COLUMNコラム
ブログで安全に被リンクを獲得するには?2つのリンクビルディングを解説
公開されて間もないブログは、なかなか検索結果に反映されません。これは、検索エンジンにデータを蓄積する役割を持つクローラーが、ブログを発見していないためです。
そこで重要になってくるのが「リンクビルディング」です。リンクビルディングは被リンクを獲得するための施策です。被リンクを獲得すると、ページがクローラーに見つけてもらいやすくなり、ページが評価されるまでの時間を短縮できます。
一方で、過去に行われていたリンクビルディングの中には、現在のルールでペナルティが科せられる可能性がある施策も少なくありません。何も知らずに実行すると「普通に対策していたつもりなのに、ルールに抵触していた」なんてことにもなりかねないでしょう。
そこで、この記事では2種類のリンクビルディングを解説しつつ、リスクのある施策と安全に行える施策を紹介します。
リンクビルディングとは
リンクビルディングとは、外部サイトから運営サイトに対して被リンクを受けるための施策です。主に能動的に被リンクを獲得しようとする「調達」と、受動的に被リンクを獲得しようとする「自然獲得」の2種類があります。ここでは、各リンクビルディングについて解説します。
リンクの調達
リンクの調達とは、他サイトや有料の相互リンクサイトに、被リンクを依頼する方法です。自分から動くため、自然獲得より早く被リンクが集まります。
その一方で、リンク調達はペナルティを受けやすく、リスクが高い施策でもあります。ペナルティを受ける理由となっているのがGoogleのポリシーです。Googleは「すべてのユーザーによりよいサービスを提供するため」に、検索順位が「コンテンツ重視」によって決定されることを望んでいます。
リンクの調達は「コンテンツ重視」のポリシーに合致していません。少し極端な言い方になりますが、リンクの調達が高い効力を発揮してしまうと、ユーザーの役に立たないブログでも上位表示されてしまう可能性があるからです。
そのため、Googleは検索エンジンがコンテンツを重視した検索順位を出せるよう、日々アップデートを繰り返しています。これは裏を返せば、Googleが将来的にリンクの調達が通用しないランキングアルゴリズムを目指していると考えられるでしょう。
リンクの調達は即効性こそありますが、将来性に不安が残るリンクビルディングです。
リンクの自然獲得
リンクの自然獲得とは、他サイトが自サイトに良質なコンテンツを作成し、受動的に被リンクを獲得する方法です。
自然獲得はコンテンツを作った上で、評価されるまで待つ必要があるので、すぐには効果を実感できないでしょう。
一方で「有益なサイトを作って相手からリンクしてもらおう」という施策なので、コンテンツを重視するGoogleのポリシーと合致します。正攻法なのでリンクの調達のようにペナルティリスクを考える必要はありません。
リンクの自然獲得は時間こそかかりますが、堅実に効果を出せるリンクビルディングです。
リンクビルディングとSEOの関係
なぜ、リンクビルディングで被リンクを獲得する必要があるのでしょうか?
