COLUMNコラム
就活でブログ運営経験は活かせる?人事に刺さるアピールのコツもご紹介!
これから就活を始める学生であれば、ガクチカや自己PRに何を書けばよいのか悩まれている人もいるでしょう。もちろん、ゼミやサークル活動、バイト経験から学んだことでも構いません。とはいえ、皆と一緒で、これといったアピールになりにくいのもまた事実です。
今回は、就活でブログ運営経験は活かせるのか、がテーマです。人事に刺さるアピールのコツもご紹介していきます。就活のためにブログを始めようかなと考えている人、すでに運営して就活でどうアピールしたらいいのか知りたい人、どちらにも役立つこと請け合いです。
「ブログ運営の経験」そもそも就活で活かせるのか?
就活生やいずれ就活に臨むことになる大学1・2年生の中には、ブログ運営に興味がある人も少なくはないでしょう。すでに趣味的に取り組んでいて、そこそこ稼げている人もいるかもですね。
では、ブログ運営の経験は就活に活かせるでしょうか。まずは、この点を考えていきましょう。
熱意や将来性をアピールできるかがすべて
ブログ運営の経験は、就活に活かすことが可能です。ただし、経験がありさえすれば、無条件に高く評価される訳ではありません。就活では、何に取り組んだかではなく、何をどのように取り組んできたかが評価のポイントになるからです。
人事はまず、就活生とのやりとりを通じて、熱意や主体性などの精神的素養を見極めようとします。選考フェーズが進めば、「稼ぐ力」につながる、将来性の有無も厳しく評価されるでしょう。就活生であれば、人事のこうした思惑を知っておくことは必須と言えます。
ブログ運営経験の場合でも、やるべきことに変わりはありません。ブログ運営に注いだ熱意や主体性を説得的に人事にアピールしましょう。将来性の証となる、成果の中身についても同様です。奏効すれば、他の就活生との差別化を図れ、就活を有利に進められます。
やめといた方がよいケースもある
ブログ運営の経験は、アピール次第で就活に活かせるという話をしました。一方で、就活での活用や言及を控えた方がよいケースもあります。以下、2つの具体例でみていきましょう。
- 収益化に時間がかかる
ブログ運営は、基本的に長期戦です。収益化の前提となる検索順位の上昇には、一般に半年~1年以上かかります。収益の安定化に向けては、さらなる継続が欠かせません。既にブログを運営しているのでなければ、あえて就活に向けて立ち上げるメリットは少ないです。 - 本業を疎かにしそうだと判断されやすい
ブログ運営=アフィリエイト、ゆえに怪しいビジネスに違いない。こうした偏見を持つ採用担当者は依然多いです。副業に厳しい企業も一定数存在します。本業を疎かにしてブログ運営に励みそうだと判断されかねません。言及を避けた方がよいケースも出てくるでしょう。
「ブログ運営の経験」就活で役立つ理由とは?
ブログ運営の経験は、就活に活かせます。ブログに取り組んでいると、企業に高く評価される資質が育まれたり、他の就活生に対する優位性が生まれやすくなったりするためです。
ここでは、ブログ運営の経験が就活でなぜ役立つのか、すなわち企業から評価される理由について、5つの視点から具体的に解説していきます。
需要が高いWeb制作スキルを包括的に身につけられる
ブログ運営では、Web制作に関わるスキルを包括的に習得できます。ブログの立ち上げから公開、運用と継続していく中で、デザインやコーディング、Webマーケティングなどの素養が自ずと身につくためです。
昨今の就活市場では、Web制作スキルの基礎を学んだ人材に対する一定の需要が認められます。ブログやSNSを活用したデジタルマーケティング環境の整備が、多くの企業で急ピッチで進められていることが主因です。
新卒の就活では、基本的に現時点の専門性よりも、将来性の訴求がより重要です。学生の段階で、自身の可能性を狭める必要はありません。さまざまなWeb制作スキルが養われるブログ運営の経験は、就職先の幅広い選択肢の確保につながります。
基礎的なビジネススキルを習得できる
ブログ運営を通じて培われるのは、Web制作関連のスキルにとどまりません。社会人であれば業種や職種を問わず必要になる、基礎的なビジネススキルも習得できます。
たとえば、ライティングスキルです。メールやチャットなど、利用機会が多い文字によるコミュニケーションの際に、活かせるでしょう。
記事作成では、ロジカルシンキングや読者目線の思考が欠かせません。業務効率化に活かせる問題解決能力、相手の立場に立ってニーズを探る力などが、鍛えられているはずです。
