確率的に正しそうな答えを返しているに過ぎず、必ずしもそれが事実であると確認している訳ではありません。

生成AIには、事実でない情報を吐き出すリスクが常にあります。不正確な情報の掲載は、あなたのブログにとってマイナスでしかありません。人間が書いた記事に校正が必須であるように、生成AIコンテンツについては必ずファクトチェックを行うことが大切です。

不自然な表現になっていないか

AI特有の不自然で機械的な表現や言い回しは、不思議と人間であればそれとなく感じ取れるものです。「このブログは人間が書いていないのかな?」こうした違和感は、少なくとも現時点では、それだけで読者をサイトから離脱させるに十分な理由になり得ます。

AIが生成した文章をブログに載せる前に必ずあなたが全体に目を通し、適宜リライトを施しましょう。人間らしい血の通った表現や言い回しに書き改めるだけでも読者のブログへの共感度がグッと高まり、最後まで読んでもらえる確率が向上するはずです。

記事がペルソナのニーズを満たしているか

事前にペルソナを詳細に設定したとしても、AIが、あなたが頭の中で思い描くペルソナのニーズを満たすような内容の文章を必ず生成してくれるとは限りません。既出の情報収集に長けているAIも、刻々と移ろいゆくユーザーニーズの把握は不得手だからです。

SNSを駆使する昨今のユーザーには、自分の知りたい新たな情報の探索スキルに秀でる人が少なくありません。AIが生成したブログ記事については、現時点でユーザーが抱くであろう疑問の解消や悩みの解決につながるものになっているかを必ず検証することが大切です。

ブログ作成にAIを上手に活用するためのコツ

ある面では人間の能力を既に超えたとも言えるAIですが、あなたの競争相手は今のところAI自体ではありません。AIを活用する、あなたと同じ生身の人間であるブロガーたちです。

今後は生成AIのメリットを正しく認識し、ブログ運営における良きパートナーとしての関係性を築ける者にしかブロガーとしての未来は恐らくありません。そんな新たな時代の足音が、あなたには聴こえてこないでしょうか。

ここでは、AIとの共存に前向きの姿勢を持てるブロガーに向けて、ブログ作成にAIを上手に活用するための5つのコツを解説していきます。

AIが生成した文章を自分らしい表現に書き換えよう

読者に気を持たせるためには、記事内容の充実だけでは足りません。文章が生み出すリズムも重要です。リズミカルな文章を生むのは文体であり、あなたの文体はあなたにしか作り出すことができません。

ブログへの生成AIの活用が一般化すれば、AIが作った没個性的な文章がネット上に溢れ出す可能性があります。AIが生成した文章を自分らしい表現にどんどん書き換え、文体が生み出すリズムを通じてブログの独自性を訴求していくことも大切になるはずです。

最終的にあなたの文体をブランディングの1施策にまで高められれば、持続的なマネタイズモデルの構築にも大きく寄与するでしょう。

データや具体例を追記しよう

データや具体例の追記により、生成AIコンテンツの価値をより高めることが可能です。

最新情報の捕捉が難しいAIでは、古いデータに基づく、現状とはかけ離れた情報が生成されることが珍しくありません。AIがフォローしきれない最新データを人間が追録してやることで、ブログの正確性や信頼性を高められるでしょう。

具体例の追記もおすすめです。読者が記事を理解する助けになります。既にみたように、AIは、性質上発信されたばかりの情報を扱うのが得意ではありません。トレンド感の高いトピックを交えてユニークな具体例を紹介できれば、競合との差別化にもつながります。

AIが生成した情報に「自分らしさ」を付加しよう

近時はGoogleがE-E-A-Tを重視する傾向にあります。AIが自動で生成するありきたりな情報をまとめただけの文章をそのままブログに載せても、高く評価される可能性は低いです。「自分らしさ」を付加して、コンテンツの独自性を高めることを考えましょう。

たとえば、体験談です。記事の独自性や信憑性を訴求でき、SEO効果を高めます。またAIが苦手な感情表現を書き加えると、読者に共感されやすい文章になってファン化にもつながるでしょう。ただし、やり過ぎると単なる感想文になってしまうので要注意です。

事実に基づいて情報を素早くまとめられるというAIの長所をまずは活かしつつ、あなたにしか書けない情報があれば、適宜盛り込んでいきましょう。先に触れた独自の文体と相まってあなたの個性を出せれば、ブログのオリジナリティ確立や競合との差別化に役立ちます。

画像を載せて記事に親しみやすさを演出しよう

ブログに画像を載せて記事に親しみやすさを演出しましょう。AIライティングはともすれば機械的な文章になりがちで、情報内容の差別化も図りづらいからです。アイキャッチや見出しごとの画像設定により、ブログに対する読者の興味関心をグッと高められます。

画像は記事内容と関連性が高く、サイズや形式も適切なものを選びましょう。記事内容が伝わる、簡にして要を得たキャプションを付けることも大切です。使用画像の調達は理想はオリジナル作成ですが、難しければフリー画像サイトから入手する方法もあります。

読みやすいブログデザインを採用しよう

ブログに載せる画像を決めたら、文章が読みやすくなり、かつ掲載画像の趣旨が読者に的確に伝わるようなデザインを構築することも大切です。生成AIコンテンツはそのままでは情緒に欠けたものになりがちなので、この点もしっかりと対策しておきましょう。

読みやすいブログデザインにするコツは多岐にわたりますが、ここでは読者にブログ記事に書かれてあることを効率的に理解してもらう観点からより本質的な、かつ即効性が見込める対策を2つご紹介します。

