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ウェブマスター向けガイドラインの特徴や活用方法を分かりやすく解説!

ライティング

検索エンジンで自分が作成したWebサイトを表示するには、検索エンジンごとに策定されたガイドラインに沿った手続きが必要になります。ガイドラインに準拠しているWebサイトは検索結果に表示されやすくなるので、SEO対策にも役立つ知識として活用可能です。
この記事では、Googleが策定した「ウェブマスター向けガイドライン」の概要や特徴、目的などについて具体的に解説します。ガイドラインの要点、活用方法に関しても紹介するので、Webサイトの品質向上に役立ててください。

ウェブマスター向けガイドラインとは?

ウェブマスター向けガイドラインとは、Google検索エンジンがWebサイトを認識し、検索結果画面に表示するための条件・ルールが記載されたガイドラインです。ここではまず、概要や目的を詳しく見ていきましょう。

ウェブマスター向けガイドラインの概要

ウェブマスター向けガイドラインは、Googleの検索システムが見つけやすく、ユーザーが必要な情報を探しやすいWebサイトを制作するためのガイドラインです。具体的には、GoogleがWebサイトを認識する仕組みや評価基準のヒントなど、Googleの検索エンジンがユーザーに役立つWebサイトを表示できるようにアシストする方法が記載されています。

ウェブマスター向けガイドラインの目的

GoogleがWebサイトを認識し、検索エンジンへの登録とランク付けをスムーズに行えるようにすることが、ウェブマスター向けガイドラインの主な目的とされています。ガイドラインに沿って制作されたWebサイトは、ユーザーが利用しやすいページとして検索結果に表示されやすくなるのです。
その他、不正行為を行うWebサイトをスパムとして検出することも、ガイドラインの内容に含まれています。
ガイドラインに違反しているWebサイトは、Googleのアルゴリズムによる自動対策か、担当者が手動による対策の対象です。対策が行われたWebサイトは、検索結果から除外されたり、掲載順位が下がったりします。

ウェブマスター向けガイドラインの主な特徴

ここでは、ウェブマスター向けガイドラインの概要、Googleの検索エンジンに与える影響等について紹介します。

Googleが定めるガイドラインの一部分

ウェブマスター向けガイドラインは、Googleとユーザーにとって有用なWebサイトを検索エンジンで表示するために策定されています。Google検索エンジンのSEOについて記載されているページはカテゴリー分けされており、、「ウェブマスター向けガイドライン」「一般的なガイドライン」「コンテンツ固有のガイドライン」「品質に関するガイドライン」の4種類です。

定期的に改訂される

ウェブマスター向けガイドラインは状況に応じて改訂される場合があります。例えば、2016年2月にガイドラインのセクションが3種類から2種類にまとめ直されており、大幅な改訂が行われているのです。2012年、2014年にも内容の追記が行われているなど、定期的に更新、改訂されていることもウェブマスター向けガイドラインの特徴といえます。
Googleのポッドキャスト「Search Off the Record」によると、Google技術者の1人であるGary Illyes氏が、2022年内にウェブマスター向けガイドラインの更新を行いたいという見解を2022年2月3日に述べました。更新前に告知が行われるという情報もあるので、Googleデベロッパーの更新情報を定期的に確認することをおすすめします。

サイトの検索順位に影響がある

ウェブマスター向けガイドラインは、Webサイトの検索順位に影響を与えることが特徴です。参考として、品質に関するガイドラインでは、「ガイドラインを遵守することでユーザーの利便性が向上し、検索結果の上位に表示されるようになります」という情報が記載されています。ガイドラインに違反しているWebサイトに対して、スパム対策を行う条件についても解説が行われているので確認しましょう。

ウェブマスター向けガイドラインは主に2つに分けられる

2022年7月時点で、ウェブマスター向けガイドラインのセクションは「一般的なガイドライン」と「品質に関するガイドライン」の2種類に分けられています。各セクションの概要を分かりやすくまとめたので、確認しましょう。