サイト解析で身につけた分析力も高く評価されます。多くの企業で課題とされる生産性の向上に向けては、分析結果を可視化して、改善につなげていける人材が欠かせません。
自発性の高さや勤勉さを示せる
ブログ運営を立ち上げたという事実は、高い自発性のアピールにつながります。身近になったブログですが、運営を志す人は未だ多くありません。なぜブログを始めようと思ったのか、自分なりのストーリーを語ることで、多くの就活生から差別化を図れるでしょう。
ブログ運営の経験や成果は、勤勉さを示す格好の材料となり得ます。地道な努力と忍耐なくして、ブログを続けることは困難だからです。特に、その辺りの事情に明るいWebマーケティング関連のIT企業であれば、好印象につながりやすいでしょう。
ただし、副業に厳しい企業はもちろん、金融系・公的機関などの「お堅い業界」では、そもそもブログ運営自体が評価されない可能性が高いです。ブログ運営の経験がアピールポイントになる業界や職種であるか、事前に見極めておく必要があります。
ガクチカの実績を可視化できる
ガクチカの作成に苦労する就活生は少なくありません。バイト・ゼミ・サークル活動などが定番ネタですが、ありきたりなものになりがちです。基本的に実績が形に残らないため、成果を実際に見せて、確認してもらいづらいのも難点です。
ブログであれば、成果を執筆記事として形に残せます。すなわち、ブログの運営経験をガクチカの実績として可視化することが可能です。就活の際の、ポートフォリオとしての活用に道が拓けるでしょう。
効果的なアピールに向けては、面接中の適当なタイミングで、ブログ画面を共有するのもおすすめです。あるいは、ブログを広く公開されたくないケースもあるかもしれません。その場合には、パスワード化により、限られた範囲内で共有するやり方も考えられます。
希少性が高く注目されやすい
ここまでの4つのメリットを今一度思い浮かべてみましょう。基礎的なWeb制作スキルやビジネススキルを身につけており、かつ自発性が高く、勤勉さまで持ち合わせている。このような人材がブログ運営という実績を片手に就活に臨んだら、どう評価されるでしょうか。
言うまでもなく、まず注目してもらえる可能性が高くなるでしょう。就活市場におけるブログ運営の経験者は、今のところ希少性が高いからです。実際、ガクチカの欄にブログ運営経験ありと書けば、高確率で面接時に深掘りされます。
就活もまた競争である以上、エントリー時点で、他の就活生から頭一つ抜きんでた特徴をアピールできるに越したことはありません。ブログ運営の経験を自分を売り込むきっかけにできれば、就活のファーストステップを有利に進められるでしょう。
「ブログ運営の経験」就活で評価されづらいアピール方法とは?
ブログ運営の経験は、上手にアピールできれば、就活に役立ちます。とはいえ、やり方や伝え方が拙いせいで役立たなかったり、逆に評価を下げてしまったりするケースも実は多いです。
ここでは、就活で評価されづらいブログ運営経験のアピール方法を、4つご紹介します。
アフィリエイトによる収益性を前面に出す
一般的な就活では、アフィリエイトによる収益性、すなわちブログ運営で「稼いだこと」は、アピールポイントになりません。多くの企業では、ブログで稼ぐ力が、採用後の活躍に直接つながるとは考えられていないからです。
そればかりか、むしろネガティブな資質と捉えられかねません。「怪しいビジネスに手を染めているのではないか」「世の中金がすべてという考えの持ち主なのだろう」「すぐに退職してしまいそうだな」などなど。
就活に役立つのは、入社後の収益向上に寄与するであろう将来性です。現時点での稼ぐ力ではありません。ブログ運営の経験をアピールするのであれば、先に述べたさまざまなスキルの習得や自発性の高さ・勤勉さなどに力点をおく方が、ずっと効果的です。
日記的なブログを書いているに過ぎない
日記をアップし続けているだけのブログ運営経験では、多くの場合、就活でのアピールにはならないでしょう。せいぜいが、マメな性格を伝えられるくらいのものです。逆に日記をわざわざブログ化した理由を説得的に語れないと、マイナスの評価を下されかねません。
日記ブログは、特化ブログや雑記ブログとは異質なものです。一般に収益化は目指されません。自分の好きなことを存分に書ける自由さがあります。当然、SEOやライティングスキルの習得は不要です。とどのつまり、就活でこれと言ったアピールにはなりにくいのです。