それは、Googleがクローラーによる情報収集を利用したランキングアルゴリズムで検索順位を決めているからです。
検索エンジンは人間のようにサイトの記事を読んで評価を下すことはできません。
そのため、被リンク数や文字量、検索ニーズなどからコンテンツの価値を総合的に判断して検索順位を決めています。
つまり、検索順位を上げてブログのアクセスを伸ばすには、良い記事を書くだけでなく検索エンジンから評価される構造を作ることも大切なのです。このような機械的な評価の獲得も含めて検索の上位表示を狙っていくのが、SEO(検索エンジンの最適化)です。
SEOでは、とりわけ「被リンクの数」を重要視します。被リンクは、他サイトが「面白いことが書いてある」「役立つ情報がある」とおすすめ表示している状態です。
つまり、被リンク数は検索エンジンが「質の高いコンテンツ」を数値的に判断する指標になるのです。
このことからも、検索エンジンからの評価を目的とするSEOでは、リンクビルディングが欠かせない施策といえます。
注意すべきリンクビルディングの手法
SEOにおいて被リンク獲得は重要な課題です。そのため、過去にはGoogleの盲点を突く形でさまざまなリンクビルディングが考案されました。
しかし、これらの中にはルールの改定により、利用にリスクが伴う施策も少なくありません。
ここでは、ペナルティに注意したいリンクビルディングを4つ解説します。
リンクの依頼
1つ目は、他サイトへのリンクの依頼です。
リンクの依頼とは、Webサイトの管理人に連絡をとって、自サイトにリンクを貼ってもらうよう依頼するような行為です。代表的なのがメールによる依頼でしょう。この方法は今でも用いられており、適切に行えば被リンク獲得に効果的です。
一方で、リンクの依頼を行うには細心の注意が必要になります。依頼先を間違えてしまうと、かえって逆効果になる場合があるからです。
たとえば、「リンク先との関連性が薄い」とGoogleに判断されてしまうと、ペナルティを受けて一気に検索順位を下げてしまう可能性があります。また、リンク先がペナルティを受けているような質の悪いサイトであった場合も同様です。
効果はありますが、リンク先の選択にリスクがあるリンクビルディングです。
リンクの購入
2つ目は、業者からのリンク購入です。リンクの購入とは、文字通りリンク先にお金を払って被リンクを貼ってもらう行為を指します。
被リンク数はWebサイトを評価する基準の一つになっています。リンクの購入を実行すれば、速やかにサイトのアクセス数を伸ばせるでしょう。
しかし、Googleはリンクが高品質なコンテンツを作成することで自然に発生することを望んでいます。リンクの購入はそのポリシーに反しているため、発覚すれば何らかのペナルティが科せられるのは確実です。
また、検索エンジンもリンクの購入を不正行為として暴く方向でアップデートされます。
一時的に発覚を逃れても後から見つかるケースもあり、一度頼ってしまえば将来的に爆弾を抱えることになるでしょう。
長期的な視野で考えると、ペナルティリスクを抱える可能性が高いリンクビルディングです。
自演リンク
3つ目は、Q&Aサイトや掲示板での自演リンクです。
具体的にはQ&Aサイトなどで自サイトを紹介できる質問を投稿し、回答と同時に自サイトリンクを貼り付けるなどの行為です。Googleはユーザーの悩みを解決できるサイトを評価します。自演リンクを貼れば、質の高いコンテンツを装うことができるでしょう。
しかし、自作自演はGoogleの「コンテンツを重視」のポリシーに反する行為です。見つかれば、顧客からの信用を失い、Googleからの評価も失います。
また、Googleアカウントのデータは常に監視されているため、発覚する確率も高いです。アカウントを使用しているスマホやPCなどの端末、個人情報、位置情報などを調べられれば、自作自演は簡単に見破られてしまいます。
信頼を失墜させるリスクが高く、Googleにも見破られやすいリンクビルディングです。
隠しリンク
最後は隠しリンクの設置です。
隠しリンクとは、画面上の見た目では認識できない偽装リンクをサイト内に設置する行為です。
検索エンジンは発リンクが多く貼られていることも評価します。そのため、過去には隠しリンクによるリンク数の水増しが、効果的な施策として流行した時期もありました。
しかし、現在では隠しリンクによるリンク水増しは悪質なスパム行為と見做されます。怖いのは、「リンク数があるとサイト評価が上がる」という知識から、この方法を自然に思いついてしまう可能性があることです。
隠しリンクによるリンク数の水増しは、ペナルティの対象になることを知識として覚えておきましょう。
ブログでリンクを自然獲得する方法
リンクを調達するやり方は、リスクが伴うことが多いと分かりました。
