COLUMNコラム
ネットショップで重要なSEO対策は?コンテンツSEOやツールも解説
ネットショップを運営している人にとって、集客はとても重要なテーマです。
特に始めたばかりのショップだと流入経路がほとんどないため、大きな壁となります。
訪問者を増やすためのメジャーな方法は「SEO」対策を行うことです。
この記事では、ネットショップ運営で必要なSEO対策やツールを幅広く解説していきます。
SEOとは
SEOとはSearch Engine Optimizationの略で「検索エンジンの最適化」という意味になります。検索エンジンでキーワード検索したときに、より上位に表示させるための対策のことです。
皆さんは調べ物をするときに、検索結果の20番目までじっくり見ることはあるでしょうか。ほとんどの人が1ページ目だけ読んだり、数記事のみ目を通す程度で終わるでしょう。
つまり、多くのユーザーに見てもらうためには検索上位に自分のサイトを表示させることが重要になるのです。このための対策を「SEO対策」と呼びます。
ネットショップでSEO対策を行うメリットとデメリット
SEO対策にはメリットだけでなくデメリットもあります。
メリット
- 費用対効果が高い
SEO対策では無料で優良な分析ツールが用意されています。
検索上位に表示されるようになると、広告費をかけなくても認知度を上げることが可能です。そのため、SEO対策は費用対効果が高い手法といえます。 - 集客力が高い
運営しているネットショップが検索上位に表示されると、多くの人の目に留まることになります。必然的にショップへの流入数は増え、集客力は上がるでしょう。 - 購買意欲が高いユーザーを獲得できる
気になるものや欲しいものがあると、検索エンジンで情報を集める人が多いでSu。
そのため検索エンジンからネットショップを探す人は、購買意欲が高いユーザーといえます。SEO対策をすることで、購買意欲が高いユーザーを集めることができるでしょう。 - 中期的に一定数のユーザーの流入が見込める
最初にしっかりとSEO対策をして検索上位に表示されると、資産として安定的にアクセス数を維持することができます。 - ブランディングになる
様々な家電を検索した際にいつも同じネットショップが検索上位に表示されると、ユーザーは「家電と言えばこのショップ」というイメージを持つことになるでしょう。
SEO対策によりサイトの認知度を上げることができれば、ブランディングにつながり新規やリピーターも増えます。
デメリット
- ネットショップのSEO対策は難易度が高い
ネットショップが扱う商品は、Amazonや楽天市場などのモール型ECサイトのショップが検索上位に上がりやすいです。そのため、個人ショップがSEOで勝つのは難易度が高くなります。 - SEO対策の効果が出るまでには時間がかかる
自身でSEO対策を行うのは手間も時間もかかります。Googleは、どのようにして検索順位を決めているかは明記していません。検索キーワードなどによっても対策が変わります。
そのため、安定的なアクセスや売り上げをあげるには、中長期的な時間が必要です。 - 検索エンジンのアルゴリズムが変動する可能性がある
検索エンジンのアルゴリズムは、常に変動しています。そのため、アルゴリズムのアップデートが行われると、サイト順位が大きく動く可能性が高いです。 - 必ずしも効果が出るとは限らない
SEO対策に取り組んだとしても、必ず検索上位に表示されるとは限りません。他のライバルサイトもSEO対策は重要視しているので、十分な対策をしても負けてしまう可能性もあります。
具体的なSEO対策
ネットショップを運営するのであれば、SEO対策はなるべく行った方が良いでしょう。
ここからは具体的な対策を紹介します。
- ページのURLは短めで分かりやすく
URLが長すぎる場合、検索順位が下がるといわれています。ページのURLを設定する際は、短く簡潔なものにしましょう。
また、ショップのジャンルと関連したワードを入れることで、ショップのイメージがユーザーに伝わりやすくなります。 - キーワードの分析をする
購入に繋がるキーワードの分析は必須となります。
検索エンジンで特に検索数の多いものはビックワードと呼ばれています。ビックワードは競合も多く、検索上位を目指すのは大変です。
まずは、検索数が比較的少ないスモールワードや、検索目的が具体的になるロングテールワードを分析しましょう。
ロングテールワードとは「冷蔵庫 大容量 白」など、複数の単語で検索されることです。 - ショップ名を工夫する
ショップ名を見るだけで、どのような商品を扱っているのかなどの情報が分かるようにしましょう。その商品のジャンルなどで検索した際に、自分のネットショップがヒットすることがあります。 - 商品名にキーワードを入れる
ネットショップ内で掲載される商品には、商品のジャンルや商品名、特徴などのキーワードを入れましょう。ユーザーがよく検索するワードに対して、自分のショップの商品がヒットするように工夫します。
キーワード検索をすると、同時に検索されやすいワードが表示されます。こういったワードを参考に設定すると良いでしょう。 - モバイルフレンドリー対応にする
最近はスマートフォンで検索エンジンを使用する人が多いです。パソコンからもスマートフォンからも見やすいページにすることを、「ページの最適化」といいます。