就活生であれば、より人事に刺さるアピール内容を考えましょう。バイトやサークル活動を通じてさまざまなことを学べました、といったベタなエピソードの方が、いくらかでもマシかもしれません。対人スキルのアピールとしては、日記ブログよりも好印象だからです。
発信情報や成果が具体的に書かれていない
ブログで発信した情報やブログ運営で得られた成果が具体的に書かれていないのもNGです。それを読むことになる採用担当者がイメージを喚起できず、書かれた内容を正しく評価できないからです。
記述は、読み手が発信情報の内容を想像できる程度に、具体的に書く必要があります。例えば、英検対策のブログであれば、級やターゲット層、コンセプトを明示しましょう。更新頻度、競合との差別化に向け特に工夫したことなどを記すのもおすすめです。
成果についても同様です。活用できるのは、閲覧数や登録者数といった数値データだけではありません。読者からの声、あるいはメディアに取り上げられた経験などがあれば、その情報を書くことで、より具体的に実績をアピールできるしょう。
コミュニケーション能力や対人スキルの高さを訴えかけようとする
基本的に、ブログ運営体験だけでは、コミュニケーション能力や対人スキルの高さを備えている証明にはなりません。人とつながれる、適切な関係性を構築できるとは言っても、所詮WebサイトやSNSの中での話だからです。
日本のビジネスシーンでは、未だ対面でのやりとりを通じて仕事を進めていくやり方が、主流です。デジタル化がさらに進むであろう将来は分かりませんが、現時点では、特に際立つ能力やスキルではありません。あえてアピールするメリットはないでしょう。
ただし、志望先がWeb関連業界だったり、リモート業務の推進に熱心な企業であれば、話は別です。デジタルでのコミュニケーション能力や対人スキルは、他の就活生との差別化ポイントとなり得ます。ブログ運営の経験を、むしろ積極的にアピールすべきです。
「ブログ運営の経験」就活でアピールするコツとは?
就活で評価されづらいアピール方法をご理解いただけたことと思います。それを踏まえ、ここでは、ブログ運営の経験を就活でアピールするコツを5つ、ご紹介していきます。
成果そのものよりも過程で学んだことを詳しく伝える
就活では、成果よりも、ブログ運営の過程で学んだことを詳しく伝えましょう。企業の多くは、採用した学生に、将来ブログで稼いでもらいたい訳ではありません。ブログを続けていく中で得た学びが、入社後にどのような形で活かせるのか、そこを知りたいのです。
就活の場面では、ブログ運営における収益化の成否は、必ずしも評価ポイントにはなりません。成果を出せたとしても、たまたま運が良かっただけかもしれないからです。収益化できたにしても、なぜできたのか、その要因を正しく分析できている必要があります。
失敗の経験であっても、就活に活かせない訳ではありません。挑戦を思い立った背景、ブログ運営で得られた気づきなどを、率直に語ることが大切です。挫折経験から真摯に学んだ姿勢を示せれば、新卒採用で重視される熱意や意欲、将来性を認めてもらえるでしょう。
名刺にブログURLを載せておく
就活生で自身の名刺を作っている人はそう多くないかもしれません。社会人とは異なり、学生の間は、名刺交換は必須のビジネスマナーではないからです。
とはいえ、会社説明会や合同説明会の場で名刺をもらう機会は、少なからずあるものです。あらかじめブログURLを載せた名刺を作っていれば、名刺交換の際にブログ運営経験をアピールできるでしょう。
名刺から直接ブログに訪れてもらえれば、口で説明するよりも効果的に、ブログの内容や雰囲気を伝えられます。名刺記載のURLは、QR形式がベターです。URLのままだと手打ちの手間がかかり、その場で見てもらえない可能性が高くなります。
エントリーシートに「ブログ運営しています」と付記する
エントリーシートに、ブログ運営があることを付記するのもおすすめです。
先にも触れたように、就活の際にブログ運営経験をアピールする学生は、まだ少ないです。そのため、ありきたりのガクチカばかりを読まされてうんざりしているであろう担当者から、興味を示してもらえる可能性があります。
エントリーシートでは、あえて詳細に触れず、「ブログ運営しています」とだけ書き添えておくのも1つの手です。人事担当者に「どんなブログなのだろう、1度話を聞いてみたいな」と思わせられれば、面接に進める可能性がグンと高まります。