一方で、リンクの自然獲得であれば、効果が出るまでに時間はかかるものの、ノーリスクで実施することが可能です。
ここでは、ブログでも行えるリンクの自然獲得を5つ紹介します。
ニーズに沿ったテーマで書く
1つ目は読者のニーズに沿ったテーマでブログを書くことです。
自然に被リンクが獲得できるコンテンツとは、多くの人に必要としている内容が書かれているコンテンツです。読者に必要とされるテーマで書かなければ、どんなに素晴らしい内容が書かれた記事であってもユーザーに振り向いてもらえません。
自分の好みより、ユーザーの必要性を優先して書く姿勢が大事です。
ユーザーがどんな情報を求め、何に悩んでいるかを分析してブログのテーマを決めます。その上で、読者が抱える悩みを解決できる記事を書きましょう。
ユーザーファーストのテーマで書くことが、ブログでリンクを自然獲得するコツです。
特化ブログを書く
2つ目は特化ブログを目指すことです。
必要なテーマで書かれていても、競合相手が強力ならリンクはそちらに流れてしまうでしょう。このような事態を避けるためにも、テーマやジャンルを絞り、よりニッチで専門的な情報を掲載できる特化ブログを目指すことが大切です。
テーマやジャンルを絞って特化できれば、それだけ競合相手は減ります。その分、上位表示もしやすくなるでしょう。また、特化ブログは専門性・権威性・信頼性を獲得しやすくなるのもメリットです。
たとえば、麺類全般を扱うブログとラーメンに特化したブログを比較して考えてみましょう。他条件が同じでラーメンについて調べるのであれば、ユーザーはラーメンに特化したブログを情報源として選ぶのではないでしょうか。
これは、テーマやジャンルを絞って特化している時点で専門性が発生し、その専門性に付随して権威性・信頼性も構築されているからです。これらの特性をブログで活かせれば、同じジャンルへの参入者が増えたとしても、主要な情報源として被リンク獲得が狙いやすくなります。
特化ブログでジャンルやテーマを絞り、専門性・権威性・信頼性を獲得するのも、ブログでリンクを自然獲得するコツです。
オリジナル情報を発信する
3つ目は、質の高いオリジナル情報を発信することです。
ユーザーのニーズに応えられるコンテンツがあっても、他サイトでも同じような情報が得られるのであれば、リンクを獲得するのは難しいでしょう。リンクを自然獲得するには、他所でも手に入る情報ではなく、自分のブログでしか手に入らないオリジナル情報を提供できることが大切です。
オリジナル情報の作り方としては、自身の体験や専門知識による見解をコンテンツに組み込むなどの方法があります。質の高いオリジナル情報を作ることに成功すれば、他サイトで一次情報として活用され、被リンク数の増大に繋がります。
自分の体験や専門知識を活用し、一次情報にできるコンテンツを発信することも、リンクを自然獲得するコツです。
スマホとSNSにも合わせて運用する
4つ目は、スマホとSNSにも合わせて運用することです。
近年では、スマホからのWebページ閲覧者がPCを上回っています。そのため、被リンクを自然獲得するためには、PCだけでなくスマホに対応したWebサイト制作も必須になっています。ユーザーに対応するために、自分のブログの操作性、見やすさをスマホで確認しつつ制作作業に取り組みましょう。
また、SNSではユーザーが情報を拡散することで、爆発的に認知度が上がるケースもあります。SNSとコンテンツを合わせて運用することで、ユーザーの目に留まる確率を高めれば、リンクの自然獲得にも繋がりやすくなるでしょう。SNSの活用には、リンクの自然獲得に足りない「即効性」が期待できます。
現在のユーザーに合わせてスマホとSNSを活用するのも、リンクを自然獲得するコツです。
定期的に更新する
最後は、定期的に更新して信頼を獲得することです。
情報は鮮度が命です。情報が古く、更新が止まっているサイトは、書かれている内容が信用できないため、リンクを貼りたいという気を低下させてしまいます。リンクを貼ってもらうためにも、定期的な更新をして、情報の鮮度が保たれていることを証明しましょう。
定期的な更新でユーザーの不信感を払拭し、掲載情報の信頼度をアップさせるのも、リンクを自然獲得するコツです。
まとめ
「調達」のリンクビルディングは即効性がありますが、ペナルティを受けるリスクが高く、将来的にも技術の発展とともに駆逐されていく可能性があります。
一方で「自然獲得」のリンクビルディングは即効性こそありませんが、財産性が高くノーリスクです。
無闇に被リンクを集める施策が通用したのは過去の話です。今後、リンクを調達するやり方は、ますますGoogleによる締め付けがきつくなっていくと予想されます。
ペナルティを回避して安全にブログ運営を行うためにも、正攻法を用いた方が賢明です。高品質なコンテンツを作成して、「自然獲得」で被リンクを集めましょう。