  • 目次を作る
    導入文の後に目次を設定しましょう。本文に入る前に、読者が記事概要をざっくりと把握することができます。また、知りたい情報の検索性が高まって迅速なアクセスが実現するため、タイパ重視の昨今の読者の満足度も向上するでしょう。
  • 箇条書きにする
    書かれている内容が同じでも、適宜要点を整理して箇条書きにするだけで格段に読みやすくなります。AIがしばしば吐き出す長文を箇条書きに改め、読者の読み疲れの解消を図りましょう。一見して記事のポイントが把握できるようになり、内容の理解も進むはずです。

言うまでもなく、これらの対策が有効なのは生成AIコンテンツに限られません。読みやすさや理解のしやすさを高めるという意味で、ブログ作成全般に当てはまるコツと言えるでしょう。

その他では、以下のような装飾面からのデザインの工夫も、ともすれば無機質さを感じさせかねないAIライティングの弱点を少なからず補ってくれるはずです。

  • 見出しの階層に応じて、そのレベルが把握しやすくなる装飾を施す
  • 重要ポイントを太字にする、マーカーをする、文字色を変更する
  • 箇条書き部分を枠で囲む
  • 要点を整理したいとき、箇条書きとは別に吹き出しも使ってみる
  • デザイン性に優れ、装飾ツールも豊富な有料ブログテーマを使用する

ブログ作成に活用するAIツールの選び方

では、実際にどのようなAIツールを使ってブログを作成していけばよいのでしょうか。

本コラムの締めくくりとして、AIツールの選び方をご紹介していきます。

ブログ作成に特化したツールを選ぶ

どのような文章の作成を自動化したいのかにより、導入すべきAIライティングツールのタイプは違ってきます。我々はブログを作る訳ですから、まずはブログ記事の自動生成に特化したツールを選ぶことが大切です。

ブログ作成特化型のツールにはブログ向けプロンプトのテンプレートが用意されています。そのため、テンプレートをコピペして自身が書きたいテーマに合わせて適宜手を入れるだけでプロンプトが作れ、あとはツールに記事の生成を任せればよいので簡単です。

ただし、こうしたテンプレートありきの手法では、生成される記事もステレオタイプなものになりがちです。そこで、より独自性のある記事にしたければ、一発目の回答に対して追加で質問したり、逆にツールにどんな情報が欲しいのかを質問させてもよいかもしれません。

ChatGPTのような対話形式でプロンプトを入力していくツールであれば、プロンプト作成のための試行錯誤がいくらでも可能です。今後は記事の生成に時間がかからない分、ツールの回答精度を高めるための的確なプロンプトづくりに注力すべきでしょう。

文字数制限が緩やかなツールを選ぶ

仕様上、多くの生成AIツールでは質問入力文字数・回答文字数ともに制限が設けられています。いずれの場合もテキストの分割やプロンプトの出し方の工夫により対処が可能ですが、一般に手間と時間がかかることは否めません。

そこで、効率性の観点からは、文字数制限が緩やかなツールを選ぶことをおすすめします。ブログ記事では、ともすれば長文の内容になることが珍しくありません。5,000字以上の文章を一括生成できるくらいのツールが一番使い勝手が良いでしょう。

もちろん、20,000字を超える長文を一発で生成してくれるツールもなくはありません。しかし、人間が書き上げるのに苦労するくらいの字数になると、こちらの意図がツールに正しく伝わるプロンプトを作成する難しさもまた格段に増すでしょう。

人間同士のやりとりでも、長々とした説明やいちどきの沢山の質問は概して相手の混乱を招く元です。期待する記事を確実に生成してもらうためには、回答文字数が5,000字程度の記事向けのプロンプトを作成できるスキルを磨く方が継続可能性が高いと言えます。

日本製のAIツールを選ぶ

国内外問わずAIツールが続々と登場している昨今ですが、日本製のAIツールを選ぶことをおすすめします。ブログ作成に継続的に活用していくことを考えると、海外産ツールよりも、言語の壁がない国産ツールの方が便利に扱えるからです。

日本製のツールであれば日本語で質問を入力でき、日本語で生成された回答を得られます。日本語に対応している海外産ツールもありますが、生成される文章が日本語としてこなれていなかったり、そもそも公式サイトの理解に時間がかかったりすることが多く不便です。

無料プランが用意されているAIツールを選ぶ

文章を自動で生成してくれるAIツールの数は多く、その特徴もさまざまです。最初から自分にピッタリくるツールに出会えるとは限らないため、実際に活用しながら使い勝手や記事作成にどのくらい役に立つのかをチェックする必要があります。

とはいえ、新しいツールが登場するたびにお金を払ってこうしたマッチングフローをこなしていく必要はありません。今はRakurinやCatchyといった無料プランから始められるツールがいくつかあるため、いろいろ試しながら自身に合ったものを選ぶのがおすすめです。

まとめ

AIの活用により、ブログ作成における作業効率を飛躍的に向上させられるのは確かです。とはいえ、そのためには、的確なプロンプトの作成やAIが生成した文章への人間らしさの付加といった新たなスキルをブロガー自身が磨いていくことも忘れてはなりません。

人間とAIの役割分担の視点も重要です。少なくとも現時点のAIには、ブログ作成のすべてを人にとって代われるだけの能力はありません。AIの特性をよく理解し、その長所がもたらす果実を人の手で最大化できる、そんな共存・共生の関係を構築していくことが大切です。