Webサイトの運用時、ドメインパワーという言葉を目にする機会も多いでしょう。SEO対策を行ってサイトの検索順位を高めたり、ユーザー流入を増やしたりする上で、ドメインパワーの要素は欠かせません。この記事では、ドメインパワーの概要やSEOへの影響を解説します。ドメインパワーを高めるための方法や注意点もご紹介しますので、自サイトの影響力を大きくしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

ドメインパワーとは

ドメインパワーはSEO対策を行う際に押さえておきたい要素の一つで、検索順位にも影響を与えます。ドメインパワーという言葉は通称で、正式な名称ではありません。
「ドメイン」は元々、インターネットでの住所を表します。種類も多数あり、日本国内では「.jp」、企業であれば「.com」などさまざまです。

ドメインパワーは検索エンジンからの評価を表すもの

ドメインパワーは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンから、Webサイトがどのくらい評価され信頼されているのかを表す指標で、数値化されています。
検索エンジンがサイトを評価し信頼するようになると、ドメインパワーが強くなる仕組みです。検索エンジンは、Webサイトが持つ被リンクや品質の良いコンテンツ、Webサイトの更新頻度などを基準として評価しています。つまり、ドメインパワーが高いほど、検索結果に上位表示されやすくなるということです。

公式で定められているわけではない

ドメインパワーは、Googleが公式で定めている正式な指標ではありません。Webサイトを運営する以上、Googleからの評価はSEOの観点から見て非常に大切です。Googleの評価対象になる項目を数値化し、Webサイトにどの程度の力があるのか明確にする指標がドメインパワーとなります。
Googleが公式に使用する言葉ではありませんが、ドメインパワーによってWebサイト全体の評価が分かるため、ドメインパワーはWebサイトの実績と言い換えても良いでしょう。

新しいドメインはドメインパワーが低い

立ち上げて日の浅いWebサイトは、検索エンジンからの評価が低く信頼を得ていないため、ドメインパワーは低い状態です。そのため、検索順位が上位表示される可能性は非常に低いといえます。
ドメインパワーは検索順位に関わる重要な要素の一つですが、ドメインパワーだけが検索順位を決定付ける要素ではありません。他にも、Webサイトの独自性や情報量、コンテンツの質なども関わってきます。

ドメインパワーを高める要素とは

ドメインパワーを高める方法はいくつか存在します。基本的なものがほとんどですが、ドメインパワーを高めるには非常に効果的です。ただし、方法を行うことですぐに効果を実感できるわけではなく、日々の取り組みが重要となります。無理なく取り組めそうな方法から挑戦してみると良いでしょう。

アクセス数の増加

アクセス数が多いサイトはユーザーの需要が高いといえるため、検索エンジンからの評価を受けやすい傾向にあります。評価が高まれば信頼性も高まるため、ドメインパワーも強くなりやすいのです。まずは、アクセス数を増やすための対策を行うと良いでしょう。アクセス数アップが期待できる方法をいくつかご紹介します。

• 見やすく使いやすいWebサイトにする
• 思わずクリックしてしまうようなタイトルを付ける
• SNSでも情報を発信・拡散する
• サイトの表示を速くする
• 広告を出す
• タイトルやページにSEO対策を行う

コンテンツの更新頻度

Webサイトの更新頻度を上げることでドメインパワーは強まります。サイトを更新しない期間が長ければ、Webサイトの評価は下がっていくでしょう。個々のコンテンツも同様です。以前に投稿したコンテンツは定期的に見直し、情報の正確性を確認しましょう。情報が古いと感じるようであれば修正し、再発信します。
やみくもに更新頻度を上げるだけでは、クオリティの高いWebサイトとはいえません。質の良いコンテンツを増やしていくことを心がけましょう。

良質なコンテンツの記載

ユーザーにとって有益な情報を載せ、質の高いコンテンツを記載することはWebサイトの評価に直結します。質を上げるだけでなく、量も増やしましょう。高品質なコンテンツを増やしていくことで、ドメインパワーの向上に加えアクセス数も増やすことができます。質と量、どちらのバランスも取れたコンテンツを発信することが大切なので、コンテンツの作成時は対策したいキーワードの検索意図を考慮しましょう。

外部リンクの獲得

外部リンクを獲得することも、良質なサイトを作り、検索エンジンからの評価を上げていくために重要です。外部リンクが増えることで、検索エンジンは良いWebサイトであると評価しやすくなり、ドメインパワーの向上にもつながります。高いドメインパワーを持つWebサイトからのリンクを受けるほど、検索エンジンからの評価は高くなるのです。

サイトの長期運営

ドメインパワーの強さは、Webサイトの運営期間に影響を受けます。長期間運用してきたWebサイトほど、評価は上がりドメインパワーも大きくなる仕組みです。ただし、ドメインを取得しただけでサイトを放置している場合、ドメインパワーは上がりません。長期運用かつ定期的なコンテンツの更新を行うサイトが、検索エンジンから高評価を受けるのです。立ち上げたばかりのWebサイトは評価が低いため、ドメインパワーも弱い傾向にあります。しかし、更新頻度を上げて長くサイト運営を続けることで、ドメインパワーは徐々に大きくなっていくでしょう。