これは検索エンジンがランキングを決める際に参考にする部分でもあるので、取り組みは必須です。 - 常時SSLを利用する
SSLとは暗号化通信のことです。
サイトの安全性は検索エンジンにも評価されやすいだけでなく、ユーザーにも信頼されやすいです。
一方で、常時SSL化していないページは、Chromeなどのブラウザだと「保護されていません」と警告が表示されてしまいます。こういった表示でユーザーが離れていく可能性も大いにあります。
SEO対策としても売上を伸ばすためにも、常時SSLは必ず対応しておきましょう。 - RSS配信を設定する
RSSとは、Webサイトの更新をユーザーに通知するシステムです。
新商品の追加やお知らせなどをアップすると、更新された情報のみがユーザーに届けられます。そのため、通知を受け取ったユーザーがサイトに訪問してくれる可能性があるでしょう。
また、この設定により検索エンジンに更新情報を送信することも可能です。更新したことが伝わると、クローラーが早くサイトを訪問することもあります。 - クローラーとインデックス対策
サイトが検索エンジンに認識してもらうためには、まず検索エンジンにサイトを見つけてもらい、データベースに登録(インデックス)される必要があります。
インデックスには「クローラー」というロボットのサイト巡回が必須です。クローラーは、そのサイトがどのような情報を取り扱っているか解析する役割があります。
インデックス対策してもらうためには、以下の対策が有効です。
コンテンツSEO対策について
- 販売終了したページを適切に対処する
ネットショップでは商品やサービスのページが多くあります。その中には欠品や販売終了となるものもあるでしょう。そのようなページを放置せずに適切に対処することで、SEOの評価に繋がります。 - 重複ページを作らない
ネットショップでは、重複した商品のページが生成される事があります。
例えば、洋服の場合はサイズやカラーなどによってパターンが異なるため、同じ商品でも複数のページを作成することがあります。
重複ページが多いサイトは、クローラーにとって「どのページが重要なのか」が分かりません。その場合「低品質なページが多いサイト」と評価されてしまいます。
このような場合、サイズやカラーはプルダウンで選択できるようにして、1ページにまとめましょう。 - ディレクトリ構造を最適化する
ネットショップではTOPページ以外に、配送方法やよくある質問などのページがあります。
作成したページをアップロードする際は、どのディレクトリの階層に入れるかについての整理が大切です。
階層分けによりサイト管理がしやすくなるだけでなく、クローラーにもサイトの情報を伝えやすくなります。 - パンくずリストを整理する
パンくずリストは、ディレクトリと階層に沿うように書きます。
例えば、以下のような場合はどうでしょうか。
レディースファッション>トップス>スニーカー
「トップス」のカテゴリの下が「スニーカー」となっているのは不自然です。前後のキーワードは、そのカテゴリにあてはまるものである必要があります。
クローラーはリンクをたどって巡回するため、パンくずリストを整理することでサイト情報を伝えやすくなるでしょう。 - サイトマップを登録する
サイトマップを登録することで、ページの更新日を検索エンジンに伝えることができます。インデックスされるスピードが早くなれば、順位に反映されやすくなるのでPDCAサイクルが早まるでしょう。
記事順位は売上に繋がりますので、サイトマップは登録しておくことをおすすめします。
コンテンツSEO対策について
ネットショップにおけるSEO対策は、前述したように難易度が高いとされています。
そのため、比較的SEO対策がしやすいコンテンツマーケティングを同時に行うと良いでしょう。
ここからは、コンテンツSEO対策について解説していきます。
コンテンツSEOとは
検索キーワードを狙った記事などのコンテンツページを作成し、集客を狙うものです。ネットショップの場合、コンテンツ内に商品ページやショップのリンクを掲載します。
記事を検索エンジンで上位に表示させることで、ショップの訪問者を増やすことができるでしょう。
コンテンツを通じてユーザーとコミュニケーションをとることで、商品のイメージを膨らませて購入に繋げることもできます。
コンテンツページの作り方
続いて、コンテンツページはどのように作成すれば良いのでしょうか。
取り扱う商品やサービスに関連した役立つ情報を載せた記事を発信するブログコンテンツが主になります。コンテンツを発信することで、SEO対策はもちろんブランディングやファンを作ることもできます。商品の魅力を伝えることで、購買に繋げることも可能です。
一方、コンテンツ周りの業務が増えることで、スタッフのリソースが奪われてしまうというデメリットもあります。時間や労力がかかってしまうため、挫折してしまうショップも多いです。
具体的な対策
次に、コンテンツSEO対策の具体的な方法を解説します。
- ジャンルを絞る
コンテンツSEOを行う際は、必ず運営しているショップで扱っているジャンルに合ったコンテンツを作成しましょう。
扱っている商品であればコンテンツを作りやすいというだけでなく、サイトの専門性や網羅性もSEOの評価のポイントになります。