一般的なガイドライン

一般的なガイドラインには、GoogleがWebサイトを検出する仕組みや、ページの検出や分析を効率的に行えるようにする方法、訪問者が利用しやすいページを作成する方法などが記載されています。Googleはクローラー(Googlebot)と呼ばれるプログラムでWebサイトを巡回しており、一般的なガイドラインに沿って制作されたWebサイトは、Googleの検索エンジンに認識されやすい仕組みです。

品質に関するガイドライン

品質に関するガイドラインは、制作されたWebサイトやページが、Googleの検索結果から除外される対象になり得る行為について記載されているページです。Google検索セントラル内のページでは、検索順位を上げるための不正行為、ユーザーを騙すようなことなどを行わないように説明されています。

一般的なガイドラインで押さえておきたい要点

一般的なガイドラインでは、制作したWebサイトをGoogleの検索エンジンで表示しやすくする方法が記載されているので要確認です。ここで、Webサイト制作を行う上で把握しておきたい情報をピックアップして紹介します。

クローラーの巡回を促す

クローラーとは、GoogleがWebサイトを巡回する際に使用するプログラムの総称です。制作したコンテンツをGoogleの検索エンジンにスムーズに認識させるには、GoogleにWebサイトのクロールをリクエストする必要があります。
ただし、Webサイトのクロールには数日から数週間かかることがあり、リクエストによってコンテンツがすぐに表示されるとは限らないようです。クロールのリクエストは、URL検査ツールやサイトマップレポートを使用して行います。リクエストへの対応状況は、インデックスステータスレポートかURL検査ツールを経由して確認可能です。
クローラー(Googlebot)が対象のコンテンツにアクセスしたか確認する場合、サーバーログからクローラーのIPアドレスを取得し、GooglebotのIPアドレスと一致しているかを参照すると良いでしょう。

ユーザーが利用しやすいサイト作りを目指す

Webサイトを適切な状態で表示する方法として、Googleでは「シンプルなURLを設定する」「ブラウザの互換性を確保する」「重複コンテンツの作成を避ける」などの方法を推奨しています。
WebサイトのURLはシンプルなものが好まれる傾向です。Googleの一般的なガイドラインでは、分かりやすくシンプルな単語、ローカライズされた単語などが良い例として紹介されています。
複数のブラウザで正しく表示されるWebサイトを作るには、実際に複数のブラウザで表示テストを行ったり、HTML検証サービスやCSS検証サービスなどで動作を確認したりすると良いでしょう。
また、他のコンテンツと完全に重複・類似しているものは、重複コンテンツとして扱われる場合があります。重複コンテンツはGoogleにとって認識しづらく、検索結果に表示されづらかったり、表示から除外されたりするリスクが高いのです。悪意のない理由で重複コンテンツが存在している場合、正規化と呼ばれる処理を行うことで問題を解決できる場合があります。

Googleの検索エンジン最適化スターターガイドを見る

Googleの検索セントラルブログでは、SEO対策に役立つ知識として、検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドが公開されています。WebサイトをGoogleのインデックスに登録する方法、Googleがコンテンツを見つけやすくする方法など、Googleの検索エンジンにおけるSEO対策の基礎知識がまとめられているガイドです。ユーザーにとって分かりやすいWebサイト作りを効率的に行いたい場合、Googleの検索エンジン最適化スターターガイドを参考にしましょう。

Webサイトを保護する

一般的なガイドラインでは、HTTPSを使用してWebサイトの接続を保護することが推奨されています。
HTTPSは、TLSプロトコルを使用して通信を保護する技術です。HTTPSが有効になっているWebサイトは、通信が暗号化され、保護されたコンテンツをユーザーに提供しやすくなります。

品質に関するガイドラインで押さえておきたい要点

品質に関するガイドラインでは、Webサイトの品質向上に役立つ情報やスパム対策の対象になり得る行為などについて解説されているため、把握していれば高品質なWebサイト作りが行えるでしょう。ここでは、把握しておきたい情報をピックアップして紹介します。