ドメインパワーがSEOで重視される理由

SEOとは、Webサイトへのアクセス数を増やし成果を向上させることを指します。ドメインパワーによって得られるメリットは、Webサイトを運営する上では非常に重要であるため、SEOにおいてドメインパワーは重視される項目です。ドメインパワーが強いほど効果も大きいというメリットを2つ解説します。

検索エンジンに早く登録される

ドメインパワーが大きいほど、検索エンジンに早く登録されるようになります。検索エンジンにWebサイトを登録してもらうためには、クローラーの巡回を受けなくてはならず、Webサイトが登録されないと検索結果に表示されることはありません。
検索エンジンのクローラーは、ドメインパワーが大きいサイトを優先的に訪れます。そのためドメインパワーが強いほど、検索結果にサイトが早く表示されるのです。反対に、ドメインパワーが低いWebサイトはクローラーの巡回が少なく、登録に時間がかかります。

サイトが上位表示されやすい

ドメインパワーが大きいWebサイトは、検索エンジンから評価・信頼されるため、検索結果で上位に表示されやすくなる特徴があります。
似たようなコンテンツを扱うサイトが2つある場合は、検索エンジンはドメインパワーが大きいサイトを優先して上位表示させる仕組みです。検索上位になるためにはサイトの中身やSEO対策も重要ですが、ドメインパワーが順位に与える影響も大きいといえるでしょう。

ドメインパワーを高める際の注意点

ドメインパワーを高める方法をいくつかご紹介しましたが、その際に注意しておきたい項目があります。中古ドメインの危険性やドメイン変更、被リンクについて見ていきましょう。
また、ドメインパワーは短期間で強化できるものではありません。時間をかけてゆっくり高めていく必要があります。

中古のドメインを購入する場合は信頼性が高いものを選ぶ

ドメインの売買は珍しいものではなく、中古のドメインを利用してWebサイトを運営する人も存在します。中古ドメインはWebサイトの運営歴を持ち、ドメインパワーも獲得している状態です。しかし、中古ドメインはドメインパワーだけでなく、悪い評価や過去に受けたペナルティも引き継いでいます。そのため、中古ドメインを購入する時は注意を払い、信頼できるWebサイトのものを購入するようにしましょう。

被リンクは購入せず自然に集めた方が良い

被リンクの獲得はドメインパワーの強さに影響を与えますが、質の悪いサイトや関連性の低いサイトからの被リンクが評価されることはありません。被リンクを得ることに集中してしまうと、Googleのガイドライン違反につながる恐れもあります。被リンクは業者から購入することも可能ですが、ガイドライン違反からのペナルティを受けてしまうケースもあるためおすすめできません。
自然に被リンクを集めるためにも、質の高いコンテンツを作成し、良質なサイト運営を目指しましょう。

ドメインを変更すると評価が下がる

SEO対策をしても思うような成果が得られない場合などに、ドメインの変更を検討する方もいるでしょう。ドメインの変更を行うと、新しいドメインへ切り替わるのに約2週間?3か月ほどの時間がかかります。Webサイトの評価も下がってしまうデメリットも把握しておきましょう。評価が落ちてしまうのは、ドメインパワーがサイトの運営期間に影響されるためです。基本的に、ドメインを変更するとドメインパワーは弱まるため、ドメインの変更はこのようなデメリットがあることを考慮して検討しましょう。

無料でドメインパワーを確認できるツール

ドメインパワーを確認できるツールは有料・無料ともにさまざまなものがあります。有料ツールの方が機能やサポートは充実していますが、初めて利用する場合、まずは無料ツールを試してみましょう。ここでは、おすすめの無料ツールを2つご紹介します。

パワーランクチェックツール

パワーランクチェックツールは、国内企業である株式会社アクセスジャパンが運営しているため、日本語に対応しています。パワーランクチェックツールは会員登録の必要もなく、ツール公式サイトの検索バーに調べたいドメインを入力するだけで利用可能です。
無料ツールのため、利用回数に制限が設けられています。会員登録をしない場合は1?3回まで、無料の管理システムAJIDに登録すると1?10回まで利用可能です。

MOZ

MOZは海外企業が運営するツールであるため、メニュー画面のほとんどが英語です。そのため、使いこなすのに時間はかかるかもしれませんが、SEOツールとしては認知度が高いため安心して利用できるでしょう。無料版と有料版があり、どちらも会員登録が必要です。無料版の場合、1日に利用できるのが10回までと制限されています。
MOZはドメインパワーの確認だけでなく、サイト分析なども可能です。

まとめ

ここまで、ドメインパワーの概要やSEOとの関連性の解説、無料のチェックツールなどの紹介をしました。ドメインパワーはSEOにおいて非常に重要な要素ですが、短期間での成果は望めません。ドメインパワーは時間をかけて強化していく必要があります。そのため、高品質なコンテンツを作成しつつ、長期的なサイト運営を行っていきましょう。