例えば、ファッションを扱っているショップであれば、商品の着こなしやコーディネートの仕方などの解説が当てはまるでしょう。 - キーワードを研究
前述したように、購入に繋がるキーワードの分析は必須となります。
まずは、スモールワードやロングテールワードを分析しましょう。 - タイトルとメタタグを設定
タイトルやディスクリプションはSEOで最も重要な設定です。ユーザーを惹きつけるタイトルが設定できれば、訪問者も増えるでしょう。
例えば「スカート おすすめ」のキーワードでタイトルを作成する場合、「スカートのおすすめ」よりも「今年流行のスカートはこれ!店長おすすめ5選を紹介!」とした方がクリック率は上がるでしょう。
タイトルは30文字~32文字程度で、キーワードを必ず入れるようにしましょう。 - 良質な情報を提供
検索上位をとれるコンテンツは、ユーザーニーズを汲んだ良質な記事であることが求められます。
情報を網羅しているか、タイトルは内容を説明するのに適したものであるか、専門的な内容が書かれているかなど、検索したユーザーのニーズを満たしているか確認しましょう。 - 自然にネットショップに流入する内容
コンテンツを作成する上での最終目標は、ショップの売り上げを向上させることです。そのため、コンテンツ内にショップへのリンクは必ず設置しましょう。
しかし、強引に誘導するとユーザー不信感を持たれてしまいます。あくまで自然な流れを意識しましょう。 - 同時にSNSで発信
コンテンツをより多くの人に届けるため、SNSで同時に発信すると良いでしょう。ユーザーとのやり取りも気軽にできるため、ネットショップに対して親近感を持たせることもできます。 - 売り込みすぎには注意
コンテンツSEOでは、商品を紹介することに集中しがちです。
しかし、あくまでコンテンツSEOは、キーワードを狙ってコンテンツを作る手法となります。
検索エンジンから流入するユーザーのほとんどは、商品よりも悩み解決のために検索している人がほとんどです。そのため、売り込みを感じさせにくい見せ方を意識すると良いでしょう。
外部SEO対策
続いては、外部SEO対策について解説します。
外部SEO対策とは
外部SEOとは、運営しているサイトのコンテンツにどれだけ外部からリンクが貼られているかの指標です。
外部リンクが多いサイトは「第三者からの評価が高い」と判断されるため、SEOへの影響が大きくなります。
SNSも並行して活用することで、SEOよりも早い段階で拡散してもらえる可能性があるでしょう。
SEO対策のコツ
ネットショップ運営でSEO対策を行う際、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
ここで、そのコツを3つ解説します
すぐあきらめずにコツコツと
SEO対策は効果が現れるまでに時間がかかります。「成果が上がらない」と途中で諦めてしまっては、今までの対策が無駄になります。長期戦と認識し、コツコツ対策を続けましょう。
商品やショップを魅力的に
SEO対策だけに力を入れても、肝心の商品が良くなければ売れません。まずは、扱っている商品やサービスが魅力的なものであるのか改めて考えておく必要があるでしょう。
優先順位を意識して対策する
SEO対策には、数か月~数年単位の時間がかかります。そのため、SEO対策一点に絞っているとネットショップの存続が危うくなってしまうでしょう。
認知度を広めたいのであれば、まずは広告やSNSの活用が効果的かもしれません。
あくまでショップ運営のために何をすべきなのか、優先順位を考えて対策しましょう。
使用すべきツール
最後に、SEO対策をするうえで使用するべきツールを紹介します。
Googleサーチコンソール
Googleが提供している公式のツールです。
キーワードごとの検索順位やWebサイトのアクセス数など、SEOに関する様々な指標を確認することができます。
リッチリザルトテストツール
こちらも、Googleが提供している公式ツールになります。
リッチリザルトとは、一般的な検索結果よりも高機能な検索結果のことです。このツールを活用すると、スムーズに作業することが可能です。
キーワードプランナー
同じくGoogle公式ツールです。
キーワードが検索されている回数などをチェックすることができます。ライバルの多さも確認できるので、キーワード選定の参考に良いでしょう。
SEOチェキ!
キーワードごとの検索順位や出現頻度、リンク数などをチェックできるツールです。
ダウンロードする必要がなく、WebサイトのURLを入力するだけで簡単に確認することが可能です。
Googleアナリティクス
Googleの公式ツールです。
ユーザーがネットショップの各ページにアクセスするたびデータがGoogleに送信され、アクセス解析結果を確認することができます。
まとめ
運営しているネットショップへ訪問者を増やすためには、SEO対策が大切です。
ネットショップのSEO対策だけでなく、コンテンツSEOや外部SEOも行うとより効果的でしょう。
しかし、最も重要であるのはユーザーファーストなショップ作りです。
ユーザーファーストを意識することで、自然とSEO対策になる部分も多々あります。優先順位を考えながら、売上向上を目指せるショップ作りをしていきましょう。