面接では、ブログ経験について、さまざまな角度から深掘りされることになるでしょう。自発性や勤勉さ、身につけたスキルや苦労から学んだ経験などを説得的に語れれば、高評価につながります。
逆求人サイトにブログ運営を実績として登録する
逆求人サイトを活用したリクルーティングが、近年浸透しつつあります。就活生が、自身の強みを高く評価してくれる、多種多様な企業に出会えるメリットがあります。企業側にしても、自社に合った優秀な学生にアプローチできるのは、魅力的であるに違いありません。
ブログ運営の経験は、上手にプロフィールに盛り込めれば、スキルや将来性の格好のアピールポイントになり得ます。ブログ運営に挑戦することの大変さや価値を理解している企業、身につけられるスキルを重視する業界・職種からのオファーが見込めるでしょう。
現在、逆求人サイトを掲げるサービスは数多くあります。登録企業が多いのは「OfferBox」です。マッチングの質でみると「dodaキャンパス」も侮れません。その他サービスも、それぞれ対象となる業界や特長が異なります。自身に合った所を選ぶことが大切です。
ブログはWordpressで開設する
ブログ初心者であれば、まずは運営コストがかからない無料ブログで始めてみよう、とお考えになるかもしれません。しかし、就活に役立つブログ運営の経験を積みたいのであれば、Wordpressでの開設が断然おすすめです。
WordPressは、ブログを作るためのソフトウェアであるCMSの1つです。オープンソースのため、WordPress自体は無料で利用できます。ただし、成果を出せるブログ運営に向けては、レンタルサーバー代やドメイン取得・維持費などがかかる有料版を選ぶのが普通です。
WordPressでブログを開設することで、デザインやプログラミングの初歩的スキル、Webマーケティングの素養を効率的に磨けます。特に、Web関連業務では、WordPressを使った実務案件も多いです。ブログを通じて経験値を積めば、就活でアピールできるでしょう。
「ブログ運営の経験」アピールに向けてどれくらいの実績が必要か?
では、就活でブログ運営の経験を上手にアピールするためには、どれくらいの実績が必要になるのでしょうか。
具体的な目安を2つ、最後にみていきましょう。
最低30記事は用意しておこう
就活でブログ運営をアピールしたいのであれば、最低でも30記事は用意しておきましょう。ブログ運営経験は、人事担当者の興味を惹きやすいと前述しました。しかし、実際にブログを見てもらえたとしても、記事の数が乏しければ悪印象を与えかねません。
意欲を持って始めたにもかかわらず、多くの者が30記事を達成する前に辞めていく、それがブログ運営の現実です。収益化云々ではありません。何はともあれ記事を30本積み上げたという事実そのものが、継続力や意思の強さ、責任感の高さのアピールになります。
ブログデザインにも気を配りましょう。せっかく30記事用意できても、担当者に読んでもらえないのでは意味がありません。図表や箇条書きを用いる、適宜画像を挿入する、漢字・かな・カタカナのバランスを整える、などの工夫が効果的です。
月1万PVの達成を目安にしよう
月1万PVを実績の目安にしてもよいでしょう。一般に月1万PVを達成できるくらいにならないと、ブログ収益の安定化は期待できません。裏を返せば、月1万PVを達成できたという実績は、就活での十分なアピール材料になります。
月1万PVの達成にかかる期間や記事数は、一概には言えません。よく挙げられる目安は、期間:6ヶ月、記事数:50記事以上です。とはいえ、もっと早くクリアできることもあれば、1年近く、100記事以上アップしてから達成に至ったケースもみられます。
ただ1つ言えるのは、月1万PVというのは、確たる戦略なくして達成が叶わない数字であることです。SEOの視点に立った適切なキーワード選定、分析に基づく的確なリライトの実施、そして何よりブログを諦めずに継続してきたという事実の客観的な証明になります。
まとめ
即効性は期待できないものの、続ければ続けるほど成果につながりやすくなる、それがブログです。成果の可視化も容易で、運営経験を就活での大きな武器にできます。
とはいえ、就活では、ブログでいくら稼いだかは大して重要なことではありません。磨かれたスキルや精神的素養にフォーカスし、ブログ運営の経験を熱意や意欲、将来性のアピール材料に言語化していくことが大切です。
近時、就活時期の前倒しや長期化が進んでいます。やると決めたら一日でも早くブログを立ち上げ、成果に向けて諦めずに邁進していきましょう。