Googleからのペナルティや低評価を回避する

ガイドラインに違反したWebサイトは、検索順位の低下や除外といった対応が行われる場合があるので、十分な注意が必要です。
コンテンツ内容に関係のないキーワードが詰め込まれているWebサイトは、ユーザーエクスペリエンスや検索順位に悪影響を及ぼすリスクがあります、例えば、検索順位の操作を目的として特定の市町村名や都道府県名を羅列したり、特定の単語や語句を不自然なほど繰り返したりするのは避けるべきです。
Webサイトに隠しテキストや隠しリンクが含まれていると、偽装行為として見なされる場合があります。背景とテキストを同色にしたり、テキストを画像の裏に置いたりといった手法を使っていると、ガイドライン違反とされるので気を付けましょう。

コピペされたコンテンツをチェックする

検索順位の向上を目的として内容が薄いページを掲載したり、他のコンテンツからコピペしてきたページを掲載したりするWebサイトは、Googleの検索結果から除外されることがあるので注意が必要です。品質に関するガイドラインでは、「自動生成されたコンテンツ」「無断複製されたコンテンツ」「内容の薄いアフィリエイトページ」「誘導ページ」を低品質なコンテンツとして分類しています。
特定の単語や文章を繰り返さず、コピーコンテンツチェックツールを使用すれば、ある程度ガイドライン違反を避けられるでしょう。

付加価値があるWebサイト作りを目指す

ガイドラインに沿った高品質なコンテンツを制作するには、独自性があり、ユーザーにとって選ぶ価値があるウェブサイト制作を心がけることがポイントです。品質に関するガイドラインでは、アフィリエイトサイトを例にあげて高品質なコンテンツの作り方を紹介しています。具体的には「サイトの対象ユーザーに適した商品を選択する」「サイトのテーマに関する情報が集まるコミュニティを形成する」などの対策が紹介されています。

ウェブマスター向けガイドラインにはどんな活用方法がある?

ウェブマスター向けガイドラインは、Googleの検索エンジンにおけるSEO対策に活用できる情報が記載されています。どのように活用すれば、効果的なWebサイトが作れるのかをチェックしてみましょう。

ガイドラインを考慮してWebサイトを作る

SEO対策の一環として、ウェブマスター向けガイドラインに沿ってWebサイトを作ることは効果的な方法のひとつです。検索エンジンに掲載されるまでのプロセスを、スムーズに進める効果が見込めるとされています。時間をかけて制作したのちに、ガイドライン違反が原因で大幅な改善を余儀なくされる心配も減るでしょう。

クローラーがサイト内を巡回しやすいようにする

一般的なガイドラインでは、GoogleのクローラーがWebサイトを検出しやすくする方法が紹介されています。robot.txtファイルを使用してサーバー負荷を軽減したり、画像や外部リンクを検出しやすいようにしたりすることで、制作したコンテンツの品質を向上させられるのです。ガイドラインに沿ってコンテンツを制作すれば、再クロールのリクエストが通りやすくなるでしょう。

ユーザビリティを高める

ユーザーがWebサイトを利用しやすくなる方法として、ページの読み込み時間を最適化する方法や、HTTPSを導入する方法など、ユーザビリティの向上に役立つ情報が紹介されています。制作するコンテンツのジャンルに関わらず活用できる技術なので、Webサイトを制作する際はウェブマスター向けガイドラインを参考にしてください。

まとめ

ウェブマスター向けガイドラインでは、ユーザーとGoogleにとって有用なWebサイトを制作する方法について解説されています。制作したWebサイトをGoogleの検索エンジンで表示する方法も解説されており、SEO対策として活用できる情報も多く含まれているため、Webサイトを通じて収益をはじめとするメリットを得たい方は要確認です。ウェブマスター向けガイドラインの内容を参考にして、Googleの検索エンジンで上位表示されるWebサイトの制作を目指しましょう。